ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【拡散願います】嘘という泥沼の中で(20240511)

2024年05月11日 | 沖縄暮らし

おはようございます。2024年5月11日(土)晴れ

 今日も晴れていますが、行く予定もありましたが、一休みします。

 今日の沖縄タイムスを見ると、げんなりさせられる。「SNS詐欺 1000万円失う」、「知事降下訓練移転を要求 防衛省『米に求めない』」、「嘉手納 新たな無人機配備」(いずれも1面)。

 SNS詐欺は今に始まったことではない。デジタル機器を使い、アプリを使い、見たこともない奴からの甘言に乗せられて、だまし取られていく。デジタル機器を使えば、いくらでもおとぎ話を作り出せるのだ。儲け話にご用心なのだ。私などそもそもお金はないから、勧誘などありえない。ダマされたくてもダマされる根拠がないのだ。「東京水道局」とか「東京電力」から毎日のように金払えと来ているが、私は沖縄在住だ。アマゾンとかイオンからもくるが、全く取引きしたことがない。たまにそれらしいのも来るが、ダマされる根拠をもたない者の強みがあるのだ。

 一方でダマされるのは、もっとお金が欲しいとか、お金があれば、何々ができるとかの皮算用があるからだろう。不安定化した経済社会の中で、こうした心理が高まるのは、ある意味当然だろう。それに政権が積み上げてきた嘘の数々は、「嘘つきは泥棒の始まり」だと言われた時代から離れすぎた地平に、私達は置かれているのだ。

 しかしよく考えてみれば、あの絶対主義的な天皇制の時代の星の数ほどの嘘を振りまいた時代(戦争に勝ってる勝ってる万々歳みたいな)と、今、どれほど離れた世界に、私たちは生きているのだろうか。権威・権力をかざした嘘と、デジタル機器を使った嘘の違いは大きいが、子ども時代に「嘘つきは泥棒の始まり」と言われて育った私のような世代も、根っからの嘘(大嘘)に対する警戒心が薄いのではあるまいか。

 裏金政治家の横行、悪法三昧、改憲策動もしかり。嘘の上に嘘を積み上げ、有権者は無関心な世界に逃げ込んでいる。確かなものがないから、どうでもいいと相対的な生き方に陥ってしまう。こうした隙に、悪が悪を呼び込んでいるのだ。殺人だって知らない仲間とデジタル機器を通して、指示し、実行する世界。指示する側はそりゃ、具体的な説明をしない。足がばれるしさ。

 沖縄の基地問題もかっては「負担軽減」をうたい文句にしていた。その一つだったパラシュート降下訓練を読谷から伊江島に移したはずだった。1996年のSACO合意でだ。それがこの5ヶ月、米軍は嘉手納基地の上で毎月やっている。防衛省は玉城デニー沖縄県知事の要請を拒否し、米軍にどうぞおやりなさいと言っているのだ。沖縄も嘗められたものだ。

 日本政府は、「負担軽減」を基地面積の縮小に求めてきた。中南部の人口過密化した地域から北部などに移して、やりたいようにやれるような「再編統合化計画」だ(2013年に引き継がれている)。こうした嘘の中で、普天間基地は返還されず、自衛隊基地の増強など基地強化の動きが顕著になってきた。なにしろ日本軍が中国との最前線で、戦いますという計画が着々と整いつつあるのだ。琉球諸島が沖縄島が戦場になることが大前提の計画だ。「基地負担軽減」がいつのまにか《戦場への道》にすり替えられてきた。

 私達は、何故こうなってきたのかを根本的に問い直さなければならないはずだ。このまま異様に緊張が高まっているとのドグマに乗せられて、軍事増強に賛成したり、シェルターを造り、緊急避難訓練を受け入れていくのか? 平和外交を作り上げることは容易ではない。しかしこのままグズグズしていたら、泥沼にはまるばかりだ。

 人間が核兵器を生み出したのか? 核兵器を実用化したから、戦争が早く終わっただとか、米国の戦死者を減らしたのだとかの主張が米国内でまかり通っていたが、1945年7月段階で、米国・連合軍の勝利は目に見えていた。しかし米国権力が核兵器を造り上げたのだ。次の戦争に備え、世界を牛耳るために。核物理学者オッペンハイマーもこうした権力に貢献したのだ。結果を直視しない限り、それは人間の総括にはならない。だから権力は益々調子に乗る。米国も子飼いのこの国(日本国)も、中国もロシアも50歩100歩だろう。

 私達は、権力が、他人が振りまく「嘘・ほんと」を乗り越え、私達が生きうる社会を諦めないことだ。そこと政治を変えることを結びつけていきたいものだ。



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