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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

元海兵の狙撃手だったおじさんと母親を亡くした少年のロードムービー『マークスマン』

2022年01月18日 23時10分10秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:5/7
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【ジャンル】
ロードムービー
アクション

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
愛妻に先立たれ、
メキシコ国境付近の町で牧場を営みながら、
愛犬と暮らす元海兵隊の腕利き狙撃兵、
ジム・ハンソン(リーアム・ニーソン)。
ある日、メキシコの麻薬カルテルの魔の手を逃れ、
越境してきた母子を助けたことから、
彼の運命は大きく変わり始める。

カルテルに撃たれた母親は、
ジムに11歳の息子ミゲル(ジェイコブ・ペレス)を託して絶命した。
ミゲルをシカゴに住む親類のもとに送り届けて欲しい――
日々の生活に手いっぱいのジムだったが、
仕方なくこれを引き受ける。

一方、米国に侵入したカルテルは執拗に彼らを追撃。
迫りくる危機に、
ジムは必死に抵抗する。

果たして彼は、
ミゲルを守り、
シカゴにたどり着くことができるのだろうか。

【感想】
これまでいろんな作品で
"荒ぶるおじさん"を演じてきたリーアム・ニーソン。
今作ではこれまでとは違って、
やや哀愁漂う雰囲気になっているのが意外なところ。
でも、銃撃戦や格闘など、
相変わらずアクションは多めで楽しめる内容。

◆まさかの『クライ・マッチョ』と共通点が多い

先日観てきたクリント・イーストウッドが
監督・主演を務めた『クライ・マッチョ』。
今回の映画、
要素としてはそれとメチャクチャ共通点が多い。

まず、主人公は妻に先立たれた孤独な男で、
生活は困窮。
でも、若いときはすごかったという設定。
そして不本意ながらも、
ひょんなことからメキシコ系の少年と車に乗って逃避行。
ペットもいっしょに。
あと、テンガロンハットが似合う(笑)

今作の監督はロバート・ローレンツという方で、
過去のクリント・イーストウッド作品で助監督も務めていたそう。
だからというわけではないにせよ、
同じ時期に同じ要素の映画が公開されて、
しかも監督同士は繋がりがあるという偶然。

◆似て非なる構成

要素は似ているけど、
ジャンルはまるで違う。
『クライ・マッチョ』はヒューマンドラマなのに対して、
『マークスマン』はアクション。
なので、個人的には『マークスマン』の方が好きだった。
同じような内容でも、
こうも違うものが出来上がるのかと感心する。

民間人を殺すことも厭わない
残虐な麻薬カルテルとの銃撃戦に、
ちょっとしたカーチェイス。
さらに、元狙撃手というキャリアを生かした
必殺攻撃を行うリーアム・ニーソンの姿は
渋すぎてかっこよかった。
あんなおじさんに将来なりたい。。。

◆いろんなことを経験したからこそ言える若者へのメッセージ

2つの映画における彼らのメッセージは共通して、
「自分の道は自分で選べ」だった。
クリント・イーストウッドは91歳、
リーアム・ニーソンは69歳。
過去、数多くの映画に出演し、
幅広い役を演じてきた。
当たり前の言葉でも、
いろんな経験をしてきた彼らだからこそ、
役としてだけでなく、
彼ら自身の言葉として説得力あるなと感じられる。

◆そんなわけで

『クライ・マッチョ』と『マークスマン』、
似通った内容ではあるけど、
テンガロンハットが似合いまくりな渋いおじさんは
それだけで画になる。
ヒューマンドラマが観たいなら『クライ・マッチョ』、
アクションが観たいなら『マークスマン』が、
それぞれオススメです。

 

かつて医師役を演じたキャストが多い『ドクターホワイト』(第1話)

2022年01月18日 13時04分36秒 | ドラマ

【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位(第1話):7/8
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
サスペンス
医療ドラマ

【元になった出来事や原作・過去作など】
・小説
 樹林伸『ドクター・ホワイト』シリーズ(2015-)

【あらすじ】
医療ジャーナリストの狩岡将貴(柄本佑)は、
ある朝、日課のランニング中に、
公園で倒れている女性(浜辺美波)を見つける。
透き通るような肌と整った顔立ちを持つその女性は、
素肌にたった一枚、
白衣だけを身に着けていた。

幼なじみの内科医・高森麻里亜(瀧本美織)に助けを求めて
病院へ運び込むと、
目を覚ました女性は自らを「白夜」と名乗った。
さらに、検査結果を見ずに将貴の不調の理由を言い当てたり、
急患に対する外科の診断を「誤診です」と指摘する。
その口ぶりはまるで医療関係者のようだったが、
驚異的な医学知識とは裏腹に、
白夜はそれ以外の記憶をすべて失っていた。

将貴は、行く当てのない白夜を
ひとまず自宅へと連れて帰る。
事故で両親を亡くし、
将貴と2人暮らしをしている妹の晴汝(岡崎紗絵)は、
白夜を歓迎し、
何かと世話を焼く。

翌日、買い物に出かけた先で、
白夜は見るものすべてに興味を示すが、
突然、晴汝の体調が急変。
搬送された高森総合病院で、
白夜は医師たち相手に驚きの行動に出るが……。

【感想】
原作小説は未読だけど、
なかなかに興味深い設定のドラマ。
名前と医療に関する知識以外の
あらゆる記憶をすべて失っている主人公。
ネームプレートやスマホですら初めて目にする様子。

そんな彼女が、患者を見ただけで、
その症状および対応策をピタリと言い当てる謎設定。
X-メンかなっていうぐらいの特殊能力。
とはいえ、超人というよりは、
観察力の鋭さが際立っているという感じかな。
相手の発した言葉や、
わずかな脈の乱れを感知する敏感な指先。

そんな彼女が新しく配属されるのが、
“総合診断協議チーム”(通称CDT)。
患者の症状から正しい病名を協議の上で判別する、
いわば“診断専門チーム”だ。
内科医、皮膚科医、脳神経外科医、精神科医など、
各科を横断し、
知識を集結させた専門集団。
随分と都合のいい組織が新設されるもんだ(笑)

白夜の常人離れした診断っぷりと、
なぜ彼女が記憶を失っているのかの解明、
その2つが期待できるドラマかな。

キャストの方たちが、
過去のドラマで医者役を演じていた人が多いのも面白いけど。
パッと思いつくものでも、
石坂浩二は『白い巨塔』。
片桐仁は『あなたの番です』。
毎熊克哉は『恋はつづくよどこまでも』。
柄本佑は『心の傷を癒すということ』。
岡崎紗絵は『ナイト・ドクター』。
小手伸也は『TOKYO MER』。

それにしても、最近は高橋文哉が出まくりなのと、
主題歌にAdoが起用されまくってるね(笑)

 

コメディ控えめの雰囲気と秀逸な構成のおかげでシリーズで一番面白いと感じた『コンフィデンスマンJP 英雄編』

2022年01月18日 01時11分04秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:3/6
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【ジャンル】
コメディ
サスペンス
コンゲーム

【原作・過去作、元になった出来事】
・テレビドラマ
 『コンフィデンスマンJP』(2018)

・映画
 『コンフィデンスマンJP ロマンス編』(2019)
 『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(2020)

【あらすじ】
“英雄”と謳われた詐欺師〈三代目ツチノコ〉が死んだ。
その元で腕を磨いた過去を持つダー子(長澤まさみ)、
ボクちゃん(東出昌大)、
リチャード(小日向文世)。
当代随一の腕を持つ
コンフィデンスマンによって密かに受け継がれる
〈ツチノコ〉の称号をかけ、
3人の真剣勝負が始まる。

舞台は世界中のセレブが集まる
世界遺産の都市〈マルタ島・ヴァレッタ〉。
狙うは、莫大な財を成して引退した
スペイン人の元マフィアが所有する、
幻の古代ギリシャ彫刻〈踊るビーナス〉。
それぞれの方法でオサカナに近づく3人だったが、
そこに警察やインターポールの捜査の手が迫っていた…。

果たして、最後に笑うのは誰なのか!?
まったく先の読めない史上最大の騙し合いが始まる!!
そして、本当の〈英雄〉、最後の〈真実〉とは!?

【感想】
2018年のテレビドラマから続く人気シリーズ最新作。
この4年の間に映画も3本作られるって、
けっこうなハイペース。
とはいえ、テレビドラマから全部観てはいるものの、
個人的にはあまりハマれず。。。
それが、今回の映画は普通に面白かった!

◆4つの視点から描かれる騙し合いバトルが面白い

今までは、
ストーリーが進んでいって、
最後に時間を巻き戻し、
どこからが仕込みだったのかの
ネタばらしが始まるという構成。
もちろん、今作も大枠はその通り。
でも、今回の話は、
ダー子、ボクちゃん、リチャードによる、
「誰が最も稼げるか」を競い合うゲーム。
3人それぞれが協力者を得て
ターゲットに近づく流れなので、
基本別行動。
だから、『最後の決闘裁判』(2021)のように、
3人それぞれの視点で物語が展開していくのが、
これまでと違うところ。
その中で、ダー子のエピソードの裏側が、
ボクちゃんのエピソードでわかるというように、
「小さなネタばらし」があったのが、
飽きずに観れるいい工夫だと思った。

さらに、その3人だけでなく、
今作で彼らを追い詰める
"インターポールの狼"マルセル真梨邑(瀬戸康史)の視点が入っているのも、
この映画をさらに面白くする要因だったかな。
"敵側の視点"ってのはそれだけで興味をひくし、
瀬戸康史の敵役に徹した演技がすごくよかった。

◆コメディ要素控えめだったのが程よい

このシリーズって、
ダー子ありきっていう要素が強いのが特徴。
だから、彼女にハマらないと、
なかなか物語に入り込みづらいところがあった。
個人的には、
ちょっとやりすぎというか、
やや鬱陶しさを感じていた上に、
笑いのツボも違ったから、
それが今まであまりハマれなかった理由。

ところが、今回は視点が4つに分かれていたので、
ダー子一辺倒だった比重が分散されていたのがよかったのよ!
コメディ調ではあるけど、
いつもより控えめで、
シリアス寄りになっていたから、
ストーリーにも集中しやすかった。
先に書いた「小さなネタばらし」がある中で、
どこが「大きなネタばらし」になりうるのか、
あれこれ予想しながら観るのは楽しい。

◆スタアとジェシーへの配慮

『コンフィデンスマンJP ロマンス編』(2019)より登場した
スタア(竹内結子)とジェシー(三浦春馬)。
残念なことに演じられたお二方が亡くなっているので、
本作への登場はないんだけれど、、、
彼女らを思わせるシーンがあるのは感慨深かった。
ネタバレになるので詳しくは書けないけど、
特にジェシーはね、
「生きてるんだなあ」って感じられたのがよかったよ。。。

◆そんなわけで

このシリーズは、過去作からの続投キャラはいるものの、
話としては基本1話完結型で進んできたので、
そこまで過去作と密接な繋がりがないのも気軽に観れるポイント。
この作品が初見だとしても、
面白さが半減することはないと思う。
むしろ自分としては、
それまでハマらなかったシリーズでも、
観続けていると面白さを見出せることもあるなと気づけた
いい作品だった!