<2010年8月に書いた記事を一部修正して復刻します。>
今日、ある方のブログを訪問したら面白い記事が載っていた。『世論調査はウソ?』という題だが、その中に、アメリカのある香水メーカーが女性たちに「どんな香水を好みますか?」と質問したところ、圧倒的多数の女性が“清潔感のある香り”だと答えたというのだ。 そこで、この香水メーカーは要望通りの香水を作ったのだが、全く売れなかったという。この話には笑ってしまった。
そこで、ふと思い出したのが、私が昔 勤務していた○○テレビのアンケート調査のことである。ある情報番組(ワイドショー)の担当者である先輩が、女性が関心や興味を持つ話は何だろうかと思い、アンケート調査をした。こういう調査にはもちろん金がかかるが、視聴者の考えを知ることは大切なのでよくやることだ。そうしたら、教養、政治、経済、時事問題といった真面目なものが非常に多かったというのである。
このため、担当者は正直にそうしたものを中心にした番組を作り始めた。ところが、やってもやっても視聴率は上がらず、かえってジリジリと下がっていったという。仕方がないので、担当者はある時から芸能ネタ、有名人のゴシップ、食べ物やショッピングなどの生活ネタ、事件ものなどを取り上げたら、視聴率がどんどん上がっていったのだ。 その先輩が私に言った。「女性がどんなに“綺麗ごと”を言おうと、俺は絶対に信じない!」と(笑)。
世論調査というのはだいたい正確で、世の中の傾向をほぼ把握できるものだと思う。そうでなければ、馬鹿々々しくてやっていられない。しかし、女性を対象にした上記の香水メーカー、テレビ局のアンケート調査は見事に外れてしまった。そこが面白い。
つまり、こういう調査だと、女性の“本音”を捉えることができないのだ。答える女性は実名を言うわけではない。身元がばれないのだから、正直に答えてくれるものと期待する。しかし、結果は全く違ったものになるのだ。
つまり、男性に「見栄」があるのと同じように、女性には「体裁」とか「世間体」というものがあるのだ。だから本音を隠して、綺麗な答え方をしたのだろう。そう考えると、世論調査などあまり当てにならない。もちろん、正しい傾向が分かる調査もあるが、あくまでも“参考資料”といった程度だろう。
やはり、香水は清潔感のある香りよりも、男性の心を魅了する刺激的なものが好まれるのだろうか。また、テレビのワイドショーは基本的に面白ければ良いのだろうか。
10年余り前に「ミッチー・サッチー騒動」というのがあったのを思い出した。浅香光代と野村沙知代の“対決”を民放テレビが煽ったもので、これが何と4カ月も続いたのだ! 頭の固い私などは嫌で堪らなかったが、うちのテレビ局はもちろんのこと、N局やA局はもっと盛大にやっていた。(視聴率もたぶん良かったのだろう)
「こんなくだらない放送は止めなさい!」という抗議が来る一方で、視聴者はミッチー派とサッチー派に分かれてけっこう興奮していたようだ。視聴者の本音とはそんなものだろうか・・・ 最後にどうでもいい話になってしまった。本日はまとまりのない話で申し訳ない。(2010年8月4日)
清潔感のある香水を好む・・・はたてまえ?アメリカの女性もこんな場合たてまえを云うのでしょうか?
アメリカの女性なら圧倒的に”セクシーな香り”を選ぶのではないかと思いました。
全ての生物は雄雌で出来ていて、子孫を絶やすわけにはいかない切実な事情を抱えて生きてることを考えれば、自分で相手を探さなければならないアメリカの女性達は当然”セクシーな香りを選ぶのが自然だと思うのですが・・・。
日本女性は昔お見合いという制度があって、自分で相手を探す必要が無かったのでそれはわかりますが。。。
アメリカの女性達が清潔な香り”を好むのは本音でしょうか・・・〔笑〕敬虔なクリスチャンの女性だけを対象にした?
テレビのアンケートの話も面白いですね^^j女性はなかなか本音を云わない(^o^)
学校の道徳の「試験」ではないですが、特に女性は「正しい答え」を出すことに忠実なのではないでしょうか。だから、良い答えが返ってきます。ただし、これは本心かどうか分かりません。
テレビ局のアンケート調査もそうですね。実名を出さないのだから、正直に答えて欲しいと思うのですがそうはいきません。むずかしいものです。
だから、香水も視聴率も、売れ行きや数字で判断するしかないと思います。