整列機とは?

部品供給方法、部品供給装置のいろいろ

テレワーク

2017-12-19 10:03:35 | 効率アップ
コーヒータイム(余談)

働き方改革を進めようという事で、
テレワーク(離れた所で仕事をする)
というのが、再び脚光を浴びつつあります。

実際には、既にテレワークをしている人は、
それなりに多いかと思います。インターネット
環境がこれだけ普及していると、職務内容こそ
限定されますが、離れた所でも仕事をこなせる人は
一定数います。

パソコンで仕事をするのがメインである人は、
資料の参照さえできれば、その場で仕事ができる
ケースが多いというわけです。

問題は、勤務時間や給与体系をどうするか、
という事かと思います。

元々、勤務時間や場所に縛られないようにする、
というのが目的ですので、成果主義で給料を払う
事になりますかね?

とは言え、例えば図面を書くのが仕事であれば、
A3サイズの組立図は1枚5千円、
A4サイズの部品図は1枚千円、といった具合に
取り決めをして、それに沿って給料を計算できれば
理想ですけどね。

しかし、現実問題として、仮に同じA3の組立図で
あっても、設計して書き上げるのに4~5時間くらい
掛かる図面も有れば、1~2時間くらいで
終わってしまう図面も有るでしょうから、
仕事の内容次第で給料が激しく変動する場合も
あり得ます。一律に図面1枚いくら、
とは行かないかも知れません。

図面の難度によって、その都度単価を打ち合わせ
できれば良いのですが、件数・枚数が多いと、
それも大変です。

かと言って時間給にしてしまうと、離れた場所でも
長時間労働になってしまう恐れがありますので、
結果的に本末転倒になりかねません。

一旦、3ヶ月間くらいはテレワークを試してみて、
問題点をハッキリさせてから、本格稼働に
切り換えた方が良いかも知れません。

あと、テレワークのために、クラウドのような
システムを導入しなければなりません。

昔は、クラウドコンピューティングなんて
無かったですから、テレワークのための
システム構築は大変でした。

大手の企業だと、自力でシステム構築も
できるでしょうが、大抵は業者のVPNサービスに
加入したり、VPNルーターを買って自分で
構築したりしていました。

ちなみに、VPNとは、Virtual Private Network
(バーチャル プライベート ネットワーク)
の略です。

公衆通信網であるインターネットを使って、
社内LANのようなプライベートネットワークを
構築する技術です。

通常は、サーバーにアクセスできるのは、
社内にいる人間だけですが、インターネット回線を
経由して、遠く離れた人でも、あたかも社内の机で
仕事しているかの如く、サーバーにアクセスしたり、
社内に置いたプリンタから印刷したりできるように
したものです。

不特定多数の人が通るインターネット回線上に、
大事なファイルを流すわけですから、
それなりに強固なセキュリティが必要です。
構築には特殊なハードウェアが必要でした。
その設定が難しいのなんの。。。

例えば、自宅勤務している社員宅に置いた
パソコンとの間でVPNを構築しようとすると、
各人の自宅のインターネット環境によって、
VPNルーターの設定をいろいろ変えなければ
なりませんでした。

一言で自宅パソコンとは言っても、
電話回線(当時はADSL)で直接プロバイダと
契約している人もいれば、大規模マンションで、
その管理会社内にネットワークサーバーが有り、
そこでWebサービスやメールサービスが
提供されているような形態だったり、
ケーブルテレビのインターネット接続サービスを
使っている人がいたりしました。その全てで、
VPNルータの設定に互換性が無いのです。

試行錯誤を繰り返しても、なかなかつながらず、
かなりの時間と労力を費やしました。

今は良い時代になりましたねえ。
例えば、自宅のビデオで録画した動画を、
インターネット回線経由で、持ち歩いている
ノートパソコンやスマートフォンで
簡単に見られるようになりました。
難しい知識を必要とせずに、です。

話がそれますが、VPNのハードルが高かった時代、
ソフトイーサというソフトウェアが登場し、
結構話題になりました。

ソフトウェア上で仮想のLANカードを作り、
ソフトウェア上の仮想のハブにつなげば、
VPNが簡単に構築できてしまう、というものです。

これはいろんな意味で画期的でした。
高価なVPNルータは要らないわ、
ハードウェアのLANカードと設定方法が
同じだったため、簡単に設定できるわ、
設定するためにわざわざ現地へ出掛けて行く
必要は無いわで、自分の席に座った状態で、
全部できてしまいました。

バージョン1はフリーソフトだったため、
私も当時お試し感覚でセットアップして
みましたが、本業をやっている傍らで
簡単にできたので、驚いたものです。

それなりにネットワークの知識が必要ですので、
誰でも使える、というわけではありませんが、
社内LANの構築ができるレベルの人であれば、
難しくはありません。

フリーソフトをサーバーに直接インストールするのは、
さすがに抵抗がありましたので、中古のサーバーを
1台手に入れ、そちらにソフトイーサをインストールし、
2つのネットワークをリンクさせる方法を取りました。

このまま会社のVPNに導入しようかとまで考えましたが、
ソフトウェアなので、サーバーマシンやクライアント
マシンのOSが変わって来ると使えなくなるため、
やめました。

しかし、このソフトイーサには、もう1つ驚くべき
機能が備わっていました。既にセキュリティが
組まれているシステムに対して、このソフトイーサを
セットアップすると、そのセキュリティを
通過できてしまう、というものです。

フリーソフトのまま開発を続けたら、えらい事になる
可能性もありましたが、開発者が会社を立ち上げ、
バージョン2から有料のソフトウェアになり、
きちんとした管理下に置かれた状態になったため、
その恐れは無くなりました。

エア吹き回収パレット

2017-12-18 10:32:18 | 効率アップ
ウエステックの整列機で、平べった過ぎて表裏が
引っ繰り返り難い部品は、特別な方法を使って
引っ繰り返す、と先週のブログで書きました。

前回は昇降式回収パレットの話でしたが、
今回はエア吹き式回収パレットの話です。

前回も少し触れました通り、エアホッケーのような
原理です。

回収パレット(部品を溜めておく部分)の底板に、
整列に影響の出ないくらいの細い穴を数ヶ所
加工しておき、そこからエアを吹き出します。

こうする事により、回収パレットに流れ込んで来た
部品を舞い上がらせ、表裏を引っ繰り返す事が
できます。

欲を言えば、整列穴とは表裏逆向きになっている
部品だけを引っ繰り返したいところですが、
さすがにそれはできません。

ただ、整列穴とは表裏逆向きになっている部品は、
そのままだと永久に並びませんし、整列穴と表裏の
向きが合っている部品はどんどん並んで行きますので、
回収パレットに流れ込んで来る部品の表裏の割合は、
逆向きの方が多くなりますから、それをとにかく
引っ繰り返してやれば、逆向きが残るのを
解消できます。

厳密に言えば、舞い上がらせても、また同じ向きに
着地する部品も有るはずですが、繰り返して行く内に、
間違いなく逆向きは減って行きます。

なお、当然ですが、整列治具(整列パレット)には、
この吹き上げ穴は加工しません。整列穴を目指して、
同じ向きで順調に近付いて来ている部品さえも、
舞い上がらせてしまうからです。



前回も少し触れましたが、所詮エアですので、
部品が重いと舞い上がらない事から、
その場合は前回紹介した昇降式回収パレット
という選択になります。



エアを吹き出すタイミングですが、これは回収パレットに
部品が流れ込んで来る時、という事になります。
回収パレットから部品が出て行く時に舞い上がらせて
しまうと、部品が暴れ過ぎた状態で出て行きますので、
回収パレットの近くに加工されている整列穴だけ、
整列率が悪くなります。



整列機の傾斜の向きに合わせて、コントローラから
外部に信号を出す事ができますので、
それでソレノイドバルブをON/OFFさせれば
良いわけです。

また、エアの吹き出し量を調節できた方が良いので、
エアのラインにはスピードコントローラを入れます。

なお、エア吹き回収パレットには、エアチューブが
つながりっぱなしになりますので、整列機の揺動と振動に
合わせて、エアチューブも揺れる事になります。

しかし、大した吹き出し量は要らないため、
φ6mmくらいのチューブでも充分ですので、
あまり邪魔にはならないかと思います。

さて、実はこのエア吹き回収パレット、部品の表裏を
引っ繰り返す時だけに使うわけではありません。

部品どうしの絡みや、貼り付きを解消させる時にも、
有効な場合が多いです。

絡みやすい部品と言えば、やはりスプリングです。
整列機に投入する前に、絡みを取ってから流しても、
整列機で振動と揺動を繰り返している内に、
徐々にまた絡みが増えて行きます。

たまに、最初は絡んでいたスプリングが、
整列機の振動で絡みが取れる場合も有りますが、
これはレアケースと言えます。

通常は徐々に絡みが増えて行くスプリングですが、
その解消にも、エア吹きは効果的な場合が有るのです。

この時は、エアを強めに吹き付ける必要があります。
スプリングは、当然ですが、エアが通り抜けやすい
形をしていますので、掻き回すくらいの強さが必要です。

また、別の部品で、薄くて軽いと、2枚とか3枚とかで
綺麗に重なったまま流れ続けたりする物があります。

更に、ゴムのような材質の部品も、整列機に投入する前に
ばらけさせておいても、振っている内にまたくっつき
始めたりする物が有ります。

それらの解消にも、エア吹き回収パレットが
役立つ事があります。

写真は"現実"を写すものですが、それが"真実"とは限りません

2017-12-15 09:52:12 | 効率アップ
コーヒータイム(与太話)

20世紀の戦場カメラマンとして、世界的に有名だった
ロバート・キャパという人がいます。

スペイン内戦時、兵士が撃たれて崩れ落ちる瞬間を捉えた
写真が、出世作としてあまりにも有名です。アメリカの雑誌
「LIFE」に取り上げられ、反戦的な意味合いから、
ピカソのゲルニカと並び称されるほどの反響を呼びました。

しかし、後世の研究から、この写真はインチキとされています。

写真は前線ではなく、訓練中の兵士を撮ったものである事。
訓練なので、撃たれたわけではなく、足を滑らせて倒れる
瞬間であった事。しかも撮影したのはキャパ自身ではなく、
当時の同僚であり、恋人でもあった女性であった事。
などです。

厳密に言えば、写真自体はヤラセではなく、兵士が訓練で
すっ転んだところを撮影し、それを戦闘で被弾した兵士を
撮った事にして、出版社に売り込んだ、という事に
なるのです。

事実を写してはいますが、真実を明かさずに、別のシーンを
撮った事にして、売名に使った、という事になります。

その後、しばらくして、この恋人の方は戦車に轢かれて
死んでしまいます。よって、真実はキャパのみぞ知る、
という状況になり、それが何十年も続く事になります。

理科系的な事象にもとづく評価とは違い、人間の感性に
訴える類のものは、時として、評価が分かれるものです。
キャパの出世作は、たまたま時流に乗った、という事
でしょう。

しかし、キャパの写真家としての腕は本物でした。
それは、その後の写真を見れば分かります。

世界的に名の売れたキャパは、有名人や著名な画家など、
多くの人達と交流します。正真正銘、一流になったのです。

メディアとして、そしてアート作品としては
黎明期であった写真というジャンルを、
確実なものにし、後続の触発にも大きく貢献した、
という意味では、偉大な足跡かと思います。

でも、死んだ後で分かった事とは言え、
取っ掛かりはインチキでした。

人間の評価というのは、かくも曖昧なものなのかと、
可笑しくなりますが、実力が伴わない人が、
幸運だけで有名になっても、一発屋で終わって
しまいますので、少なくともキャパに関しては、
一流と言ってしまっても良いかと思います。

ただ、実力は一流であっても、「当たらない」と、
一生そのままで終わってしまう人の方が多いように
思えます。

キャパもその事を分かっていたからこそ、
最初は「作った」のかも知れません。

一方で、当たった人に対して、「良い」という
評価が多いというだけで、自分もそれば「良い」と
同調してしまうのも、どうかと思います。

特に、例えば電気製品の使い勝手のように、
その優位性が可視化できるものならまだしも、
人の感情や気分的なものだけが評価基準だったり
した場合は、疑ってかかるのも大事かも
知れません。

逆に、人が何と言おうと、自分が下した評価が
「良い」ならば、それはそれで満足しても
構わない事かと思います。

話が少しそれますが、美術の公募展でも、
どうしても複数の審査員の好みに合った作品が
入選しやすいのは否めません。

正直言って、これが特選?と思える作品も
見掛ける事が有ります。

また、同じ公募展で、日本画と洋画、それぞれで
入選する作品の数が同じ、という場合が有ります。
例えば日本画で特選が1枚、入選が5枚なら、
洋画でも特選が1枚、入選が5枚といった感じです。

これも考え物です。今年は日本画は当たり年だが、
洋画はハズレが多い、という時は、日本画は入選10枚、
洋画は入選は2枚だけ、という事にしてしまっても
良いように思えます。

数年前、或る有名な公募展で、審査員に贈り物を
したりすると、入選しやすくなる、といった協会の
体質が問題視され、今では審査基準や入選作品数など、
少し改善されて来てはいるようですけど。

昇降式回収パレット

2017-12-14 11:45:56 | 効率アップ
ウエステックの整列機で部品を並べたい時、
部品が平べった過ぎて、表裏が引っ繰り返らない、
という現象が起きる場合が有ります。

簡単な例を挙げると、五円玉のような部品で、
その中央に穴ではなく、五円玉の厚み分くらいの
突起が片側に出ている物を想像してみて下さい。

表裏の区別があり、突起を上にして並べたい。
並べる事自体は簡単なのですが、部品をランダムに
整列機に供給すると、上側に突起が来る部品と、
下側に突起が来る部品の数の割合が半々。

そのままの状態で整列機を動かすと、
突起が上側に来ている部品はすぐ並びますが、
突起が下側に来ている部品は、並ばずに永久に
流れ続けます。

それを回避するために、通常は回収パレット
(部品を溜めておく部分)の底板に、
深い縦溝を加工し、そこに部品が立ちながら
落ち込むようにする事で、表裏を引っ繰り返す方法を
取っています。

詳しくは、以前のブログ「整列機の名脇役・・・
回収パレット
」を参照して下さい。

実は、五円玉くらいの大きさであれば、
この回収パレットの溝形状の工夫だけで、
部品の表裏を引っ繰り返す事が可能です。

しかし、500円玉くらいの大きさになると、
回収パレットの溝形状では対応できなくなります。
溝が深くなり過ぎて、整列機を最大角度19°まで
傾けても、回収パレットから部品が出て来なくなって
しまうのです。

表裏を引っ繰り返す事さえできれば、並ぶのになあ、
という事態には、別の方法で対処します。

その方法は大きく分けて、2通り有ります。

まずはエア吹き式回収パレットです。
最近のゲームセンターには無いかも知れませんが、
エアホッケーと似た原理です。

エアホッケーは、コート(?)の下から
エアが吹き出している状態で、円盤状の玉を撃つと、
ほとんど無抵抗でコート上を滑って行きます。

あのエアの吹き出しを強くすると、円盤状の玉を
舞い上がらせ、引っ繰り返す事ができます。

ただ、円盤状の玉が重いと無理ですので、
軽い部品に対してしか使えません。

そこで、やや大がかりにはなりますが、
昇降式回収パレットという方法を使います。

言葉では分かり難いかと思いますので、絵で説明します。



通常、整列治具(整列パレット)と回収パレット
(部品を溜めておく部分)の上面は同じ高さです。
どちらか片方が低いと、段差になってしまい、
段差の下側から段差の上側に向かって部品を
流そうとすると、そこに引っ掛かって流れません。

つまり、整列機はバリアフリーになっていなければ
ならないんですね。

しかし、バリアフリーであるが故に、そこに部品を流すと、
部品の表裏は、いつまで経ってもそのままです。

じゃあ敢えて段差を作ってしまえば、段差の上側から、
段差の下側に落ちる時は、部品は引っ繰り返るじゃないか、
という事で、一時的に段差ができるようにしたのが、
昇降式回収パレットです。

しかし、段差が残ったままでは、段差の下側から、
段差の上側に向かって部品が流れて来る時は困るので、
その時はバリアフリーに戻ってくれなくてはなりません。

そこで、回収パレットをエアシリンダで上下に動く
ようにしたのが、昇降式回収パレットです。

実際の動きとしては、大側の回収パレットに向かって、
部品が流れて来る時に、その大側の回収パレットを
エアシリンダで下げ、段差を作ります。



部品が流れきり、整列機の傾斜を逆にするタイミングで、
今度はエアシリンダを上昇させて、バリアフリーに
戻します。



エアシリンダーの上昇・下降のタイミングは、
整列機の傾斜の切り返しのタイミングに同調して
いなければなりませんが、それは簡単です。
整列機のコントローラの背面にあるIOコネクタから、
整列機の傾斜の向きに合わせた信号を取り出す
機能が標準で装備されています。

その信号に合わせ、ソレノイドバルブのINとOUTを
切り換えれば、間単に制御できます。

ただ、昇降式回収パレットの難点は、この構造自体が
重いという事です。エアシリンダと、昇降をガイドする
リニアガイドを回収パレットの両脇に取り付け、
スムースに上下するようにしなくてはなりません。

そのため、小型の整列機には取り付けられません。
中型機以上に限定の方法という事になります。

さて、エア吹き回収パレットの話が少し出て来ましたが、
エア吹き式ですと、回収パレットの底板にエアの通り道を
加工するだけなので、重量は普通の回収パレットと
ほとんど変わらない事から、小型の整列機でも使えます。

エア吹き回収パレットについては、後日改めて説明します。
実は部品を引っ繰り返すだけでなく、他にも効果が有ります。

飲み放題・食べ放題の価値観

2017-12-13 12:54:32 | 効率アップ
コーヒータイム(与太話)

2017年も年末となり、忘年会シーズンに
入りました。

忘年会というシチュエーションでは、おとなしく
上品に飲む、というシーンは少ないですから、
飲み放題や食べ放題といったプランが重宝されます。

居酒屋とかから、飲み放題・食べ放題の宣伝が
たまに届きます。その居酒屋の近所の会社に
FAXで来る事が多いですね。そのコースを頼む時は、
届いたFAXを持って来てね、と書いてあります。

会社の職場内での、まとまった人数の来客を
期待しているのでしょう。

しゃぶしゃぶ食べ放題とか、結構魅力的な
チラシも有ります。まあ通常よりも少しばかり
安いかな、程度の値段ですが。。。

しかし、飲み放題・食べ放題は(飲み放題か
食べ放題のどちらか一つでも良いのですが)、
利用する客の価値観(心理)が現れますね。

私達を含め、私達より上の世代だと、
料理や酒があまり残らないように頼みます。

ところが、私達より下の世代だと、余っても良いから、
とにかく頼む、という人が多いように思えます。
少なくとも私の周りではそうです。

確かに、残しても代金は変わりません。
しかし、捨てる事になる料理や酒を、
出来るだけ少なく抑えよう、という心理が
働くのが、私達より上の世代です。

まあ、食欲が若い人達にはかないませんので、
単に頼む量が少ないせいも有りますが。。。

まあ店によっては、あまり残さないように
頼んでね、と謳ってある所も有ります。

私達の世代は、「三丁目の夕日」より少し後の
世代です。子供の頃でも、それなりに
物は揃っていました。

しかし、親は昭和一桁生まれですので、
戦中・戦後に青年だった世代です。

また、私の親から10才ほど年下の世代が、
私が若い頃の上司だった人達なわけですが、
まだ幼い時に終戦ですから、育ち盛りの時期に
食事が充分ではなかったせいか、小柄な人が
多かった気がします。私の親の世代よりも
小柄でした。

昭和一桁生まれと、団塊の世代のちょうど
中間に位置する人達ですね。

この頃の世代の人達と、昭和一桁生まれは、
とにかく物を粗末にしない、物を捨てられない
人達が多いです。

そういう親から教育を受けた私達も、
やはり「もったいない」精神が密かに
受け継がれています。

また、私達の世代くらいまでが、
兄弟が多かった最後の世代かと思います。

小学校のクラスで、兄弟姉妹が何人いるか、
手を上げさせると、一番多かったのが3人。
次が2人か4人ですが、4人の方が若干
多かったような記憶があります。

中には5人や8人兄弟、なんて家も有りました。
一方で、1人っ子は1クラスに1~2人でした。

すると、料理やお菓子やオモチャが、
兄弟どうしで奪い合いになるんですよね。
兄弟全員に不満無く行き渡る、なんて事は
皆無でした。よほど裕福な家でもない限り。

そういう価値観を持って育った人間は、
食べ放題でも、料理が大量に余るのを
目にするのは、無意識にであっても
大変な罪悪感を感じるのです。

また、これは私達より上の世代に限った
話ではありませんが、食べきれないほどの量の
料理が出て来ても、「元を取ろう」と考えて、
無理して食べ過ぎてしまいます。

まあ、若い人達は、それなりに胃袋のキャパも
有りますが、歳を取って来ると、仮にその時は
食べられても、後で大変な事態になる可能性も
ありますから、ブレーキが掛かります。

それに、大量に食べる事で幸せを感じるような
歳でもない事に、否が応でも気付かされますしね。

食事だけに限らず、最近の、「どうせ数年後には
買い換える事になるから、3年くらい保てば良いや」、
みたいな設計の製品には、何か引っ掛かるところが
有るんですよねえ。

コピー機やプリンターの筐体とかでも、
こんな強度の無い設計はダメだろう、
と思える製品が普通に出回っています。

確かに性能には影響ないかと思われますが。。。