整列機とは?

部品供給方法、部品供給装置のいろいろ

薄いカタログ

2018-01-30 11:35:20 | 効率アップ
ウエステックの総合カタログは、薄いのが自慢(?)です。

自慢とはさすがに冗談ですが、リーフレットと呼べる程の厚さで、
数ページしかありません。旅行会社が出しているパンフレット
よりも薄いです。

展示会でカタログを請求されても、A4サイズが入る封筒に、
基本的にこの薄いカタログが入っているだけです。

展示会でデモ機を見たお客様がカタログを請求し、
渡す時、「え?こんなに薄いの?」という
心の声が聞こえて来そうです。

個別の機種のカタログではなく、総合カタログが何で薄いの?
と驚かれるのも無理はありません。

理由は幾つかありますが、まず、何と言っても、
治具が全品オーダーメイドなので、カタログで商品を選んで
注文する、だけでは済まされない場合がほとんど
である事です。

御客様が並べたい部品、一品一品に合わせて、
整列治具を製作します。ですので、必ず打ち合わせが
必要になります。電話やメールのやり取りだけでは
不充分な場合は、実際にお会いして打ち合わせする
事になります。

ひな形のような治具が有れば、それをカタログに
載せる事が出来ますが、実際にはそのまま
転用の参考になるようなひな形は有りません。

お客様が並べたい部品に、同じ物が無いからです。

形状や寸法、材質が似通っている部品はもちろん有ります。
かと言って、例えば実績の有る部品より2mm長いだけの部品を
並べるのに、整列穴の幅を単純に2mm長くすれば良いかと言うと、
必ずしもそうではありません。

2mm長いがために、部品が隣の整列穴にまたがって並ばない、
部品が整列穴に前後逆に入ろうとした時、斜めになって
整列穴の壁にかじり付くようになってしまった、
などという現象が普通に起き得ます。

余程単純な形状でもない限り、整列実験無しで
整列治具を作って、100%問題なし、という事例は
珍しいのが実情です。

更に、整列穴形状を見て、それを並べる部品の形状が
全く想像と違う、という事例も少なくありません。
何でこんな整列穴形状なんだ?と疑問に思われるわけです。

これは実際に並んで行く経過を見ないと、
その理由が理解できないケースが多いです。

上下逆に整列穴に入ろうとした部品が、整列機の振動で
排出されやすいようにする穴形状だったり、
部品の流れが速過ぎる時に、整列穴の近辺で
部品の流れが滞留するような、言わば副次的な目的を
持たせた穴形状が、1枚の整列治具に合わせ技として
加工されている事が有るのです。

すると、整列穴形状だけを、ポンっとカタログに載せても、
参考にならないどころか、誤解を与える事すら有ります。

また、以前にもブログに書きましたが、特定のお客様から、
「これはうちの会社で使っている整列治具ではないのか?」
とクレームが来る場合も有ります。

実際には並べる部品の形状や寸法、材質が違い、
部品としては全くの別物なのですが、
整列穴の形状が結果的に似てしまう事は
よく有ります。

それでも、不要な誤解は避けなければなりませんので、
年間数百件も作っている整列治具の詳細は、
ほとんどカタログに載せる事が出来ません。

すると、弊社で標準になっている整列機本体と、
整列治具や組立治具などの、簡略化したイラストを
載せるのが精一杯になってしまいます。

この薄いカタログは、本当に氷山の一角で、
実際には整列に関する様々なノウハウが、
それこそ水面下の氷山のように大量に
蓄積されています。

弊社に具体的なご依頼を戴く事で、
そのノウハウを知って戴く事になります。

余談 :

先日の展示会(インターネプコン)の会期中、
ウエステックのブースに、NHK Worldの取材が
来ました。

NHK Worldは、海外向けのNHKの番組です。
英語で放送されています。

ウエステックのアメリカの代理店の人が、
展示会の応援に来てくれていましたが、
その人の話ですと、アメリカでは普通に
見られるとの事でした。

NHK Worldの取材陣は、結局1時間半くらい
ブースにいました。とは言え、実際には
編集され、放送時間は正味5分か、
長くても10分くらいかと想像されます。

放送日を後日知らせてくれる事になっています。
放送内容の動画ももらえる事になっています。
著作権とかの問題がなければ、ウエステックの
Webサーバーにアップしたいとも考えています。

雪中桜

2018-01-29 15:54:03 | 効率アップ
コーヒータイム(与太話)

雪中梅なら聞いた事あるけど、雪中桜とはこれ如何に?
と思われた方もいるでしょうが、寒桜咲いていますよ。



スミマセン。雪中桜とか言いながら、足下が写って
いないので、道端に残っている雪が見えませんね。
また、スマホのカメラなので、あまり綺麗には
撮れていません。

先週末、北品川に行く用事が有り、そこから駅に
向かって歩いていたら、川辺にピンク色の木々が。

他の品種の桜と比べても、鮮やかなピンク色です。
そう、これは河津桜です。本家本元の伊豆では、
あと一ヶ月たたないと咲きません。

北品川の河津桜は1月に咲き始めるそうです。
東京都内では多分一番早いかと。

で、このところの寒さで、先週降った雪が
溶けずに道端に残っていますから、
雪中桜と相成ったわけです。

実は私、去年の同じ時期に、同じ用事で北品川に
行っているんですよね。その時、満開の河津桜を
見ているんですよね。

ただ、去年は今年より一週間早く行っています。
しかし、やはり今年は例年になく寒い事から、
この北品川の河津桜は、去年より一週間遅いにも
かかわらず、まだ満開ではなく、8分咲きでした。
花も心なしか、寒そうでした。

という事は、今週末あたりが満開?

昨年、この場所で満開の河津桜を見掛けたのは、
全くの偶然でした。用事を済ませ、目黒川沿いを
歩いて京急線の新馬場(しんばんば)駅を目指して
いたら、木は数本ですが、川辺に桜が咲いていました。

後で調べたら、荏原(えばら)神社の境内に
ある木でした。小さいですが、由緒ある神社のようです。

しかし、新馬場駅の目の前に、品川神社という
結構大きくて有名な神社が有りますので、
荏原神社は目立ちません。河津桜が咲いて
いなかったら、神社が有る事すら気付かず
通り過ぎてしまうかも知れません。

ところで、本家本元である伊豆の河津桜は、
東京にもPRパンフレットが出回っているくらい、
観光の目玉になっているようです。

昔は大した事なかったそうですが、今や伊豆で
一番人を呼べるイベントらしいです。

河津川の両岸に、1km以上に渡って河津桜並木が
続きます。壮観です。桜祭りに合わせた
観光スポットや、駐車場も整備されています。
力の入れ方が違います。

どこでも見られる他の桜の花とは違い、
これだけの量の河津桜は、滅多に見る事が
出来ません。そりゃあ人が見に来ますよね。

しかも、ソメイヨシノとは違って、
花が数日で散ってしまう、という事も
ありません。

その伊豆の河津桜は、今存亡の危機(?)に
あるそうです。正確には、桜祭りが、です。

桜は接ぎ木で増やします。河津桜も例外では
ありません。つまり、河津桜も元は同じ木で、
今増えている木は、全てクローン(コピー)です。
これはソメイヨシノも同じです。

そして、河津桜は寿命が短いらしく、
そろそろ枯れてしまう時期らしいのです。

クローンで増やせるでしょ?と思いますが、
同じ場所に増やせないのです。

理由は防災上の問題です。河川の氾濫に備えた
護岸という目的から、既に有る木はしょうがない
にしても、これから同じ場所に新しい木を
接ぎ木する事はまかり成らん、というわけです。

河津桜の並木は、比較的下流にあるにもかかわらず、
しっかりした土手がありません。

木が根を張り巡らせた土手は、大水の時は弱くて
崩れる可能性があるのです。

じゃあ別の場所、例えば街中に移せば?
となりますが、街路樹となった桜並木に、
観光客が押し寄せますかね?

かと言って、同じ河津川の土手に接ぎ木をして、
本当に川が氾濫したら、地元住民は観光どころの
騒ぎではなくなってしまいます。

大事な観光資源なのに、まだ結論は出ていない
みたいです。

さて、伊豆の河津桜の開花時期は2月から3月です。
て事は、北品川の荏原神社はさすがに早過ぎますが、
河津川と同じ時期に東京都内で咲く河津桜が
有りそうなものですが?

実は有ります。木場公園です。昔、うちの会社の
代理店が木場にあり、私も木場には何度か
行った事がありますが、東京でソメイヨシノが
見られる一ヶ月くらい前に、木場公園の脇の
用水路(?)の川辺に、長さ100mくらいの
河津桜並木が有ります。

木の本数は伊豆の足元にも及びませんが、
花の色が濃く、密度も有りますので、
満開時には見応えがあります。

ただ、ゴザ敷いて酒飲むには、まだ寒いので、
正真正銘、花を見るだけです。
実際、デジカメやスマホで写真を
撮っている人が数人いる程度です。

一昨年、友人と見に行っていますが、
一昨年の写真をアップするのも何ですので、
もし今年3月に木場公園か、亀戸中央公園に
行く事があったら、写真をアップします。

そう、亀戸中央公園の脇を流れる
旧中川の対岸に、木場公園と同じくらいの
規模の河津桜並木が有ります。

同じ花なのに、また、木場と亀戸は結構近いのに、
満開の時期は1週間ほど違います
(亀戸公園の方が早い)。

北品川の河津桜は1月に咲きますし、
どういうメカニズムで開花時期が
ずれるのか、よく分からない花です。

面単位での部品供給のメリット

2018-01-25 09:28:47 | 効率アップ
ウエステックの整列機は、整列治具に部品を
並べる装置ですが、整列治具は整列パレットとも
呼ばれるように、板状の製品です。

つまり、面単位で部品を供給する装置、
という事になります。

この面単位、というところで、お客様の既存の
設備とのマッチングが大変な場合があります。

つまり、お客様の既存の設備が、1個単位で
部品が供給され、生産や検査などが行われる
ラインになっている場合は、そこに面単位で
処理する整列機が入り込むと、生産効率を
うまく上げるのが難しい事があります。

パーツフィーダーで1個ずつ部品が供給され、
その後の工程も、基本的に1個ずつ処理するような
ラインにおいて、仮に組立工程だけを整列機を使おう
とすると、その組立工程だけで余程の効率UPが
実現できないと、全体としての効果の波及が
限定的になってしまいます。

例えば、部品の製造→部品検査→部品供給→
製品組立→製品検査→荷造り→出荷、と
なっているとして、それぞれの作業負荷が
仮に均一だったと仮定しますと、
部品供給と製品組立の工程だけ、
作業効率が1.5倍になったとしても、
全体としては、目立った効果は
現れ難いです。

これが、組立の負荷がライン全体の半分を占める、
という事であれば、組立工程だけで整列機を
導入しても、それなりの効果が見込める事に
なります。

そのため、整列機を使った組立作業を
オフラインで行い、その後の工程に戻す、
という具合に切り分けて作業している
お客様もいます。

しかし、これは既にパーツフィーダなどで
ライン組みをしてしまっている場合が多いから
に他なりません。

新規にラインを立ち上げる時は、
面単位での作業を広く展開できるよう、
検討して戴ければと思います。

整列機は、面単位の部品供給装置と
言ってしまえばそれまでですが、
組立そのものにも使える点は、
面単位ならではの大きな特徴と
メリットになります。

面単位で供給された部品どうしで、
重ね合わせ・挿入・圧入・勘合等々の、
治具だけで完結する作業はもちろんの事、
半田付けやロウ付け、電極印刷、封着といった、
次工程への供給も、そのまま面単位で行えます。

セラミック部品を焼成する場合や、
リフロー炉で表面実装部品を半田付けする場合は、
面単位で行なった方が効率が良いからですが、
他にもまだ、面単位で部品を供給しなければ
ならない、もしくは面単位で供給した方が良い、
という部品は、実は意外と多いのです。

微小な電子部品の導通検査治具は、面単位で行える
構造になっている物が少なくありません。

その場合、その治具のパターン通りに向きを揃えて
整列治具に部品を並べ、検査治具に移し替えれば、
非常に効率的です。

他にも、例えば、ゴムをライニングする
金属やプラスチックの部品を、
成形金型内に挿入する場合も、
面単位で、しかも一気に行わなければ
なりません。

溶かしたゴムを金属部品やプラスチック部品に
ライニングしますので、その金型は、
待機状態でも、それなりに高温です。

触ったら一瞬で火傷する程ではないですが、
全部で例えば100個の部品を、金型に一個ずつ
入れて行くと、早い段階で金型に挿入された
部品は、金型から伝わって来る熱で、
徐々に暖まって来ます。一方で、最後付近で
挿入された部品は、入れられたばかりですから、
まだ冷たい状態です。

その状態で金型を閉じ、ゴムをライニングすると、
溶着状態が均一になりません。

よって、100個なら100個、一気に部品を
挿入しなければなりません。

或るお客様は、整列機を導入する前は、
一気に100個の部品を金型に落とせる
構造をした治具に、向きを揃えて100ヶ所
手並べしていたそうです。

部品の向きを揃えて100個並べるのは
時間も掛かりますし、並べている間、
作業者は他の作業が一切できませんので、
非常に効率が悪い状態でした。

整列機を使うと、作業効率が飛躍的に上がりました。
並べるところは整列機に任せっきりで良いのです。

また、同じ部品を多数個、真空焼入する場合も、
真空炉が大気圧から真空になるまで、
時間が掛かるので、できるだけ多くの部品を
炉に入れたいところです。

この場合は、部品の向きまでが揃っている必要は
必ずしもありませんが、隣どうしの部品が触れたり
している状態は避けた方が良いです。

部品の形状によっては、向きを揃えて置く事で、
隣の部品との隙間を確保したまま、整列の密度を上げ、
炉に入れる事ができます。

また、不活性ガス炉・雰囲気炉の場合、流れるガスが
部品に対して均一に熱を伝える必要がありますので、
この場合も部品の向きが揃っていた方が都合が良い
ケースがあります。

また、部品に特殊な表面処理を施すのに、
粉末状の調合剤の中に埋め込まなければならない、
という場合も、面単位での部品供給が効果的です。

その他、部品を特殊な溶剤で超音波洗浄する場合にも、
面単位、もしくは面を何段にも積み重ねた状態での
部品供給の方が、作業効率が上がる事があります。

首都圏の大雪

2018-01-24 11:13:22 | 効率アップ
コーヒータイム(与太話)

今日は技術の話を投稿しようと考えていたのですが、
首都圏の大雪が通勤の足にかなりの影響を与えましたので、
その余韻が覚めやらぬ内にと思い、与太話にしました。

ちょうど、高校時代の同級生だった友人が出張で
上京して来ていました。月曜日の昼間、東京都内で
仕事だったわけですが、前日の日曜日の内に上京して
来ていました。前乗りというヤツです。

日曜日は穏やかな一日で、昼間の気温は平年より
やや高め。風もなく、過ごしやすい一日でした。

日曜日の時点で、関東地方には既に月曜日の午後から
大雪という予報が出ていました。

本当に大雪になるのかなあ?といった感じでした。
飛行機での往復ですので、「大雪で、明日の帰りの便が
欠航にならないかなあ」と言っていました。

火曜日の会社での仕事はやりたくない内容らしく、
月曜日の便が欠航になれば、火曜日の午後に
移動という事になるため、会社のお金で
もう一泊できるし、追加料金無しで航空会社が
火曜日の便を確保してくれるので、願ったり叶ったり、
のはずでした。

さて、月曜日になると、午後からの予報だった雪が、
朝から降り始めました。一旦小康状態になったものの、
その後、本降り。それも凄い勢いで積もって行きます。

みるみる内に積雪が10cmを越えました。

航空各社は早々と欠航を決め、友人の希望通りに
なりました。

しかし、度が過ぎました。

振り過ぎ、積もり過ぎて、足下は悪くなるわ、
バスは止まるわで、タクシーはつかまらないわで、
出張先からの移動もままなりません。

一番の問題は、宿泊先の確保でした。ビジネスホテルも
カプセルホテルも全て満室。高級ホテルの5万円以上の
部屋しか空いていなかったそうです。

自分でスマホでホテル検索したり、ホテルに直接
電話しても、空室が見付かりません。

それもそのはず。ニュースにもなった、あの状況です。
東京都内への通勤者で、帰宅が困難になった人達は、
残り少ない宿泊先を探し求め、ラブホさえも満室に
なったと聞きます。

友人は、会社に電話し、会社で宿泊先を探して
もらったそうです。

やっと見付かったのが、横浜のみなとみらい線、
日本大通り駅の近く。やはり東京都内(23区内)
はダメだったようです。横浜駅の近辺ですら。

しかし、日本大通り駅は、電車が普通に動いていれば、
羽田空港から1時間の距離です。みなとみらい線は
地下鉄ですから、相互乗り入れしている
(地上を走っている)路線の方は雪で止まるかも
知れませんが、みなとみらい線自体は大丈夫のはずです。
出張先から乗換駅である横浜駅まで移動できれば、
何とかなります。

慣れない土地で、電車の運行状況も刻々変わります。
夜10時過ぎに、やっとホテルまでたどり着いたようです。

翌日、本来ならば、そのホテルから空港行きのバスも
出ているらしいのですが、案の定、前日の内に
運行停止になっていたそうです。

友人は、確かに大雪で飛行機が欠航になれば、
東京で一日休みが取れるし、のんびりしてから
帰ろうかな、とか考えていたみたいですが、
雪の量が多過ぎて、優雅に東京見物、
とは行かなかったようです。

ただ、火曜日は電車は普通に動いている路線が
多かったため、翌日振り替えの飛行機で
無事に(?)帰れた、とLINEが来ました。

4年前にも大雪が有りましたが、その時よりも
降りました。よりにもよって、不運な男です。

インターネプコン(展示会)の準備

2018-01-17 14:41:08 | 効率アップ
今日から現在東京ビッグサイトで、
インターネプコンが開催中です。

インターネプコンの準備に、昨日と一昨日、
ビッグサイトの方へ行って来ていました。

そのせいもあって、ブログの投稿はどうしても
頻度が落ちてしまいます。申し訳ありません。

本題に戻りまして、ブースの場所(コマ)を
確保していますから、そこにデザイン業者が
展示スペースを組み立てます。

とは言え、金曜日のインターネプコン終了後、
すぐに壊し始める事になりますので、
ほとんどが張りぼてですけどね。

しかし、展示品を動かすための電気配線やエア配管、
さらには電話線や、場合によってはLANの配線なども
必要です。

展示場がほぼ出来上がって来たら、展示品の搬入に
なりますが、大きな装置を展示する会社だと、
大型のトラックで運び入れます。

ウエステックの場合は、一番大きな整列機でも、
手で押して移動できる大きさ・重さですので、
それほど大変ではありません。

ただ、組立作業中のブースが多いため、
広大な展示場内は、その通路に資材やら台車やら
展示品やら破材やらが所狭しと置いてありますので、
移動は大変です。下手をすると、人が手ぶらで
間を通り抜ける事すら難しくなっている通路もあり、
回り道したり、ちょっと失礼して他社のブースの中を
横切ったりしないと、目的地までたどり着けない
事すらあります。

産業機械系の展示会ですので、展示品がそれなりに
大きい会社が多いです。大企業ですと、
その大きな展示品を何台も展示しますので、
結構大変です。障害物が点在している
通路を通るのは至難の業です。

場合によっては、朝4時くらいから搬入作業を
始めるようです。通路が狭くても、それなりに
搬入作業ができる会社は、朝8時くらいから
始めます。

ちなみに、インターネプコンは毎年1月の
中旬~下旬が開催期間です。つまり真冬で、
一年で一番寒い時期です。しかも海の近く
ですから、風通しが良く、寒いのなんの。

インターネプコンの会期中は、巨大な展示会場も
お客様(来場者)のために暖房が効かせてありますが、
前日や前々日の準備作業中は、出展企業の社員や
運送業者,デザイン業者,大工さんや電気屋さん
とかしかいないので、暖房はかなり緩めです。
じっとしていると寒いですが、作業をしていると
(身体を動かしていると)、何とか寒くない、
というレベルです。

インターネプコンは、併設展も合わせると、
東京ビックサイトのほぼ全館を使い切ります。
かなり広大です。しかし、準備期間中は
出展者や業者しかいないため、動く歩道は動いて
いませんし、下りのエスカレータも止まっています。

食堂も用意してある食事の量が少ないため、
早く昼食を取らないと、人気のメニューの食事は
すぐ売り切れてしまいます。

展示機械数台の動作確認や、その他の展示品の配置、
ビデオを流すための大型モニタを高い位置に固定し、
カタログなどの資料を所定の場所に置いたり、
販促グッズなども用意します。

商談コーナーに来るお客様のために、
お茶や暖かい飲み物なども用意します。

デザイン業者も、複数の出展企業のブース製作を
かけ持ちしている場合が多いですから、
大工さんがLEDパネルをブースの壁に
掛けてくれないと、電気屋さんが配線できないけど、
大工さんが今他のブースの作業で手が離せないので、
30分ほど待たなければならない、ですとか、
商品陳列棚が組立られておらず、設置場所と
設置寸法をその都度指示しなから、大工さんに
組み立ててもらって設置する、といった事が
一日中続きます。

早く終わらせて、電車が通勤ラッシュになる前に
帰りたい、と思っていても、なかなか思い通りに
行かないのが普通です。作業の合間に無駄な
待ち時間が発生します。

ウエステックのブースの広さは2コマだけなので、
約6m四方です。決して広くはないのですが、
それでも準備はやはり2日間は必要です。

インターネプコン開催前日は、会場の放送用の
マイクのテストのために、「アーハハッツ、
オーホホッ」というアナウンスがほぼ一日中
流れています。「只今マイクのテスト中」では
ないんですよね。

インターネプコン最終日に、終わった後、
出展企業のほとんどが、東京ビッグサイトの
近くにある飲食店で、打ち上げを行います。
どこもメチャクチャ混んでいます。

そして、展示会場で使うために購入した食券が、
打ち上げの支払い時にも使えます。
1枚千円のプリペイドカードになっており、
それをお得意様に渡したりするのですが、
展示会で余った食券を、契約している店であれば、
お金と同じように使えるのです。

展示期間中の様子は、皆さん来場すれば雰囲気を
感じられると思いますが、準備する様子などは、
それこそ出展担当者でないと知る事は滅多にない
かと思いますので、今回は出展の内情を
投稿してみました。