整列機とは?

部品供給方法、部品供給装置のいろいろ

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確証バイアス

2018-09-14 14:22:22 | 効率アップ
コーヒータイム(与太話)

確証バイアスって何?と思われるかも知れません。
まず、バイアスの意味は「偏り」です。
確証の偏り?余計に分からないですね。

実はこれ、人間誰しもが陥る、思考の偏りの一種です。
広義では、認知バイアスという言い方もされます。

現代社会で生活して行く上で、非常に多くの情報に
触れる事になりますが、情報が氾濫し過ぎている事から、
人間は情報を選別します。

その情報の選別の仕方に偏りが有ると、
間違った事を正しいと信じたり、
他人の方が誤っていると思い込み、
攻撃したりする事が有るのです。

広い視野に立ち、出来るだけ偏見や先入観を
持たずに情報を収集できれば理想ですが、
人間にはどうしても好みが有り、
また、自分が理解しやすい、腑に落ちやすい
情報を取得する傾向が有ります。

要するに、自分に都合の良い情報ばかり
集めたがるのです。

しかし、それは個人差が有るものですから、
その価値観が一般的なものと勘違いしたり、
他人が間違っていると勝手に解釈して
攻撃したりするのは、非常に危険です。

例を挙げた方が分かりやすいかと思います。

・買いたい物が有った時、ネットのレビューの中で、
 良い評価の方を重視してしまう。

・新車を選ぶとき、欲しいと思っている
 車の情報ばかり集めてしまう。

・自分の意見やプレゼンテーションの内容を
 正当化するため、似た意見や情報を集めてしまう。

・友人と議論になった時、自分の主張を正当化する
 情報ばかり集めてしまう。

・株取引で「値上がりする」という見解を見付けて
 安心してしまう(少数意見だったとしても)。

・他人や物を評価する時、自分が期待する
 方向ばかりに目が行き、それ以外の方向に
 注意が向かなくなる。

・他人や物の評価を、一部の目立つ特徴によって
 決め付けてしまう。目立つ特徴が「良い」場合、
 他の部分も「良い」と思い込み、「悪い」場合、
 他の部分も「悪い」と考えてしまう。

・反証になるような証拠を無視したり、
 探す努力をしない。その結果、自分の判断は
 間違っていないとますます思い込む。

・・・とまあ、挙げればキリが無いほどですが、
根底には、自分が元々持っている考えに近い情報は
すんなり受け入れられる一方、自分の考えに
そぐわない情報には拒絶反応が生じる、
というのが主な原因です。

そうやって、自分の中で価値観や考え方が
どんどん偏って行くのです。しかも、自分では
それに気付きません。

しかし、自分が正しいと信じている事が、
他人も正しいと思っているとは限りません。

また、完全に白黒ハッキリつけられない内容だと、
更に厄介です。それが広義で正しいか、
もしくは狭義では正しいのか、という事を
冷静に判断しなくてはなりません。

確かに狭義では肯定できる意見が見付かるので、
それに甘んじ、広義でも正しい、と思い込んで
しまうと、あとで大恥をかく事になります。

また、人間は時として確証バイアスを、
自分自身に向けてしまう事があります。

「自分は優秀な人間なんだ」と思い込むと、
それを裏付ける過去の成功談ばかり誇示して
しまいます。実際には失敗談も多のにです。

話すのが恥ずかしいような失敗もしている
でしょうから、余計に隠す様になる傾向は
否めません。

特に年齢を重ねて来ると、経験値が高くなり、
その経験から得た価値観を重視したくなるのは
無理もありません。

しかし、時代の流れは速く、昔の常識が
今の非常識、という事もこれからどんどん
増えて行きます。

難しい事かも知れませんが、自分と似ていない、
知らない人達と敢えて交流すると、
自分でも気付かなかった自分の偏りを
壊すキッカケになり、現実に対する見方が
変わります。

また、これも意識的に行う必要がありますが、
或る情報が正しいかどうかを確認する時には、
反証情報を先に調べた方が間違いが少ないです。

反対意見がこれだけ有る、という事が
わかってから、賛成意見を調べると、
どの意見が多数派なのか、またその根拠は
明確か、といった事が偏りなく検証する
事ができます。

賛成意見を先に調べてしまうと、
そこで納得してしまい、反対意見を
調べずに済ませてしまう危険性が
あるからです。
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治具の大敵"ソリ"

2018-09-10 11:32:13 | 効率アップ
ウエステックの整列機で部品を並べるのに
欠かせない整列治具と、移し替えや
圧入などの様々な用途で使う各種治具は、
ほとんどが樹脂製です。その内の大部分が
ベークライト製です。

ベークライトに限った話ではありませんが、
樹脂には大なり小なり吸湿性が有ります。
湿度を吸う事によって、膨らむのです。

樹脂メーカーは、各種の樹脂の吸湿データを
ホームページに載せたりしています。

その樹脂で作られる事が多い治具ですが、
寸法の変化が問題になって来ます。
影響なし、もしくは若干影響が出る程度で
済む事も有りますが、治具の役割自体に
大きな影響を与える場合もあります。

中でも、寸法変化に伴う"ソリ"の発生は、
影響が甚大になる可能性があります。

整列治具や移し替え治具は、板物です。
よって、寸法の変化率が部分部分によって
不均一だと、それがソリにつながるのです。

寸法変化の主な原因は、吸湿による膨潤です。
つまり、表面積が広い程、つまり空気に
触れている所が大きい程、膨らむのです。

こういう例がわかりやすいかと思います。



治具のオモテ面にだけ穴が加工してあり、
裏面はほとんど加工無しで平坦という
構造です。この場合、明らかにオモテ面と
裏面で表面積が違います。

空気に触れている所が広いほど膨らみます。
一方、裏面はオモテ面ほど膨らみません。
よって、矢印のようにソリが発生します。
治具の中央付近が盛り上がるのです。

治具サイズが大きくなっても、板厚はそれほど
厚くなりませんから、治具サイズが大きいほど、
ソリが発生しやすくなります。

また、加工した穴数が多いほど、そして穴1個1個が
大きく深いほど、ソリにつながりやすくなります。

厄介なのは、季節(温度・湿度)によっても、
材料のロットによっても、ソリの発生具合と
ソリの大きさが変わって来る事です。

ソリが発生するかどうか、どのくらいソリが
大きくなるかなども、予測するのは難しいです。

予測が難しいので、対策も打ちづらいのが
実情です。

治具のオモテ面と裏面に同じ加工を施せば、
表裏同じように膨らむので、ソリの発生は
抑えられるのはないか、と考えますよね。



しかしこれは、ソリの防止には効果が有っても、
治具自体の"伸び"には逆効果です。治具自体が
コンマ何mmも伸びて、整列させた部品の
位置精度が狂ったり、治具どうしを
重ね合わせられなくなったりします。

また、表裏に同じ加工を施すという事は、
加工時間・費用が2倍になる事を意味します。

表裏全く同じ加工でなくても、或る程度は
ソリを抑えられる簡単な加工を施す事は
有ります。経験上のノウハウですが、
それをやったからと言って、必ずしも
ソリが無くなるとは言えません。

一番厄介なのは、納入して数ヶ月は
ソリがなかったのに、半年ほど経ったら
ソリが出て来た、というものです。

それは日本の気候も影響しています。
梅雨の時はジメジメとしていますが、
冬は静電気が起きる程に乾燥しています。

梅雨時に加工した治具が冬になったら、
また逆に、冬に加工した治具が梅雨に
入ったらソリが・・・という事も
よくあります。

基本的にソリは直せません。仮に若干は
軽減できたとしても、時間が経つとまた
ソリ返ります。

よって、経験上、遅かれ早かれソリが
予想される加工をする場合は、
アニール処理を施す事が有ります。
熱を加えて材料のひずみを取るのです。

樹脂は材料として出来上がった時点では、
見た目は平坦でも、内部応力が残っています。
それを熱を掛ける事によって開放して
やるのです。

アニールすると、ソリが出て来ます。
しかし、それは見かけ上のソリです。
その時点で材料のオモテ面と裏面を
引いて平坦にしてやれば、内部応力が
残っていない状態で、真っ直ぐな
材料になります。

加工途中でアニールする場合もあります。
加工によるひずみや加工熱の影響でも、
ソリは発生するからです。

具体的には、仕上げ寸法に対して
若干ですが肉を残して加工します。
これを荒引きと呼んでいます
(コーヒー豆の粗挽きとは違います)。

その時点でアニール処理を施しますと、
またソリが出て来る事があります。
その後、仕上げ寸法に加工するのです。

どの程度の寸法で荒引きするかも重要です。
仕上げ寸法に対し、あまりに肉を残し過ぎた
状態で加工すると、仕上げ加工した時点で
またソリが出て来る可能性があります。

かと言って、仕上げ寸法に近い状態まで
荒引きすると、アニール処理してソリが
出た時、仕上げ寸法ラインを越えてしまう
恐れがあります。

この辺は経験がモノを言います。

また、荒引き加工と仕上げ加工の計2回、
マシニングセンタを動かさなくては
なりませんので、加工時間が非常に
長く場合が有ります。

余談 :

ベークライトは積層構造です。少し乱暴な
言い方をすると、紙とフェノール樹脂を
積み重ねてプレスしたような材料です。

よって、稀にですが、加工していると
鋳物で言う巣(空洞)にあたるモノに
遭遇する事があります。

更に、10年に1度くらいの頻度ですが、
蚊のような小さな虫がプレスされて
ベークライトの中にいる事もあります
(虫入りの琥珀みたいですね)。

この場合は当然治具は作り直しとなります。
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