震災で東北と北関東の主力工場が被災したビール各社では、販売の一時休止が続いている。キリンビールは21日、東日本大震災の影響で、「クラシックラガー」「淡麗ダブル」など缶入りの9商品の販売を、在庫がなくなり次第、一時休止すると発表した。生産を「一番搾り」など売れ筋商品に絞り、店頭での品薄解消を急ぐ。
休止する商品は、合わせると国内販売の約1割を占める。仙台と茨城県取手の2工場が被災し、生産量が減少。缶などの資材不足もあり、全国の工場で主要ブランドの生産を増やし、夏の需要増に対応する。
アサヒビールは「ストロングオフ」「くつろぎ仕込〈4VG〉」の販売を3月下旬に休止。サッポロビールも「エビス〈ザ・ブラック〉」「ラガービール」など3商品の販売を見合わせた。
サントリーも電力不足に対応し、「モルツ」や「ダイエット〈生〉」などの缶製品の生産を止め、人気が高い「ザ・プレミアム・モルツ」を増やす。佐治信忠社長は21日、夏の生産体制について「西日本でカバーしなくてはならない」と、首都圏以外の工場で増産を図る考えを示した。(南日慶子、田中美保)
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■販売を休止する主なビール系飲料
・アサヒビール
ストロングオフ、くつろぎ仕込〈4VG〉
・キリンビール
クラシックラガー、淡麗ダブル
・サントリー
モルツ、ダイエット〈生〉
・サッポロビール
エビス〈ザ・ブラック〉、ラガービール
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