やんたけバス研究所 別館

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高馬力路線車!

2013-03-26 22:41:00 | バスネタ昔の路線バス
さて、今回は羊の皮を被ったオオカミ的な路線バスを御紹介しますよ!

岡山から中国山地を越えた日本海側に存在した高馬力路線車ですわ。

コレじゃ!

日本交通 MS512N 昭和53年式

ん?普通の路線バスじゃネェか、とお思いの貴兄。見掛けはそうなんですけど、シャーシがMR/MPでは無く、MSなんですよ!つまりはV8エンジン搭載!!。なぜこのような羊の皮を被ったオオカミな車両が登場したのかと言うと、鳥取県の霊峰、大山への観光路線に使用するためなんですよ。米子から終点である大山寺まではずっと登り坂な訳で、一般路線バスの出力じゃ走行性能が厳しいということですわ。

しかもこの車両、非冷房!!

現在の夏の猛暑では信じ難い事ですが、この頃の路線バスはまだまだ非冷房の車両が多かったですし、夏の大山自体が避暑目的と言うこともあったんで、観光路線に使用するにもかかわらず導入を見送ったんですかねぇ。

さらに!

日本交通 B905N 昭和54年式

なに?後から登場した方が旧型のB905Nって・・・しかも、こちらは冷房車!・・・車体の側窓の真ん中にダクトがあるので判別は容易でしょう。

どうしてこういうチョイスをしたのか不思議ではありますが、おそらく、三菱御三家である日本交通はMSの登場と共に新型を早々と採用、MS512Nは直噴化した8DC4・265psのV8エンジン搭載。その前のB905NもV8で265psですが、一つ前のタイプである予燃焼室タイプの8DC2なんですけど、直噴化した8DC4は予燃焼式8DC2と比べると馬力こそ同じですが、実パワーでは歴然とした差があったのではないかと思われます。そのため、走りに定評のあるB905Nの方を無くなる前に導入したのではないかと。

実際の所、岡山の両備バスでもジャンボバスになったMS513Rに搭載されていた8DC8・305psよりも旧型のB806Nの方が六甲山の登り坂で比べると断然粘りがあり上りに強かったそうですしねぇ。B806NはB9の8DC2をデチューンした8DC2・230psでしたから、ジャンボと平屋根の車重の差はあるでしょうが、馬力自体75psも差があるにもかかわらずですよ!・・・と言う事はこの頃の最強エンジンはB907Sに搭載されていた8DC6の300psなんですかねぇ・・・今のバスの馬力からするとたいした事無いんですけどね。

リアもありますんで・・・・


日の丸自動車の乗り場の看板が懐かしい・・・岡山行き特急って。この頃は第一次高速路線バス開設ブームで岡山から松江まで高速路線が開設されていたんですが、高速路線を走行するのは江府-米子間のみで延々180号線を北上していたので、実質高速バスと言うより文字通り特急バスだったんですよ・・・・。

いやぁ、昔の車両はホント奥が深くて面白いですなぁ・・・(遠い目)