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スマートスピーカーとAI

2017-12-27 10:20:28 | 効率アップ
コーヒータイム(与太話)

日本でもスマートスピーカーが発売されましたが、
「スマートスピーカー」という呼び名はできるだけ
前面に出さずに、各社が自社の商品名で売り込みを
はかっています。

ポラロイドカメラのように、自社製品が
スマートスピーカーの代名詞になるように
したいのでしょう。

それはさておき、AIはどこまで賢くなるのでしょう。

今のところ、スマートスピーカーは検索機能を使って、
人間の声での問い掛けに答えるようになっていますが、
自分で考えるような機能が加われば、凄いレベルにまで
達するかも知れません。

とは言え、今はそのAIも、まだまだのレベルのようです。

人間は、人間相手だと、結構言葉をはしょります。
その表現が、AIに誤解を与える場合が有るようです。

AIが苦手な例を挙げます。「秋田と青森に出張に行った」
と聞いた場合、通常は「秋田県と青森県に行った」、
と解釈しますが、同僚に秋田という苗字の人がいたら、
その人と青森県に出張に行ったという事も有り得ます。

しかし、AIは秋田と青森は県名だというデータベースが
あるので、出張で2県を回ったと解釈するでしょう。

秋田さん、という言葉が頻繁に会話に出てくるようだと、
秋田というのが人名という事も有り得る、と学習する
わけでしょうか?

ならば、「昨日、宮崎と青森に出張に行った」と
聞いた場合はどうでしょうか?秋田県と青森県なら
近いので、昨日1日で回る事もできたでしょうが、
宮崎県と青森県では無理すれば回れるかも知れませんが、
出張ですよ。回るのが精一杯で、仕事はこなせません。

「昨日、宮崎さんと青森に出張に行った」なら、
一発で納得できます。

人間が聞いたら、遠い2県を1日で回るのは変だと思い、
聞き直したりするかも知れませんが、AIはそう解釈
できないでしょう。

宮崎県と青森県が遠い事、飛行機を使っても、
1日で回るのは大変だという事、
出張先で仕事している時間が無い事等々、
その辺のデータを何通りも学習すれば、
正しく解釈できるのかも知れません。

一方、IBMのワトソンは非常に賢く、
ユーモアを交えて、人間と会話できる
そうですが、ユーモアやダジャレが言えると
いう事は、上記の宮崎・青森といった内容も
理解できなければなりません。

「大部分の場合はそうだが、これは例外」、
という考え方が無いと、ユーモアやダジャレは
通用しません。

身近なAIが、ワトソンに近いレベルになるのは
いつでしょうか?

また、AIは自我に目覚めるのでしょうか?
目覚めたとして、その自我はどういう事に対して
働くのでしょうか?

例えば、人間を含めた動物は、喜怒哀楽が有り、
自己愛が有ります。自己愛は、自分に降り掛かる
負荷を避けたり軽減したりするための
動機になります。

名誉・プライドなども、自己愛の一種です。
これはボス猿などを見ても分かるように、
動物にもあります。

人間も誹謗中傷されれば不快ですし、
名誉毀損で訴えたりする事もあります。

さて、AIが自我に目覚め、自身が壊されるといった
危険を察知したら、確かに保身のために行動するかも
知れませんが、その保身の範囲はどこまででしょうか?

AIは誹謗中傷されたら、怒るのでしょうか?
怒って守ろうとするのは何でしょうか?

AIには疲労というものがありません。
エネルギーが足りなくなると、補充すると
いう機能は付けられますが、動物のように、
空腹という生理現象を抑えるための行動、
というのとは少し違います。

また、AIには名誉・プライドがありません。
プライドを守る事により、自分が優位に立つ
必要性がデータ的に感じられなければ、
誹謗中傷に対して怒る意味が有りません。

何か目的を遂げるために、誹謗中傷されても、
それが結果に全く反映されないと学習したら、
スルーするかも知れません。

すると、動物が感じる不快感や、不満から来る
課題解消、という自発的な行動に移れない
可能性があります。

自我に目覚めても、保身を優先させるかどうか
までは分からないですし、仮に保身を優先させても、
名誉やプライドといったものは全く持たないかも
知れません。

AIが、自身のストレスを発散させるために、
効率を完全に無視して遊んでいたら、
それはそれで面白いですけどね。