ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【補足】「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」発足に思うこと(20220203)

2022年02月03日 | 不戦への誓いー琉球諸島の片隅から

 2022年2月1日の沖縄タイムスは「『ノーモア沖縄戦』会発足」と報じた。琉球新法も本件を報じている。同日、私は「賛同人」になることを同会に伝えた。

 この会は、昨年末に「命どぅ宝 沖縄・琉球弧を戦場にさせない県民の会」として準備会がもたれてきたようだ。これが1月31日に、「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」として発足することになったようだ。  

 この名称変更を私は歓迎する。「ノーモア沖縄戦」とすることで、イメージをつかみやすいだろう。また沖縄県民に限定しないことも不可欠なことだ。もしも対中戦争が始まれば、琉球諸島のみならず、日本中が戦禍にまみれていくだろうからだ。ただし、2つの難点がある。①「ノーモア沖縄戦」としたことで、あの沖縄戦のイメージが強くなりすぎる。琉球弧全体が基地化されつつあり、戦場となる動きなのに、その全体像を想起させにくい。②77年前の戦争と、今戦争が起きるとすれば、軍事技術のレベルが隔世の感がある。即応性、全方位性、破壊力など全く違うレベルになっている。

 共同代表は、石原昌家さん(沖縄戦史研究)、具志堅高松さん(遺骨収集ボランティア)、ダグラス・ラミスさん(国際政治学・元海兵隊員)、宮城晴美さん(沖縄女性史研究)、山城博治さん(平和運動)だ。呼びかけ人に、多くの方がなっているが、肝心な石垣島、宮古島の方々の参加をえられるようにすべきだろう。

 

OGPイメージ

ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会

「島々を再び戦場にさせない」――皆さまのご賛同を広く呼びかけます。

ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会

 

 

 まだ何をやっていくのか、HPに殆ど上がっておらず、不明だ。しかし一口に言って琉球弧を戦場にさせない取り組みをやっていくということだろう。呼びかけ人のメッセージを読めば、縷々伝わってくる。昨年の春、日米政府は「台湾有事」を打ち出した。中国が台湾に力尽くで介入すれば、軍事力をもって対抗するとの認識だ。下手をすれば核戦争になり、「地球の終わり」を招き入れてしまう。米中両国にとっても最悪の結果を招くだろう。しかし米中政府は狡猾だ。あわよくば、琉球諸島+日本程度の地域紛争の範囲で収めようとしている。米国にとっては所詮「極東」なのだ。しかしこれをやられたら、琉球弧は殆ど全滅だ。また日本中に原発があり、各地の原発に数発づつミサイルなどを撃ち込まれたら、日本住民の逃げ場は封じ込められてしまうだろう。「原発は安全」だと言ってきた権力者もあわてふためくことになるだろう。

 同会の当面の取り組みは、2022年1月7日、米日政府の「2+2」の共同声明の破棄を求めることとなっている。これは当然だろう。

 私もこれを読んでみた。日本語仮訳なので甚だ不正確だろうが、私の赤入れで、同文書は真っ赤っかになってしまった。問題だらけだ。長くなるので引用しないが、いくつかを取り上げる。

①米日は共同の戦略・戦術に立ち、核安保体制を推進する。これはまさに核戦争への道を開きかねない。宇宙戦・電子戦・サイバー戦と従来型の上に輪をかけて、やるんだとの覚え書き。おめでたい限りだ。国民・住民の存在を度外視できるこうした感覚を、私は許せない。破滅を許さない。

②中国への戦争の最前線を「島嶼防衛」だと進めてきた島々へのミサイル部隊の配置や、空母保持の姿勢がこうした共同決定の根拠となっている。現代戦は電子戦だ。攻撃も防御もない。攻撃=防御であり、防禦=攻撃なのだ。電子戦、サイバー戦は、私たちが「見えないところ」で始まる。灯火管制はしかれていなくても、「見ない・聞かない・言わない」の口封じがなされていなくとも、始まってしまいかねない恐ろしさ。

③両国の常套文句だが、「自由、民主主義、人権、法の支配」などときれい事を並べ立てる両国閣僚。この両国の「自由、民主主義、人権、法の支配」とは何か?! 自らを棚に上げながら、こう言える鉄面皮ぶり。特に米国の沖縄占領以降の国際法無視ぶりは、看過できるものではない。戦争でぶんどった普天間基地等を返すのが先だ。陸戦法規違反の条項をそのまま77年もきているのだ。これを全面的に支えている日本政府も同罪だ。こうしたことを反省しない両国が、他国の国際法違反を問うこと自体が笑止千万だ。「まぁまぁお互い様だね」で終わってしまう。だから軍事力行使しかなくなる。 

④在日米軍駐留経費負担の強化。「思いやり予算」といっていた米国追随策を、「同盟強靱化予算」だと、実質的な米日共同軍化を完成させていく。我々が支払った税金が軍事力の強化に使われていく。そのお金=軍隊に琉球諸島に住む我々は殺されていくのだろうか。

⑤「普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策」だと繰り返す閣僚ども。「米軍再編にかかわる2国間の取り組みを加速化させる重要性を確認した」とある。2005年から同じ事しか言わない野郎たち。17年間の長きにわたって口裏を合せる両国の愚劣さ。いや1996年からだから、26年間だ。

 具体的なことは多数あるが、私も今後研究しながら役割を果たしたい。あってはならないことをあってはならないと言い切っていこう。私は微力ながらがんばります。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。