日本共産党・宇田たか子です

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大項目4 「義務教育にかかる保護者負担の軽減について」 一般質問 3月11日

2020年03月21日 | 日記

     答弁は、音声から文字お越しをしたものであり、未定稿です。

大項目4 義務教育にかかる保護者負担の軽減について
 「義務教育は無償とする」と定めた憲法に照らして、義務教育にかかる保護者負担が、多すぎる現状があります。生活保護や就学援助に該当する世帯に対しては、さまざまな経済的支援がされていますが、その基準は生活の実態からはあまりにも低く、判定の基準とする所得の引き上げが必要です。なにより、憲法の精神を実現する立場からすれば、すべての子どもを対象にした施策の充実が、国や自治体には求められていると考えます。そこで、以下の点について質問します。

(1)給食費の無償化、軽減について
 2月25日付の市報には、表紙に始まり数ページにわたって給食を食べる子どもたちの楽しそうな写真がのり、栄養士や調理員、食材を提供する漁業者や農家の方などの子どもたちへの思い、食材を提供するまでの苦労、工夫などが紹介されています。私は、大変感銘を受け、本市の給食のすばらしさを改めて実感しました。
 2月17日付の茨城新聞ではその一面で、学校給食に公費負担をしている市町村が列挙された記事が、目を引きました。県内44市町村のうち、34市町村とありましたが、その中に本市の名はありませんでした。
さて、1年前の3月議会で給食費の軽減を求めた私の質問に対して、「学校給食の充実に向けて取り組む中で、給食費のあり方、保護者負担のあり方についても検討していく」という答弁をいただいています。
 さまざまな観点からみて、給食費に公費を入れていく時期に来ているのではないかと考えますが、その検討状況について、伺います。

(2)教材・学用品等を学校備品にすることについて
 同じく1年前の3月議会では、義務教育にかかる保護者負担の試算をしていただきました。小学校で、入学後にかかる費用はおおむね年間55,000円から65,000円、中学校でおおむね年間65,000円から75,000円、それに修学旅行代が69,000円から76,000円加わるというものでした。そして、「学校に対しては、保護者負担の軽減を念頭に置きながら、教材の必要性等を十分に吟味し、工夫をしたうえで選定するよう指導していく」という答弁をいただきました。昨年10月に消費税が10%になっているので、保護者負担はさらに増え、負担感もさらに大きくなっているだろうと考えます。そこで、以下の点について質問します。
1点目 実際に保護者負担の軽減はすすんでいるのか、伺います。
2点目 1年前、私は「算数セット」を学校備品にと提案させていただきました。その時の答弁は、学校によっては、セットでそろえるのではなく、個人で用意してもらうのは計算カードなど3種類程度で、他は学校に備えているところもある、と言う例をあげ、よって一律に学校備品とすることは考えていない、という答弁でした。しかし、どこの学校でも、個人で買うものは3種類程度でよい、ということであればよいのですが、実際にはほとんどの学校でセットでの購入を促しているのが現実ではないでしょうか。
 保護者の側からすると、兄弟のいる家庭で上の子のモノを下の子に使おうと思ったが、教材の業者が変わってしまい、友達と違うものをいやがるので新しいものを購入した。上の子の使えなくなったものだけあれば、と思ったがバラで買えるとは知らなかった。名前シールを全部張り替えるのが面倒。などの理由で、多くの方は、本当はまだ使えるものがあるのに、新しいものを買っているという声をお聞きします。
以上のことからも、学校は、保護者がなるべく新しいものを買わずに済む方法に積極的に取り組む必要があると考えますが、いかがでしょうか。
3点目 中学校の体育の授業で使う柔道着は1着4,500円ほどしますが、年に数回しか使わないと聞いています。本当に保護者に買ってもらう必要があるのか、検討する必要があると考えます。いくつかの中学校では学校で用意し、保護者に購入を求めていません。教育委員会として、どのようにお考えか、伺います。
 
答弁 福地教育次長
(1)給食費の無償化、軽減について
義務教育における給食費のあり方を考える基本としましては、義務教育の無償について定めた憲法26条に関して、第26条は「教育の対価たる授業料を徴収しないことを定めたものであり、教科書、その他一切の費用までは含まれない」という最高裁判所の判断があります。また、学校給食法第2条においては、食糧の生産、流通、および消費について正しい理解に導くことが給食の目標の一つとされ、また同じく第11条では学校給食の実施に必要な施設、設備費や修繕費、人件費は学校の設置者である市の負担、それ以外の経費については保護者負担と定められています。
このことから、食材費をはじめ光熱水費や給食配送等の費用などは保護者の負担ということになりますが、本市においては食材費以外の給食にかかる全ての経費を公費で負担しており、給食費で賄っているものは食材費のみです。学校給食会においても、給食費のあり方について継続して検討してきましたが、食材費は保護者負担、それ以外は公費負担とする考え方を改めて整理したところです。
給食費に関しては直近の20年間では消費税が8%となった平成26年4月に増税分相当の200円を値上した他は据え置いているところです。近年食材費の高騰が続き、学校給食の運営は大変厳しい状況が続いていますが、現在のところ今まで以上に献立の工夫をすることで、当面給食費は据え置くこととしたところです。
また、経済的な支援が必要と認められるご家庭に対しては就学援助により給食費は無料としており、また生活保護世帯では教育扶助の中から給食費が支給されています。子育て支援などの観点から負担軽減をおこなう市町村もありますが、本市における保護者負担のあり方としては現在の負担水準を維持しながら内容の充実を図っていくということを基本的な考え方としていきたいと考えています。

答弁 野沢教育長
(2)教材・学用品等を学校備品にすることについて
1点目 教育委員会では保護者負担の軽減を考慮し、学校間格差が無いように年度当初に各学校を訪問して教材の確認を行っており、その際に適正な教材の購入について指導しています。本年度は各学校において教材費の見直しをおこない、教育効果を考慮した教材の精選をおこなっています。教育効果が同質で価格の安い教材を選定し、消費税が上がる中、年間を通じて教材費を軽減した学校も多くありますので、今後は成果がみられた学校の取り組みをモデルとしながら保護者負担の軽減をすすめられるよう各学校に引き続き指導していきます。
2点目 学校によってはセットでそろえるのではなく、使用頻度に合わせて計算カードなど3種類程度にしぼって購入しています。使用頻度の低いものや損傷しにくく長く使えるものなどは衛生面を考慮しながら使用しているところもあります。市としましては、これまで通り新しいものを買わずに済む方法を吟味し、購入にあたってはその必要性を十分に考慮するよう引きつづき学校に働きかけていきます。
3点目 中学校においては1年生2年生の武道の授業は必修となっており、1年間では10時間程度、3年生においては球技運動と武道のいずれか1種目を選択します。3年間授業を選択した生徒については30時間程度の授業時数となっています。本市において柔道の授業は、安全を考慮しジャージだけではなく柔道着を着用することとしていますが、相手との攻防もあることから体に合ったサイズを配慮することも安全上大切であると考えます。
また、授業で汗をかくことや感染症予防などの観点から友達との貸し借りや着回しはしないこと等、衛生面についても配慮したいところです。さらには高等学校でも中学校と同様に武道の授業がありますので引き続き使用する可能性があることを鑑み、学校で準備するのではなく個人で準備することが望ましいものであると考えます。

質問 宇田
(1)給食費の無償化、軽減について
学校給食法なども答弁の中で出てきており、保護者負担と市の負担と、公費負担ということが言われました。で、市としては食材費は保護者負担とするということを改めて整理したというご答弁でしたけれども、他の自治体を始めとして、やはり保護者負担を軽減するという方向で進めているのが実情ではないかと思います。非常にちょっと残念な答弁だったと思うんですけれども、ぜひ今後公費負担を入れて給食の充実と共に保護者負担の軽減を進めてほしいと思います。

(2)1点目 学校間の格差が無いようにということで教育委員会としても働きかけているということでしたけれども、すでに算数セットの購入の仕方とか柔道着の購入するしない、保護者にそれを求めているというところでは、学校間格差があるというふうに思っていますが、この点については、どのようにお考えでしょうか。

答弁 野沢教育長
各学校の教材費の学校間格差についてですが、算数セットについては、それぞれの先生たちの教え方、それから指導方法があります。最低限これが必要だと先生たちも精選していますので、そこらへんで金額の差というのは出てきても仕方がないと思っています。
ただ、議員からお話があったように、今後も教材費についてできるだけもう一度何回もみて、精選していただきたいということで、毎年教材費の金額を提出してもらったりしながら、また他校の教材費等も公表しながら、学校間でお互いに公表しながら、いろいろと考えてもらっています。
また柔道着ですが、実際に貸し出ししている学校もあります。ただ先ほど申しましたように、柔道着は一つの柔道着を次の子、次の子と一日に何回も着回しするような形になります。さらに先ほど申しましたように、感染症やまた男の子と女の子、前どのような子が使ったかわからない状況で貸し出したりしていますので、やはり貸し出しは最低限にしていただいて、個人で購入していただくように進めているところです。
ただ、先ほど準要保護のお子さんに関しては全額、柔道着関しては補助金を出していますのでそこで購入していただくようお願いしているところです。

質問 宇田
算数セットの購入に関してでは、私が聞いたところによると多くの学校で当然のようにセットでの購入が求められていると聞いています。ですので、バラでも買えますよとか、上の子のを使うこともできるとか、そういう配慮も各学校で購入するときに言っていただけると、まずはそれも大事かなと思いますので、お願いしたいと思います。

答弁 野沢教育長
算数セットについては、先ほど申しましたようにいろいろと指導の仕方はあると申しましたが、もちろん兄弟でなるべく買わないようにとか、それから使いまわしができるものは使いまわしをしてということは、学校の方から指導しております。それは確認しました。ただそれは嫌だというご家庭もあるますので、再度兄弟で使ってもいいとか、それからお友達、上級者から使わなかったものをもらっていいとかと指導していきたいと思います。ただ、算数セットは算数だけで使うものではないので、できればご家庭で買っていただいてもよろしいかと思いますが、できるだけ配慮をしながらやっていきたいと思います。

質問 宇田
柔道着についてですが、感染症の問題とか衛生上の問題とかを考えますと、着回しの問題というのもわかる気もするんですが、1,2年生必修で10時間だという、2年間で10回しか着ないということを考えれば、やはり柔道着をすべての子どもたちに購入をすることについての是非を検討する必要があるのかなと改めて思っています。

答弁 教育長
私の答弁がまずかったかと思うんですが、1年生で10時間、2年生で10時間、そして選択した3年生で10時間ですので3年間で30時間、そしてさらに高校も同じような単位数ですので多い子は高校でも30時間という形になるかと思います。

意見 宇田
わかりました。保護者負担を軽減するということは保護者にとっては切実な問題ですので、教育委員会として、学校も保護者も負担軽減になる方法をいろいろなところで今後検討していただければと思っています。よろしくお願いします。

 

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