毎月1日は映画が安くなる。
平日の仕事帰りに映画を観ようまでの元気はないのだが、休日だったので映画観に足を運んだ。
僕に限っての話なのだろうが、映画館上映作品って、観たい作品がたくさんある時期と、まったく興味のないものばかり上映されている時期がある。
今月、自宅からいちばん近い隣駅のシネコンに足を運び、そのなかで興味をもったのが、「アメリカンスナイパー」と「味園ユニバース」だった。
上映時間が近い方というだけの理由で、「アメリカンスナイパー」をチョイス。
御歳84のクリント・イーストウッド御大が作る、戦争映画。
詳しい内容や分析などは、専門の方々に任せるとして、まずこの映画を84歳のジジイ(←褒め言葉)が撮ったということが、何よりすごいと思った。
いやぁ元気だわ。
そこらへんの監督じゃ出せないようなパワーがスクリーンから伝わってきた。
イラクにおける戦争描写もハラハラする箇所多く、見所なのかもしれないが、
僕が印象に残ったのは、主人公が何度も帰国して、その度にどんどんと「戦争病」に冒されていくところ。
これまでは当たり前だった社会とのズレを感じ始める主人公。
ヤバいと分かっていながら、またしても戦地に向かってしまう心情が、わかりやすく描かれていたのではないかと。
これまでも戦争におけるPTSDを描いたものはあったけれど、やはり「今起きていること」として描いたことは非常に特筆すべきものだと思った。
もしこれが、あと10年後に観たのであれば、そこまでの感慨は抱かなかったのかもしれない。
第二次世界大戦、ベトナム戦争のことが、いくらリアルに描かれていたとしても、僕たちにはそこまで共感できる部分がないと思っているからこそ、これは今観ておくべき映画なのかもしれない。