【上海=奥寺淳】上海に住む日本人の数が、戦後の中国で初めて5万人を突破したことが17日わかった。上海総領事館によると、日系企業の相次ぐ進出で10年前の6倍に急増した。北京の場合、金融危機後に日系企業が家族の帰国をすすめるなど微減傾向だが、「上海はそれ以上に伸びの力が強かった」(泉裕泰・上海総領事)としている。
統計は昨年10月1日時点での、永住者と3カ月以上の長期滞在者の数。現地で勤務する人や家族、留学生などが多くを占める。それによると、上海は前年より4.5%多い5万430人。上海で改革開放が加速し始めた1994年は約2400人だったが、現在は上海に日系企業が約7600社進出し、日本人は20倍に。和食レストランや病院も整備されるなど生活環境が整ったことも後押ししたとみられる。
中国で2番目に多い北京は前年より約3%少ない約1万100人。3位広州(約6500人)、4位大連(約6100人)の順だった。香港は約2万1200人で、4年前より22%も減った。
上海は永住者を除いた長期滞在の日本人の数が、2007年に米ニューヨークを抜いて世界一になった。「出張者や旅行者を含めると常に10万人の日本人が滞在する世界でも屈指の日本人社会になった」(同領事館)という。
関連ニュース
・上海在留日本人、初の5万人超え 10年で6倍
・「小技強化で「優勝争い」今季個人初戦迎える石川遼」:イザ!
・「遼、難コースへ!宝刀「ケン・ワタナベ」」:イザ!