撮影は,10月25日のことだったと記憶する。
ブナの実が食べられることは,広く知られているが,じつは若葉も食べることができる。
それを試したのが,2004年の初夏であった。
〔ブナ科・ブナ属〕
《情景》 北陸地方や東北地方では,とくに日本海側で,ブナは昔,低い山地にも
茂っていた。 能登半島の先にある宝立山(471m)の山頂近くにも, ブナの自然林
が見られ, 中部日本の日本海側は, 自然状態では,標高 400mから,1500mあたり
まで,ブナの林であった。 自然林を伐採したり, スギ, ヒノキを植林したため,
今の中部日本で, 実際にブナ林の残っているのは, おもに1000~1300m付近。
ブナは, 温帯の主要林をつくる樹種。今ブナがはえていなくても, 自然状態に
まかせると, ブナ林ができるような気候の地域を, ブナ帯という。
ブナの実には, ソバの実のように, 稜(かど)があるので, ヤマソバ。 クリの風
味を連想して, ソバグリ, 味をクルミにたとえて, ソバグルミなどとよぶ地方も
ある。
《性状》 大きいものでは高さ 30m,直径 1.7mになる落葉高木。葉は互生, 菱状
卵形または広卵形, 短鋭尖頭, 基部は広い楔(くさび)形か,歪円形, 長さ 5~8
cm,幅 3~5cm,波状歯があり,側脈は7~11対あって,斜めに明らかに平行して
いる。
花は5月,新枝の下部の葉腋から,長柄のある雄花の尾状花序が数個垂れ下がっ
て, 多数の黄色い細花をつけ, 雌花序は,新枝の上部の葉腋につき, 多くは2個
ずつついて,頭状で総苞に包まれる。花柱は3個。
堅果は卵状3稜形,長さ約 1.5cm,2個ずつが,軟らかい刺のある殻斗におお
われ,秋に熟すと,殻斗は4裂して,中から堅果があらわれ,やがて落果する。
何年かに1回,たくさん実る年がある。
大高木なので,木に登ってとることはできない。 道端などに落ちた実を,掃き
あつめて, ひろい, さっと炒り, 皮をむいて食べると香ばしくおいしい。
生(なま)のまま, 噛み割って, 中の白い実(種子)を食べることもできる。
《分布》 北海道(渡島半島以南),本州,四国,九州。 温帯の山地にはえる。
《学名》 Fagus crenata Blume
ブナの実が食べられることは,広く知られているが,じつは若葉も食べることができる。
それを試したのが,2004年の初夏であった。
〔ブナ科・ブナ属〕
《情景》 北陸地方や東北地方では,とくに日本海側で,ブナは昔,低い山地にも
茂っていた。 能登半島の先にある宝立山(471m)の山頂近くにも, ブナの自然林
が見られ, 中部日本の日本海側は, 自然状態では,標高 400mから,1500mあたり
まで,ブナの林であった。 自然林を伐採したり, スギ, ヒノキを植林したため,
今の中部日本で, 実際にブナ林の残っているのは, おもに1000~1300m付近。
ブナは, 温帯の主要林をつくる樹種。今ブナがはえていなくても, 自然状態に
まかせると, ブナ林ができるような気候の地域を, ブナ帯という。
ブナの実には, ソバの実のように, 稜(かど)があるので, ヤマソバ。 クリの風
味を連想して, ソバグリ, 味をクルミにたとえて, ソバグルミなどとよぶ地方も
ある。
《性状》 大きいものでは高さ 30m,直径 1.7mになる落葉高木。葉は互生, 菱状
卵形または広卵形, 短鋭尖頭, 基部は広い楔(くさび)形か,歪円形, 長さ 5~8
cm,幅 3~5cm,波状歯があり,側脈は7~11対あって,斜めに明らかに平行して
いる。
花は5月,新枝の下部の葉腋から,長柄のある雄花の尾状花序が数個垂れ下がっ
て, 多数の黄色い細花をつけ, 雌花序は,新枝の上部の葉腋につき, 多くは2個
ずつついて,頭状で総苞に包まれる。花柱は3個。
堅果は卵状3稜形,長さ約 1.5cm,2個ずつが,軟らかい刺のある殻斗におお
われ,秋に熟すと,殻斗は4裂して,中から堅果があらわれ,やがて落果する。
何年かに1回,たくさん実る年がある。
大高木なので,木に登ってとることはできない。 道端などに落ちた実を,掃き
あつめて, ひろい, さっと炒り, 皮をむいて食べると香ばしくおいしい。
生(なま)のまま, 噛み割って, 中の白い実(種子)を食べることもできる。
《分布》 北海道(渡島半島以南),本州,四国,九州。 温帯の山地にはえる。
《学名》 Fagus crenata Blume