放浪日記

刮目せよ、我等が愚行を。

モグモグ隊 高雄遠征 第6話

2018年10月30日 | モグモグ隊


モグモグ隊 高雄遠征メンバー
(を):をきな氏(絶対的リーダー)
(や):やはぎ氏(特攻隊長兼撮影主任)
(し):シェリー氏(見習い隊員)
(に):にいや(永久幹事)



完全不発に終わったエビ釣り…。
仮にメンバー全員が糸を垂れていても、釣果はさして変わらなかっただろう…。
2匹を釣った(や)以外、失意のどん底に突き落とされた3名は、敗残兵のような気持ちだった。
何とか盛り下がったテンションを高めようと、次のモグモグを提案してみた。
こんなとき、確実にアガるのは、もうこれしかない。
明日の夜にしようと思っていたけれど、このタイミングで食べずしていつ食べるの。

(に)じゃあ、次行きましょうか…。
(を)……。
(や)そうじゃの、みんなお腹空いてるだろうし。
一人勝ち誇る(や)である。

(に)次は、ちゃんとした店で食事しましょう。
(し)何ですか?
(に)ガチョウに行きます!
(や)!
(を)ガチョウ!!!
灰になりかけていたリーダー、ガチョウの一言で奇跡の復活。
(を)ええね。っていうか、それを待ってた。それ食べに台湾に来た!

ということで、すでに下調べをしていたガチョウ肉の専門店に向かうことに。
高雄市内にいくつか店舗はあるものの、今回チョイスしたのは高雄駅近くの本店。

すでに街は宵闇に包まれている。大通りから漏れてくるネオンの光がまぶしい。
本来であればここからタクシーでダイレクトに向かうところだが、傷心気味の我々は、少し時間がほしかった。自分を慰める時間がほしかった。

徒歩で店に向かう我々。
エビ釣り場からホテルを経由し、ガチョウ専門店へ。



いくつかの路地を曲がったとき、目の前に未確認物体が立ちふさがった。





どうやらトラックのようだ。
通りいっぱいに広がっているのは、トラックのコンテナ部分か?
その向こうでは、大音量で演歌のような音楽が流れているようだ。
なんだこれは?
ガチョウを食す前に、これが気になって仕方ない。
恐る恐る前に回り込んでみると…




トラックの荷台が即席ステージに!
地元の歌手がシャウトしている。
そしてトラックの前には、数百はあるだろう椅子が並び、10名単位で設えられたテーブルには料理が並んでいた。

(に)え、宴会だ…
(し)すごい規模っすね
(を)ここ私道じゃないやんな。それを占拠するとは高雄恐るべし
(や)この大音量、近隣から苦情くるレベルだが、近所の人はみんな参加してるんやろな


もしかしたら食事にありつくことができるかもしれないというかすかな期待を胸に、テーブルとテーブルの間を歩いてみたものの、見事なくらい無視されて、そのまま次の通りに出てしまった。
道路を占拠して行われる宴会の目的が何なのかまったくわからなかったが、そこにいた人たちは\淡々と食事をしていたので法事か何かだったのだろう。





夜の高雄駅の古い駅舎。現在博物館になっている。
こういうレトロな建物は、台湾各地で目にすることができる。


高雄駅から歩くことしばし。
目的の店に到着。

阿国鵝肉は、地元の人で大賑わい。店の中の席はすべて埋まっており、予約もなしに訪れた異邦人5人組は、歩道に出されたテーブルに通された。
気候がいいため、通り抜ける風が気持ちいい。



何はともあれ、まずは台湾ビールで乾杯。
この「生」ビールが、台湾で飲むビールの中で一番美味しいと思う。
店には、バドガールならぬ台湾ビールガールがいて、赤ら顔で呼べば、笑顔で次のビールを運んできてくれた。
オッサン5人、歓喜。彼女の笑顔が見たいからという理由で、もう1本、もう1本と瓶を空けていく。




お待たせしました、ガチョウ肉!
味の違う2種類をオーダー。
初めてのガチョウに「うまいっすねー」と興奮気味の(し)。ね、言った通りでしょとホクホク顔で箸を進める3名のベテランモグモグ。
一皿いくらとか、細かい値段は覚えちゃいないが、脂がしっかりのっていながら肉そのものの旨味もあるガチョウ肉。日本でなかなか口に出来ないので、本当にこれを食べにくるだけでも台湾に来る価値はあると思う。




箸休め的に、ごぼうチップスを注文。
パリパリとしてて、おいちい。




高雄は海が近いから、というだけの理由で、ハマグリの酒蒸しも。
連日の暴飲暴食をチャラにしてくれるかのような、さっぱりとした味付け。小ぶりのハマグリはプリップリ。もちろん汁まで完飲です。




四十路のメンバーには野菜も必要。ただ白菜を甘酢で炒めているだけなのに、どうしてこんなに美味しいのであろうか。


台湾ビールガールを次々に呼び寄せ、ものすごい早さでビールを消費しつつ、ガチョウ肉を流し込む。もう至福。
これにて、高雄モグモグ旅、終了です。となったとしても、余は満足じゃ。



お腹ポンポンになって、ホテルへ帰還。
満腹こそが幸せ。それがモグモグ隊である。




そういえば、夕方に買った鴨肉の存材を忘れていた。
コンビニで台湾産の日本酒を購入し、胃袋のわずかな隙間に詰め込む。



前回の台湾旅でもおなじみ、ネギクラッカー。
今回も(や)がしっかり購入していて、部屋飲みでお披露目。こういうのは抜け目ない奴よ。

(を)の持ってきたミニファミコンで遊びながら、グダグダと高雄の初日が更けていくのだった。


(つづく)


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