「あの世の結婚紹介所」出現 成功報酬は1,000元

　迷信にはちがいありませんが、こんなものがあってもいいのではないでしょうか。

　「あの世の結婚紹介所」の看板が出ているとの通報を受けて出かけてみると、繁華な場所に目立つ看板があった。記者は、20何歳かの従妹が死んだばかりで、父母が結婚相手を探していると嘘を言って入ってみた。

　主人は話を聞くと、待ってましたとばかり「男女も、年齢も問わず、相手を見つけてあげるよ」と言い、ノートを開いて死者の資料を登録し始めた。見ると、すでに10人余りが登録され、姓名、住所、死因、親族連絡先などが書かれていた。

　資料を指差し、「この男は25歳で交通事故で亡くなった。もしよければすぐに双方の親族に会ってもらうよ」。料金を聞くと、登録費用が50元で、カップルが成立すれば、1,000元の仲人費用で、双方に500元ずつ出してもらうという。

　新中国になるまでは、民間に未婚の死者を結婚させる風習があった。両親はあの世での結婚相手を探し、うまく相手が見つかると双方は「あの世の親類」になり、春節や喜びごとがあるとお互いに招待するという習慣があった。

　当地の工商部門が検査に出向くと、紹介所の門は閉められ、誰もいなかった。係員が看板を下ろし、さらに調査を進めるという。