知る人ぞ知る「陶生家」、釧路から食材を直送する北海炉ばたのお店です。渡辺通りの電気ビル裏の古いビル、階段で2Fに上がるわけですが、この一帯、何とも昭和チックなすごい雰囲気。
お店に入るなり店の大将が「すいません。今日は北海ネタがありません」だと。白子やら、ホタテやら、タラバやら、すじ子やらのイメージが泡のように消えていきます。次のネタが入るまでに3日間。さすがにそれまで待てないよ。今度はあらかじめ電話して来ないと。
しかし、わざわざBivi福岡で待ち合わせしてここに来たわけだし、とりあえず軽くイッときますか。
付き出しはホタルイカに赤なまこ。
深いなぁ。酒飲みの食べ物です。
干し氷下魚の焼もの。これまた渋い。
長いシャモジにのってきた皿は、つぼ鯛。
北海炉ばたの店なのに対馬出身という大将が、囲炉裏でじっくり焼き上げました。
柑橘を搾った荒削りの大根おろしと共にいただきます。
ネタのない炉ばたは困ったものですが、また来ようという気になるのは人柄、店柄?
少しもの足らないし、さぁ、次に行こう。
高砂まで歩き、向かった先はホルモン専門の「煮込み」。
まずは、刺身盛。
これだけでもすごいのですが、続いてもう一皿出てきます。
これで一人前。
センマイ刺にハツ刺に血管刺し。それから酢モツだったっけ。店員さんが丁寧に説明してくれたのだけど、うろ覚え。ゴマ油に塩かニンニク醤油かポン酢、一応お勧めの食べ方があるようですが、基本は好みで。とにかく新鮮でどれも甲乙つけがたい。初めて食べる血管刺しは口の中に入れたときはヌルっとした食感、噛めばコリコリコリっとした食感となる絶妙な一品。
これまた深~いお店なのです。
フライパンのまま出てきた特上ホルモン焼。塩で食べるかポン酢で食べるか。やっぱりこれは塩がお勧め。トロ~んとした感触がたまらない。しかしまぁ、花が咲いたようなプルプル、フワーンとしたホルモンなんて、なかなかお目にかかれませんぞ。
とどめはモツ煮込み。
なわけでビールや焼酎がやたらと進みます。
けれど、焼ものや煮込みで白飯をバクつくのも絶対よさげ。ホルモン刺でビールを飲んで、その後は「飯」なんてのもアリ。満足度高いこと間違いなし。
一年ちょっと前まで、この店の2Fに「煮込みの製麺所」というディープなパスタ屋があったのです。あのインパクトもすごかった。メニューだけでも下の店で復活してくれないかなぁ。