日本共産党・宇田たか子です

ひたちなか市議会議員、現在3期目 奮闘中。
武力で平和は守れない、東海第二原発廃炉
守りたいものは、いのち。

 一般質問 12月9日 「1 住民の理解の得られない再稼働は認められない」

2020年12月14日 | 日記

                                         未定稿

1 住民の理解の得られない再稼働は認められない             質問と答弁

 そもそも原発を建設することのできる場所というのは、「原子炉立地審査指針」によって厳しく制限されており、それによれば、万が一事故が起きた場合であっても周辺住民の安全を図るために、原子炉は、「十分に公衆から離れていること」という条件が課されています。つまり人口密集地帯に原発は建てられないということであり、原発の30キロ圏内に94万人も住んでいる東海第2原発は、本来再稼働などできない原発です。しかし、国が「世界一厳しい基準だ」と豪語している新規制基準に、立地審査指針は適用されませんでした。そのため、万が一の事故の場合には、94万人の住民側が避難しなければならないという逆転現象が起きています。

 しかも、原子力災害が起こった場合の損害賠償について、原電は、原子力損害賠償法により1200億円を用意し、その範囲で保障するとしています。福島原発の事故による損害賠償額は、今や9兆円を超えています。東海第2原発で過酷事故が起きればその被害は福島をはるかに超えることは容易に想像できることから、原電は事故が起きた時の責任を、取る気もその能力も全くないと言わざるを得ません。そこで、以下の点について、伺います。

 

(1)原子力所在地域首長懇談会について

 11月4日に6市村による首長懇談会が開催されたときいています。その場で、どのようなことが協議されたのか、また、今後の対応について市長に伺います。

 

(2)日本原電による状況説明会は、住民の理解を得られるものであったか

 日本原電による「東海第二発電所 状況説明会」が、原発からおおむね30キロ圏内の15の自治体を対象として、11月13日から11月30日の期間に計17回開催されました。今回は、「コロナ感染予防、拡大防止の観点から」ということを口実に、参加可能地域を限定したことにより、開催地域以外の住民は蚊帳の外に置かれました。原電は、地域を限定せず、説明責任を果たすべきです。

 また、対象地域の住民であっても、指定された開催場所以外の参加は認められず、免許証などの提示を求めることで、厳格に選別されました。本市民が参加可能とされたのは3回、うち2回は東海村が会場で、本市が会場となったのはクリスタルパレスの1回のみでした。

 説明会の時間は原則90分、質問は一人一問、一回限りで再質問は原則許されず、予定した時間が来ると会場からまだ大勢質問のために挙手をしていても、問答無用で打ち切られました。本市の人口約16万人に対して、原電による説明責任がこれで十分とはとても言えません。原電は、不安に思う住民の疑問にとことん応える義務があるのではないでしょうか。

 そこで、今回行われた状況説明会について、市民の理解を得られるものであったと考えるか、市の考えを伺います。

 

答弁 市長

(1)原子力所在地域首長懇談会について

 去る11月4日に開催した原子力所在地域首長懇談会については、日本原電による2022年12月の工事完了を目指した安全性向上対策工事、また11月以降に地域住民への状況説明会が予定されていた中で、懇談会として今後の対応について、6首長の間で意見交換をするため開催したものです。

 本懇談会における意見交換においては、今後新安全協定にもとづく対応をしていくにあたり、東海第2原発の安全性向上対策工事の状況を現地確認していく必要があるとの認識で一致したところです。その視察に当たっては、日本原電が示している工事スケジュールに関係なく定例的に視察を行うことやその時期について、今後6市村で協議を行うこととしたところです。

 また新安全協定の運用についても意見交換をおこないました。令和2年9月定例市議会においてもご答弁申し上げた通り、協定締結により効力は発動しているもののこれまで日本原電からは新安全協定にもとづく事前説明はなく、第2条の運用には至っていない状況にあります。今後の進め方については、日本原電から新安全協定にもとづく事前説明があった場合においても、日本原電のペースに左右されることなく私共懇談会が主導権をもって一連のプロセスに対応していくことを確認しました。そのためあらかじめ新安全協定にもとづく協議会の運用方法等についての検討をすすめることとしたところです。

 その他、広域避難計画の策定においては他市村においても避難自治体との調整や複合災害を想定した対応など実効性の確保には大変苦慮しており、その状況についても情報共有を図ったところです。本市としましては、引き続き原子力所在地域首長懇談会の構成自治体と連携のもと、新安全協定にもとづき適正な対応を図っていきたいと考えています。

 

答弁 渡辺副市長

(2)日本原電による状況説明会は、住民の理解を得られるものであったか

 日本原電においてはこれまでも東海第2発電所周辺の15市町村の住民を対象に東海第2発電所の安全性向上対策工事等の状況を説明する会として状況説明会を実施してきました。  ご質問の今般の状況説明会については、先月11月13日から11月30日の期間において計17回開催され、日本原電からの説明後参加者からの活発な質疑があったものの、時間が決められていたため十分な回答が得られなかったという意見があったと聞き及んでいます。 今般の状況説明会については、さる10月1日に開催された事務レベルの連絡会において、日本原電から新型コロナウイルス感染予防・拡大防止の観点から参加できる地域を限定し、かつこれまでよりも回数を減らして実施する考えであるということで説明がありました。

 これに対し我々からは、感染症対策は当然のことながら住民に丁寧に説明するということはどういうことなのか、しっかりと検討するように要望したところです。

 日本原電による住民への理解活動については、かねてより6市村で構成する原子力所在地域首長懇談会において日本原電に対して住民への丁寧な説明を求めてきました。本年3月には、住民への丁寧な説明と理解活動への取り組みを強化すること、理解活動に先立ち目標及び計画を立案し、我々6自治体に説明の上確実に実行すること、の申し入れを行いました。

 この申し入れに対し、日本原電から4月に得た回答では安全性向上対策工事並びに工程や使用前検査の内容などにかかる地域への説明および理解活動については、今回の申し入れの趣旨を踏まえ自治体ごとにその地域にお住まいの方を対象とした説明の場をきめ細かく設けるなどの強化拡充をはかり、一人でも多くの地域の方へ丁寧な説明を確実に実施するとされています。

 本市としましては、今般の状況説明会は対面活動の一部であり、今後の住民理解活動については小規模説明会が主流になるものと考えています。この小規模説明会において、説明の場をきめ細かく設けるなどの理解活動の強化拡充を図り、掲げた目標を達成するため開催内容について検討したうえで、日本原電から我々に説明があるものと考えています。

今後も引き続き日本原電の取り組みを注視していきます。

 

再質問 宇田

 11月4日の首長懇談会で、原電から事前説明があった場合でも首長側が主導権を持つということが確認されたということでしたけれども、この事前説明があっても市町村側が主導権を持つということはどういうことなんだろうと思うんですが、お聞きします。

 

答弁 市長

 ひたちなか市としましては、これまでもお答えしてきました通り原子力施設の安全性及び実効性のある広域避難計画また住民理解、こういったものが一つの判断の材料になるのではないかとお伝えしてきたとおりです。どういったタイミングで事前説明があるかということは現在においてはわかりませんが、こういった我々が考えなければいけないことがしっかりと我々の準備の段階としてそろっているのかどうか、こういったことが我々としては非常に重要になってくると考えています。あくまでも我々が判断すべき、そういった状況に合わせて、我々が主導的にスケジュールを決めていくと、このようなことが主導権を握っていくということであると考えています。

 

再質問 宇田

 日本原電から再稼働するということで、事前説明があり、それによってそのことに対して市町村側がいろいろ質疑をすると、それで必要ならば協議会が立ち上がるという流れになるかと思うんですが、あくまでもこの協議会というのは再稼働を前提としていて、その合意形成を図るための場であるという性格のものです。で、市長も今答弁されましたけれども、議会の場で実効性ある避難計画を含め市民の安全が確保されない限り再稼働はできないと答弁されているわけですから、この協議会の場でもその立場を貫くということでよろしいでしょうか。確認させていただきます。

 

答弁 市長

 先ほども答弁させていただいた通り、新安全協定の運用について各首長たちと意見交換をしたというような流れの中で、この協議会というものも新安全協定の中に含まれていますので、その認識を確認し合うというのはごく自然な流れであり、必要なことであると考えています。これと開催を実際にしていくとうのは話はまた違ったフェーズになってくるのかなというふうに、思っています、あくまで今回に関しては新安全協定の運用に関して認識を一致する一つの要素として協議会の方も確認を深めていく必要があるだろうというところで話が出たということで、私は理解をしています。

 

再質問 宇田

 ちょっとあの答弁が私の質問に対してはあいまいだったのかなという感じがするんですけれども、いつ協議会が開かれるかはわからないけれども、開かれたその協議会の場で6市村が合意をしなければ再稼働ができないわけですから、その場で、しっかりと市長として市民の立場に立って、住民の理解が得られなければ再稼働が認められないと、実効性ある避難計画を含め市民の安全が確保されない限り再稼働はできないという立場をその協議会の場で貫くのかどうかということを確認したいということを先ほど質問させていただいたんですけれども、いかがでしょうか。

 

答弁 市長

 まず事前説明が行われていない、協議会についてもまず認識を確認し合おうというその当初に立ったところでありますので、よくその認識に関しては6市村と協議をしていかなければいけないとあるというところであると思います。

 私としましては、ひたちなか市としましては、これまでお答えしている通り、安全性、それから実効ある広域避難計画、市民の理解、こういったものがない限り認められないという姿勢はそのままでございます。それと協議会というものが始まるのか始まらないのかということは、これはまた各首長さんたちとの認識が必要だと思いますので、仮に協議会の開始時期に対してどういうような表明をするかどうかというのは、これからの協議、認識のすり合わせということというふうになってくるのかなと考えています。

 

意見 宇田

 協議会の場で、1自治体でも納得しなければ再稼働できないとされているのが協議会ですから、その場で各首長が何を発言するのか、ということが非常に重要だと思っていますので、市長には、今答弁されたような立場を貫き通していただけるということを希望したいと思います。

 

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