先日、幻日が見えました(下の写真)。幻日とは何か?その現れる理由とともに説明します。
太陽から22度離れた、太陽と同じ高さに虹のような光のスポットが見える現象です。幻日は、雲の中に六角板状の氷晶(雲を構成している氷の結晶)があり、これに太陽光が反射、屈折するために現れます。色が虹色になるのは、色によって太陽光の屈折率(太陽の光が雨粒や氷の粒にぶつかって折れ曲がること)が異なるためで、虹と同じ原理です。
幻日が見えるためには、氷晶が平たい六角板状で六角形の面が水平にそろっていないといけません。また、太陽の光が氷晶のひとつの側面から入り、氷晶の側面から出る場合に、光は元の方向から約22度横にずれた方向にもっとも強く出るため、幻日は太陽から約22度離れて見えます。
文責:猪熊隆之 ※禁無断転載・転用