明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

歴史の転回点に立つ大統領選挙と日本の未来

2016-02-23 08:00:57 | ニュース
週刊文春のジャーナリズムはタブロイド並みのトピックを連発し、甘利元大臣に始まってSMAP・ベッキー・宮崎議員まで、ゴシップがまるで国家のそして国民の一大関心事かのようにテレビ・週刊誌・SNSが取り上げる騒ぎがあった。一ヶ月も過ぎようというのにまだ騒ぎは収まらない。思うに一連の報道姿勢が余りに日常的な範囲を逸脱していたために、着地点を見出せなくなって混乱・迷走しているように見える。スクープをとった記者たちでさえ、果たして自分達の行為はジャーナリズムの名に値するのか?と、自問自答して結局三流ゴシップ記事の羅列だって結論に達したのじゃないか。

アメリカ大統領選挙は、共和党がトランプという「大統領にふさわしくない候補」が勝ってしまいそうな勢いであり、民主党はサンダースという「社会主義者という前代未聞の候補」にクリントンが負けそうで大騒ぎなのである。二人ともアメリカの大統領として異質の、「らしくない」候補であることに、メディアも困惑している。だが、サンダースは世論調査では18~29才の支持する候補の49%をとっているのである、アメリカは変わってきているのだ。

旧ソ連が崩壊して以来、資本主義は唯一絶対の体制であったはずである。1991年のゴルバチョフ辞任による東側諸国の連邦消滅以来26年、たった26年で資本主義は曲がり角を迎えた。ロシア・イラン・中国、いま売り出しの大国であるがいずれも資本主義から遠い政治形態でのして来ている。アメリカ・イギリスの栄華を誇った資本主義は既に世界の主流ではなく、1%の金持ちが残りの99%の人々を牛耳る「金融資本主義」という不公平な体制に、また巨大企業が納税回避に汲々とする利己主義に、若者がNOを言い始めたのだ。これからは今までの体制の中で選択する時代ではなく、根本から体制そのものをひっくり返す混迷の時代が幕を開けることになる。つまりフランス革命・産業革命・コンピュータ革命・金融革命に続く「第五の革命」である。

日本もいずれはそうなる。世界の流れは一本の大河のようにそこら中のあらゆるものを、飲み込んで泥流となって押し流していく。週刊文春に限らず日本のジャーナリズムも、これを機にゴシップを追い掛けて騒ぐばかりの紙面作りをやめて、まともな記事を書く記者を育てないと取り返しがつかない時代がやってくる。因みにアベノミクスは旧体制の中で苦戦しているようだが、所詮は歴史の流れの中に埋没し消えていく泡のようなもの。さっさと次の世界へ行こうじゃないか。

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