私の部署は年末は忙しいため、先週はブログをあまり
投稿できませんでした。申し訳ありません。
さて、ウエステックの整列機と整列治具で部品を並べる時、
弊社に部品をお貸し戴ければ、最適と思われる
整列プログラム(振動条件)を弊社で調整し、
提出します(弊社では条件出しと呼んでいます)。
以前のブログにも書いていますが、整列率測定データ表
という物を提出しています。その時、整列機の注文も
一緒に戴いている場合は、整列機にその振動条件を
入力した状態で出荷します。
ただ、お客様の方で、整列プログラムを調整したい、
という事も有るかと思います。お客様の方で用意した
整列治具を使って並べたかったり、部品が材質違い
だったり、静電気の影響で部品の流れが悪かったり、
部品の表面処理を変えたら流れ方が変わった、
といった場合です。
その際、よく聞かれるのが、どういう手順で条件出しを
すれば良いのですか、という事です。
既に入力されている整列プログラムを参考にして、
少し振動を強くしたり、傾斜を急にしたりする程度で
並べば良いのですが、全く見当が付かない場合は、
どうすれば良いのでしょうか?という事です。
これは、実際に部品を流しながら調整して行くしか
ありません。弊社の社員でも、やる事は同じです。
整列プログラムは、3つの要素から成り立っています。
1:傾きの角度(手前側MAX19°,奥側MAX19°)
※一部の機種は手前側MAX12°
2:振動している時間(1~99秒)
3:振動の強さ(0~100%)
※振動モーターのMAX回転数を100%とし、
%表示になっています。
これが、各揺動ごと、すなわち手前側へ傾斜する時と
奥側へ傾斜する時、それぞれで、上記の3つの要素を
設定します。
まずは非常に大まかな目安を言いますと、
通常の整列動作では、角度は4~12°、
各傾斜ごとの振動時間は4~20秒、
振動の強さは40~80%程度の範囲に収まる
場合が多いです。
ちなみに、揺動の回数は、3~15往復といった
ところですが、整列時間が長くかかるものですと、
20往復以上させる必要がある部品も有ります。
さて、では取り敢えず流しましょう。
流れがゆっくり過ぎる場合は、振動を強めにしたり、
揺動の傾斜角度を少し上げます(上述の大まかな
目安の範囲内で)。
流れが遅過ぎると、整列穴に到達するまでに
やたらと時間が掛かります。かと言って速過ぎると、
整列穴が部品を捕らえきれません。
流れを速くするために、振動を強めにするのと、
傾斜角度を急にするのと、どっちが有効かは、
部品次第です。
部品によっては、角度を急にしても、
あまりスピードが上がらない物が有ります。
その場合は振動を強くしますが、
振動を強くすると、整列穴に入りかけた部品が、
その場で暴れやすくなりますので、
入りにくいような整列穴形状になっている場合は、
振動を上げ過ぎるのも逆効果です。
よって、角度の傾斜と、振動の強弱を
両方試しながら、部品が間断なく流れ、
かつ整列穴の近辺では、或る程度部品が
滞留するようなところを見付けましょう。
角度と振動の強さがだいたい決まったら、
振動時間の方は、それほど設定は難しく
ありません。整列治具の上を、部品が手前側から
奥側まで流れきったら、切り返して傾斜が
逆になるようにすれば良いのです。
振動時間が短か過ぎると、部品が整列パレットの端まで
たどり着く前に、傾きが切り返してしまいますし、
長過ぎると、部品がとっくに流れきっているのに、
そのまま無為にその場で整列機が振動しているだけの
状態になり、時間の無駄です。
これを数往復繰り返し、往復回数を設定します。
並び終わった頃合いを見て、奥側に急傾斜させ、
余った部品を回収して完了です。
この時注意しなければならないのは、回収角度が
あまり急過ぎると、せっかく並んだ部品が整列穴から
抜け落ちてしまう場合がある事です。
しかし、角度を急にしようが、振動を強くしようが、
一旦並んだ部品が抜け落ちなければ、急な角度と
強い振動の方が、部品の回収時間が短くなります。
だいたいこんな感じですが、流れが極端に悪かったり、
整列穴に違う向きで入りかけた部品が、後から流れて来る
部品をせき止めたりする現象が起きる場合は、
上記の目安の範囲を越えた設定が必要になって来ます。
また、部品や整列穴の形状が複雑だったりすると、
各往復ごとに角度・振動時間・振動の強さを
目まぐるしく変えなければならない物もあります。
どうしてもお客様サイドでは手に負えない場合は、
弊社にご一報戴ければと思います。
投稿できませんでした。申し訳ありません。
さて、ウエステックの整列機と整列治具で部品を並べる時、
弊社に部品をお貸し戴ければ、最適と思われる
整列プログラム(振動条件)を弊社で調整し、
提出します(弊社では条件出しと呼んでいます)。
以前のブログにも書いていますが、整列率測定データ表
という物を提出しています。その時、整列機の注文も
一緒に戴いている場合は、整列機にその振動条件を
入力した状態で出荷します。
ただ、お客様の方で、整列プログラムを調整したい、
という事も有るかと思います。お客様の方で用意した
整列治具を使って並べたかったり、部品が材質違い
だったり、静電気の影響で部品の流れが悪かったり、
部品の表面処理を変えたら流れ方が変わった、
といった場合です。
その際、よく聞かれるのが、どういう手順で条件出しを
すれば良いのですか、という事です。
既に入力されている整列プログラムを参考にして、
少し振動を強くしたり、傾斜を急にしたりする程度で
並べば良いのですが、全く見当が付かない場合は、
どうすれば良いのでしょうか?という事です。
これは、実際に部品を流しながら調整して行くしか
ありません。弊社の社員でも、やる事は同じです。
整列プログラムは、3つの要素から成り立っています。
1:傾きの角度(手前側MAX19°,奥側MAX19°)
※一部の機種は手前側MAX12°
2:振動している時間(1~99秒)
3:振動の強さ(0~100%)
※振動モーターのMAX回転数を100%とし、
%表示になっています。
これが、各揺動ごと、すなわち手前側へ傾斜する時と
奥側へ傾斜する時、それぞれで、上記の3つの要素を
設定します。
まずは非常に大まかな目安を言いますと、
通常の整列動作では、角度は4~12°、
各傾斜ごとの振動時間は4~20秒、
振動の強さは40~80%程度の範囲に収まる
場合が多いです。
ちなみに、揺動の回数は、3~15往復といった
ところですが、整列時間が長くかかるものですと、
20往復以上させる必要がある部品も有ります。
さて、では取り敢えず流しましょう。
流れがゆっくり過ぎる場合は、振動を強めにしたり、
揺動の傾斜角度を少し上げます(上述の大まかな
目安の範囲内で)。
流れが遅過ぎると、整列穴に到達するまでに
やたらと時間が掛かります。かと言って速過ぎると、
整列穴が部品を捕らえきれません。
流れを速くするために、振動を強めにするのと、
傾斜角度を急にするのと、どっちが有効かは、
部品次第です。
部品によっては、角度を急にしても、
あまりスピードが上がらない物が有ります。
その場合は振動を強くしますが、
振動を強くすると、整列穴に入りかけた部品が、
その場で暴れやすくなりますので、
入りにくいような整列穴形状になっている場合は、
振動を上げ過ぎるのも逆効果です。
よって、角度の傾斜と、振動の強弱を
両方試しながら、部品が間断なく流れ、
かつ整列穴の近辺では、或る程度部品が
滞留するようなところを見付けましょう。
角度と振動の強さがだいたい決まったら、
振動時間の方は、それほど設定は難しく
ありません。整列治具の上を、部品が手前側から
奥側まで流れきったら、切り返して傾斜が
逆になるようにすれば良いのです。
振動時間が短か過ぎると、部品が整列パレットの端まで
たどり着く前に、傾きが切り返してしまいますし、
長過ぎると、部品がとっくに流れきっているのに、
そのまま無為にその場で整列機が振動しているだけの
状態になり、時間の無駄です。
これを数往復繰り返し、往復回数を設定します。
並び終わった頃合いを見て、奥側に急傾斜させ、
余った部品を回収して完了です。
この時注意しなければならないのは、回収角度が
あまり急過ぎると、せっかく並んだ部品が整列穴から
抜け落ちてしまう場合がある事です。
しかし、角度を急にしようが、振動を強くしようが、
一旦並んだ部品が抜け落ちなければ、急な角度と
強い振動の方が、部品の回収時間が短くなります。
だいたいこんな感じですが、流れが極端に悪かったり、
整列穴に違う向きで入りかけた部品が、後から流れて来る
部品をせき止めたりする現象が起きる場合は、
上記の目安の範囲を越えた設定が必要になって来ます。
また、部品や整列穴の形状が複雑だったりすると、
各往復ごとに角度・振動時間・振動の強さを
目まぐるしく変えなければならない物もあります。
どうしてもお客様サイドでは手に負えない場合は、
弊社にご一報戴ければと思います。