岩井ツインズの千怜がぶっちぎりの完全優勝で幕を閉じ、時代の変化を強烈に印象付けて終わった試合だった。去年の初優勝から2週連続優勝と華々しくデビューを飾り、今年は明愛も初優勝で日本ツアーの顔になったのも束の間、こないだ姉妹でプレーオフ(山下美夢有と三人)で千怜がまた勝って、いよいよ話題独占かと言う矢先に今回の勝利である。千怜が初日から豪快なドライバーショットを連発。セカンドをビタビタとピンに絡めて、取りもとったり「7バーディー1イーグル」の9アンダーと、いきなり独走状態に入ってしまった。そして2日目には5アンダーでしかも二日間ノーポギーと絶好調である。とにかく飛ぶし、アイアンがキレッキレでベタピンの連続。おまけにツアーでベスト5に入るパター巧者とくれば、彼女に勝てるとしたら同じツインズの「明愛しかいないんじやない?」という話も出るくらいの圧倒的爆発力でグイグイ他を引き離していく。普通63ものビッグスコアを出したら次の日には大叩きしなくても多少は落ちるものなのだが、千怜の場合は落ちても5アンダー・ノーボギーだからもう「やりたい放題のワンマンショー」なのだ(いったいどこまで行くんだ?)。まあ岩井ツインズの活躍は今後も続くだろうから、今日はこれくらいにして他の話題を拾ってみよう。
1、上位メンツは総入れ替え
トップグループの常連だった稲見萌寧が大きく後退して殆どテレビに映らなくなった。彼女の定番の「東京オリンピック銀メダリスト」ってスタート・コールも、もう「いい加減にやめたら?」という位にとことん不調である。今までツアーを引っ張っていたイ・ボミが急にダメになって以来、どうもツアーを引っ張っていく選手が次々と不調になってテレビから消えるというのが続いている感じだ。数年前の賞金女王・鈴木愛がダメになり(ここ数試合は良くなっているが)、代わってツアーを席巻した稲見萌寧が腰痛で全然ダメ。原英莉花と小祝もダメなら、去年の前半まで快進撃を続けていた西郷真央も大失速の体たらく。その間、群雄割拠の戦国時代を思わせる「入れ替わり立ち替わり」の優勝争いのなかで、一人気を吐いていた「山下美夢有」が頭一つ抜け出して来た。実力者の古江彩佳に西村優菜と勝みなみが揃ってアメリカツアーに行ってしまい「向こうで勝負する!」と宣言したせいで、ここしばらくは上の方の順位も安泰だろうと安堵していたらしい(知らんけど)。そんな時に岩井ツインズの「黒船来襲的激震」が走って、アチラコチラで必死の「場所取りゲーム」が始まったのである。さて、これから女子ツアーは「どこへ行く」のか?・・・ちなみに浮き沈みの激しいツアーの中で生き残っている「申ジエと上田桃子」は、もはや殿堂入りってレベルかも・・・
2、宮里藍は雨なのにいつも必ずバイザー
久し振りにテレビで見ると「大人になったなぁ」と感慨深いものがある。それにしても雨なのにバイザーは「要らんだろ」。被っていても違和感は無いが、もう選手じゃないんだから帽子は被らなくても「良くない?」って思う。バイザーなんか被ってると、逆にスタッフみたいで「重みがない」ように見えちゃうよ?
3、植竹希望はスイングがめっちゃ速いが、その割に「意外と飛ばない」って何故なの?。彼女のスイングはジョン・ラームばりの「豪快な振り」が売りだが、実際の球は思ったより飛ばないのは、ファンの間では「知る人ぞ知る」である。むしろ、それ程速そうに見えない「岩井千怜」の方が断然飛ぶのだ。これはどこに原因があるのだろうか。私が考えるに植竹希望のスイングは多分、インパクトに「力が集中してない」んだと思う。今、飛距離のトップ5は穴井詩、神谷そら、竹田麗央、渡邉彩香、荒川怜那である。その下に櫻井心那、岩井千怜、葭葉ルミ、岩井明愛、原英莉花、泉田琴菜、小祝さくら、と続く。穴井で257強、小祝で248強だ。これは飛距離計測ホールで出した数字なので、実際本気で飛ばせば「誰が来ても」おかしくは無い。因みに植竹希望は55位の235と、申ジエや菊地絵理香より下なのである(彼女等だって240近く飛ばすから我々からしたら超飛ばし屋である!)。目下賞金一位の山下美夢有はもっと下の58位の234強だから、下だからといってどうこう言う事では無いのだがそれにしても効率悪いよね。個人的意見だが、ドライバーショットで現在ツアーNo.1のプロは、私は「櫻井心那」で決まりだと思う。以前は松田鈴英が最高だと思っていたがステップの方に行っちゃったので、現時点での最高のスイングは「櫻井心那」ということにしておこう。私の憧れの選手である(スイングの、という意味です。誤解のないように)。・・・早く彼女のような「迫力あるスイング」が出来るようになりたいな・・・
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