日本共産党・宇田たか子です

ひたちなか市議会議員、現在3期目 奮闘中。
武力で平和は守れない、東海第二原発廃炉
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一般質問「4 高齢者福祉の一層の充実のために」   12月9日

2020年12月18日 | 日記

           4 高齢者福祉の一層の充実のために                          質問と答弁           未定稿

老人福祉センターは60才以上の高齢者を対象にして、「高齢者の生きがいつくり」や「社会参加の促進」を図るための施設として、現在本市においては6か所で運営され、すべての施設に入浴施設があります。ところが、9月議会の全員協議会で老人福祉センターの入浴サービスを今年度いっぱいで廃止するということが示されました。

 そのことについて、多くの高齢者から、「一度に全部廃止というのはどういうことか」「楽しみに通っていたのに」等の声が寄せられています。

 今後さらに高齢者への福祉の充実が求められる中、今回の市の決定はその後退につながらないのか、今後「老人福祉センター」を含めた高齢者福祉をどう充実させていこうと考えているのか、という観点から以下の点について伺います。

 

(1)老人福祉センターの入浴サービスの存続を

入浴施設の利用者は少ないとはいえ、いきなりすべて廃止というのは、今まで続けてきた意義、「大きな浴槽につかって、体を温める」、それを楽しみに高齢の方が自分で外出する、その効果を自ら否定するような乱暴な結論だと感じます。必要としている方、楽しみにしている方のニーズに応えると同時に、今後はしっかり周知をしてより多くの方に利用していただけるような努力が必要ではないでしょうか。

 

(2)老人福祉センターの「交流の場」の活用について

市から示された計画によれば、3月いっぱいでお風呂は全廃、その代わり利用料金は無

料にして、カラオケや囲碁将棋などの交流の場は存続するとしています。しかし、コロナ

の感染が始まって以来、感染防止の観点から、交流の場の利用は中止にしたままです。今

後、どのような形で再開しようとお考えか、伺います。

 

(3) 老人福祉センターを指定管理から委託事業にすることについて

今回の提案では、「老人福祉センター」を指定管理から市の委託事業に変更するとしています。これは、どのような理由によるものなのか、伺います。

 

(4)老人福祉センターの利用の促進を

そもそも、60才以上を「老人」と定義づけること自体が、今の時代に即している

のか、という観点から施設の在り方を再考するべきと考え、まずは、「老人福祉センター」

の「老人」という名称を改めることを、提案します。

そして、施設の目的を高齢者の福祉の増進を中心に置きながらも、60才以上の方に限

定せず、多世代の交流の場としてもよいのではないでしょうか。せっかくある施設を、今後は幅広い世代に開放し、今のニーズに即してもっと有効活用すべきと、考えますがいかがでしょうか。

 

(5)高齢者福祉の充実に向けて

今回の市の提案は、削減ありきで、高齢者福祉の後退という印象を市民に強く与えるものになっています。削られた予算がどう使われるのかも示されず、ますます高齢化が進み、より充実した高齢者福祉が求められる時に、そのビジョンが見えてこないため、不安や不満を与えています。この点については、いかがお考えでしょうか。

 

答弁 福祉部長

(1) 老人福祉センターの入浴サービスの存続を

市では社会福祉協議会とともにプロジェクトチームを立ち上げ、社会福祉施設の運営を含む社会福祉協議会の今後の在り方について検討を重ねてきました。この中で近年様々な課題に直面している老人福祉センターについても事業の見直しを検討してきたところです。     見直しに当たっての課題の一つは高齢者人口が増えているにも関わらず利用者数が大幅に減少していることが挙げられます。具体的には市内6か所の老人福祉センターにおける一日当たりの平均利用者数及び利用率は、平成20年度が315人で0.77%であったのに対し、令和元年度には199人で0.42%と年々減少し続けており、利用者の大半が固定客となっています。このため市と社会福祉協議会ではこれまでも市報やホームページへの掲載をはじめ高齢者の多くが利用するスーパーマーケットや病院などにチラシを張り出すなど周知を行ってきました。しかし利用者数の増加には至っていないのが現状です。

また今年度はコロナ禍において4月5月は閉館とし6月中旬より再開しましたが、11月末現在の一日当たりの平均利用者数は6施設合計で74人と大きく減少し、一施設当たり平均12.4人の利用となっています。

課題の2つ目は各施設の老朽化が著しく多くの修繕費や維持費を要していることです。近年は給湯配管やボイラー設備などの修繕を余儀なくされており過去5年間で要した修繕費はおよそ3600万円、そのうち入浴施設部分の修繕費は約4割を占めています。また6施設を運営するためにかかる必要経費は令和元年度で見るとおよそ8300万円かかっています。さらには今後3年間で施設全体の修繕見込み額はおよそ7000万円となっています。このように利用者数の減少や施設の老朽化、それに伴う多額の修繕費が課題となっています。

また老人福祉センター設立時に比べ現在では多くの民間による入浴施設が比較的低料金で利用できるようになったことも時代の大きな変化であると考えています。こうした時代背景や費用対効果などを踏まえたうえで入浴施設については今年度をもってすべて廃止とさせていただきたいと考えています。

これまでご利用いただいていた方にはほかの福祉施策をご利用できるかどうか丁寧な対応に努めていきます。

 

(2) 老人福祉センターの「交流の場」の活用について

施設を訪れる方は入浴だけでは無くカラオケや囲碁将棋などを目的とされている方もいることから、交流の場についてはできるだけ早い時期に再開したいと考えています。しかし国内ではコロナウイルス感染の第3波が押し寄せ県内においても感染が拡大している状況です。こうしたことから交流の場の再開時期については国や県の示す指針に基づき感染状況をしっかりと見極めながら判断していきたいと考えています。

 

(3) 老人福祉センターを指定管理から委託事業にすることについて

指定管理者制度とは指定管理者に管理権限がありその自主性や独自性を活用しやすい制度です。一方委託事業は市の事業の一部を委託するものであり受託者は市が指定した範囲の業務を行います。令和3年度以降指定管理から委託事業に切り替えることで老人福祉センターの今後の在り方を市が主体になって検討していきたいと考えています。これにより市民のニーズの変化に伴う事業内容の見直しが可能となります。

 

(4) 老人福祉センターの利用の促進を

老人福祉センターは老人福祉法に位置づけられた老人福祉施設の名称であり、利用対象者についても原則60歳以上の方と定められています。しかし今後のさらなる少子高齢社会を見据え、子どもから高齢者まで世代を超えた多くの市民がふれあい助け合いながら生活していくためにも多世代による交流の場はますます必要になってくるものと考えています。このような現状を踏まえ来年度以降は指定管理から委託事業に変更することで、交流の場の運営方法については、施設の立地状況や地域性など様々な角度から検証を行いながらどのように活用していくのが望ましいか、市が主体となって検討を行っていきます。

 

(5) 高齢者福祉の充実に向けて

本市の高齢者人口は現在4万人を超え、75歳以上の後期高齢者が前期高齢者を追い抜き今後20年以上増え続けていくことが想定されています。平均寿命は20年前より男女ともに3歳伸び、その分医療と介護の両方を必要とする方がますます増えています。こうした中高齢者が人生の最後まで安心して生活していくために今後は緊急通報システムをはじめとする高齢者の見守り事業を拡充させていくとともに、地域包括支援サンタ―による相談体制のさらなる充実を図っていきたいと考えています。また、元気で自立した生活を送ることができる期間である健康寿命を伸ばすための新たな居場所づくりや買い物などに行くことに不便を感じている高齢者への移動支援など、超高齢社会に即した施策の充実に努めていきます。さらには市の事業委託先である社会福祉協議会において事業の見直しを図ることでゴミ出し支援などを行う生活支援体制整備事業や成年後見制度の中核機関設置など地域福祉の充実のために新たな事業にも着手していきます。

このように今後の福祉サービスは時代の流れやニーズの変化に合わせながら変えていかなくてはならいものであると考えています。今後も増え続ける高齢者に対し限られた財源を有効かつ公平に活用していけるよう工夫を重ねながら、高齢者福祉のさらなる充実に努めていきます。

 

再質問 宇田

 限られた予算を何に使うか、これは最後は市長の政治判断になるのかと思います。で、数か所でも残してほしいというのが、利用者の切実な願いですし、毎日通ってくる高齢者と接しているその施設で働く職員にとっても同じ思いなのではないかと思っています。そこで改めて6か所の入浴施設全部一度に廃止という政治判断について、市長に答弁を求めたいと思います。

 

答弁 市長

 老人福祉センターの今後の在り方および入浴施設の見直し等の経緯については、先ほど担当部長より説明があった通りです。その中でもありましたように、これからの福祉サービスは時代の流れ、それから市民のニーズ、こういった変化などに適応させながら変えていかなければならないものと私も考えています。本市においても高齢福祉全体を見直す時期が来ていると考えています。まさに今回はその一環であり、高齢者の施策の前進につながっていくような改革になっていかなければいけないというように考えています。増え続けていく高齢者が今後も安心して生活を送っていくために今何が必要なのか、どういったことが課題となっているのか、今後も高齢者の方々に、わたくし自身耳を傾けながら、積極的に新たな高齢者施策を提案しそれを反映さえていきたいと考えておりますので、ご理解をいただきたく存じます。

 

意見 宇田

 今まで入浴施設を使っていた高齢者にはもうここの風呂が無くなったら自分ではもうお風呂に入れないというような方もいるとお聞きしておりますので、そういう高齢者も含めてすべての高齢者、一人の高齢者も取り残さないと、その覚悟での今後の福祉施策の充実を期待したいと思います。

 

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