明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

音楽ストリーミングの功罪

2018-06-17 22:00:00 | 芸術・読書・外国語
今大人気のスポッティファイを私のブラックベリーにインストールしてみた。インストールはものの20秒程で終わった。アプリを開いた印象では、何となく使いにくそうな使い方次第みたいな、妙な感じである。視聴は無料の広告入りバージョンでお試しすることにした。3つのアーティストを選ぶというのと15の曲をランダムに選ぶというのと2種類の選択が画面に出てきたが、とりあえず15曲の方を入れてみる。聞こえてきた音は非常に解像度の高いもので、いつも聞いているtune-inと比べても、相当に良さげである。まあこれは聞く曲にもよるだろうから余り信じ込むのも何だけど、低音の量感が増してるような気がしたのはアプリのイコライザー設定が効いているのだと思っている。音楽を聞くにあたって音質がいいというのは、とても大事な要件である。良い音質は、ただ音を聞いているだけで気分が良くなるものである。特にピアノでは音楽の本質に関わる重要なファクターだ。

聞き方としてはシャッフルでしか聞けないので「ラジオ」なのだが、曲目を予め選べるので「プレイリスト」的に使うとちょうどいいみたいである。アマゾンのプライムで聞くprime-musicはプライム会員月額380円(だと思ったのだが確認してみて下さい)を払えば、入っている曲は聴き放題である。会社の若いもんに聞いたら、聴き放題だけど「例えば宇多田ヒカルの曲は入っていない」という。私の加入している「Amazon読み放題」も月額980円だがリリースされている本が少なくて、私の好みの奈良平安朝の歴史関係では「ほぼ、無い」のだ。で、それほど「凄いお得なサービス」ではない。まあ考えてみれば当たり前だが、どんな本でも「タダで読めちゃう」というのでは「本屋も作家も商売上がったり」である。

スポッティファイは途中で広告が30秒ほど入るのを我慢すれば、永遠に無料で楽しめるアプリである。だがスポッティファイ・プレミアムというのに入ると「広告が入らなくて、さらに高音質」だそうだから悩む。当然プレミアムだから「聞きたい楽曲が聞きたい順番で」聞けるのだろう。これは魅力的だが、クラシックでは「演奏者」が物凄く重要で、作曲者よりも演奏者のほうが大事ってことも珍しくない。いわゆる「フルトヴェングラーのモーツァルト」、ってなピンポイントの曲しか聞きたくないのが普通である。私はピアノ独奏しか聞かないので(モーツァルト作品は例外的に全部聞く)、ウェブラジオを聞く際には何という曲かと同時に「誰の演奏か」が表示されると非常に有り難い、と言うか必須だ。そもそも曲名も演奏家も表示していない放送局が多いのだ。まあかけ流しだからしょうがないと言えばそうなのだが、聞く側にしてみれば「あると無いでは大違い」なのだが分かってもらえるかな。プレミアムに入ればこれが出来るというなら「考えてみる価値は大いにある」。

スポッティファイは「聞きたい曲」をお気に入りに登録しておく機能があるので、じゃんじゃん登録して置けばある程度絞り込んだ曲が溜め込める。取っておける曲数に制限があるとは思うが、とりあえずの役には立ちそうである。まさか15曲ということはないだろうから、取っ替え引っ替えしてプレイリストを入れ替えれば「何とか通勤時の聞き流し程度」には使えそうである。一枚のアルバムと考えれば15曲でも十分であるが、プレミアムというのも魅力ではある、と何時の間にかスポッティファイの「有料会員」になってみようかなどと不遜な事を考え始めていた、バカ!

ネットの無料アプリというのは常に「こういう罠」が仕掛けられているのである、くわばらくわばら。私はこれまで絶対に(無料のアプリ」しかスマホには入れないことにしていた。当然ユーザー名は誰でも適当に入れているが、私はメールアカウントやパスワードも「無料サイト専用」のものをヤフーで作って入れている。もちろんヤフーで登録情報を追っていけばいずれは私の情報に行き着くだろうが、当面は行き止まりである。この状態でネットに接続しているのが一番安全である(これは素人考えなので違っているかも)と思っている。だが、プレミアムに加入してお金を支払うことにでもなれば、カード情報や本人情報も「入力する」ことになってしまう。そこがどうも気に入らないのだ。まだしばらくは無料会員のままで、あれこれ使い倒してみようと思っている。

スポッティファイの良いところは、一つの曲を選ぶとそれに関連した作曲家やアルバムや演奏者などの情報をワンサカ拾って表示してくれることである。曲を聴いている間に情報をいろいろ参考にして次の曲選びをすると言うのは非常に勉強になるし、街中から「レコード屋がどんどんなくなっている世の中」だけに、実にユーザーの痒い所に手が届くシステムつくりだと思った。tune-inは本当にラジオだけの機能だから、スポッティファイのような「至れり尽くせりのアプリが無料で」出てきたら、もう後戻りは出来そうに無い。私の音楽ストリーミングはスポッティファイをgetしたことで「さらに進化」し続けているようだ。

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