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Everyday is a Special Day.

英語、日本のドラマ、日々のあれこれについて熱く語ってます。

スパイダーマン3

2007-05-22 07:41:13 | Review
今日は朝から小雨。止んだら土偶ちゃんを連れてお散歩に行こうと思ってて、午後になって晴れたから「さぁ、行くぞ」と思いきや。。。
こんな日に限ってよく眠ってくれ、まだ起きない。
いつもは1時間もすればすぐ起きちゃうのに、今日は2時間くらい眠ってる。

土偶ちゃんも7週目になり、順調に成長しています。3100グラムで生まれ、2週遅れの赤ちゃんにしては、比較的痩せてたのに…
先週、家の体重計で測ってみたら、げっ5.4キロ
道理で重いわけだ。ちょっと太りすぎでは
とにかくミルクが大好きであげるとグビグビ飲みます。4オンス(110ccくらい?)授乳後1時間半くらい経つと愚図り始め、2時間待たせるのも一苦労。
育児書などには「人工ミルクは最低3時間起きで与えましょう」とか書いてあるのに。
どうにか、3時間開けるために頑張ったこともあったけど、あまりにも泣いて泣いて、どうにも手が付けられない。なんだか無理矢理断食させてるようで可哀想なので、最近は2時間置いたらあげてます。
それが、体重増加の原因か。。。
でも、おっぱいをあまり飲まず体重が増えない赤ちゃんもいて、それはそれでお母さんには悩みの種だそうなので、多少太りすぎでも、ちゃんと飲んで元気に育ってるなら良い方なのかもね。
.......................................

昨日、夫に土偶ちゃんを見てもらい、映画「スパイダーマン3」を見に行ってきました。
私のアメリカ生活はスパイダーマンとともにあったような物。
1作目の公開時は、ちょうど単身赴任中の夫のところに遊びに来ていて、この町の映画館で見たのでした。
2作目は前回の赴任時に公開。
そして、今回の3作目。また家から数分の同じ映画館で見てきました。
以下、ネタバレ注意

3作目と言うことで、今回は敵も3人登場。ストーリーもいろんなエピソードがてんこ盛りで、見ている途中「こんなに話を広げて、2時間の間に収まるのか」と心配になりましたが、ちゃんと収束付けて終わってました。
でも、あれこれ登場人物も多くて、一人の人物を掘り下げる時間がなく、人間ドラマとしては物足りなかったかも。
スパイダーマンの魅力は、アクションと同時に、平凡でフツーの青年ピーターを巡る人間ドラマだと思うので。

でも、見所も多いし、笑えるところも多くて、感情表現過多なアメリカ人に混じって大笑いしてしまいました。
特にブラックスパイダーマンに支配され、イケイケ(死語)になったピーターに爆笑。ガラじゃなさ過ぎて。
そして、今まで冴えない目立たない青年だったピーターが、スパイダーマンとしてNY市民に愛される存在になり有頂天になるところが、なんだか自分もピーターになった気分で、気持ち良かったです。
がっ、彼女のMJはそれをよく思わず。。。
学生時代MJは人気者でモテモテで、良い思いたくさんしてるんだから、ピーターにとって「人生初のモテモテ期」にもっと寛容になったっていいじゃんねぇ。
不満だからってすぐハリーに寝返るMJは相変わらずMJは勝手な女だわ。

敵ヴェノム役のトファー・グレイスは、私の中では「That' 70s Show」のEricなので、「ついにハリウッドに出られるようになったのねー。良かったなぁ」とか近所のおばちゃんみたいな気持ちになってしまいました。(スパイダーマン3の前にもハリウッド映画に出てるけど、スクリーンで私が見るのは初めて)
「That' 70s Show」は前回赴任時に、毎日夜の再放送を楽しみに見ていて、その再放送が10年近く前のだったりするから、今より全然若くて、「大人になったねぇ」とか感動してしまいました。

最後、折角3作目にしてハリーと和解して昔のような良い友達に戻れるかと思ったのに、死んじゃうのね。悲しい。
今まではピーター、MJ、ハリーの3人を軸に描かれていたので、ハリーがいなくなったら、4作目はまったく新しい展開になるんだろうね。
当初、3作で完結する予定だったけど、興行収入が良いので4作目を作るとか作らないとか。
私としては、ずるずる無理矢理話を作って、つまらなくなって収集付かなくなり終わるよりも、潔く綺麗に惜しまれつつ終わる方が好きなんだけどな。

2時間少し越える長い映画だったけど、ラブあり、友情あり、人間ドラマあり、アクションあり、でエンターテイメントとして楽しめました。

家でDVDで見るのもいいけど、映画館で見るときの、あの始まる前のワクワクした感じとか、やっぱりいいなぁ~と思いました。
予告編も映画館で見ると、3割り増しくらいで面白そうな映画に見えるのよね。
ペンギンがサーファーになるアニメ映画はかわいくて面白そうだったし、ジャッキーチェンの「ラッシュアワー3」の予告で、工藤夕貴と真田広幸が出演してるのを発見。なんだか嬉しかった。
そして、赤ちゃんを見ていてくれた夫には感謝

バレンタインに一人で映画

2007-02-15 15:23:01 | Review
Happy Valentine's Day

今日はバレンタインデー。
アメリカでは、男性が大切な女性にプレゼントしたり、カップルでロマンティックに食事したりする日。
当然義理チョコの習慣はありません。
だから、10何年ぶりに誰にもチョコレートをあげないバレンタインでした。
働いてるときは、男性が多い職場だったので30個とか義理チョコを用意してた。退職してからも男友達にあげたり、去年は塾の先生たちにあげたり。

え?夫?
夫はとってもpractical?な人なので、チョコをあげてもあまり喜ばない。。
なので、何もあげなかった。
去年はあげたのにホワイトデーにお返しもなかったしさ

なのに!
今年はなぜかお花を買ってきてくれた。
たとえ、トイレが詰まって、カッポン(Plumger)をスーパーに買いに行ったついでだとしても、とってもとってもとってもとってもうれしかった。
何も用意してなくてゴメンよ、夫。。。
.....................................................

と前置きが長くなりましたが。
バレンタインなのに、一人で寂しく近所の映画館に映画を見に行ってきました。
Letters From Iwo Jima (硫黄島からの手紙)

多分、数多くのアメリカ在住の日本人が見に行ったはず。
日本を舞台にしている映画だからっていうのはもちろん、全編、ほとんど日本語だから。
アメリカでリスニングに集中せずに見られる映画なんて、そうないし、25日のアカデミー賞前に見ておきたかった。
子供が生まれたら、映画なんてしばらく行けないだろうし。

うちの夫はやっぱりpracticalなので、映画や小説などフィクションには興味無し。(この映画はまったくのフィクションではないけど)
だから、一人で真っ昼間に見に行きました。
窓口で切符を買おうとすると、お姉さんに「え、大人二人?」と聞き返された。
そうよね。バレンタインデーに一人で映画を見に来る人って少ないかも

私はクリント・イーストウッド監督の映画が好き。
と言っても数作しか見たこと無いけど、「ミリオンダラー・ベイビー」にはかなり感動した。「マディソン郡の橋」は不倫映画と嫌う人も多いけど、私の心に残る数少ない映画。
派手な演出はないけど、心に訴えかけてくるような深い映画が多いと思う。人間、そのものに焦点をあてていて、目を背けたくなるような辛い展開も多いけど、自分だったらどうするか、どうすべきか、考えさせられる。

この映画もそんなイーストウッド監督らしい映画でした。
モノクロっぽい画像で、地味で抑えた雰囲気。大きな盛り上がりはないけど、淡々としみじみと考えさせられる。
アメリカ人が撮った日本を舞台にした映画って、へんにアメリカ贔屓だったり、時代考証がずれてたり、どこか違和感があるけど、この映画は自然だった。
アメリカにも、日本にも、とても公平だった。
「戦争はどちらが悪いわけでもない。同じ人間なのに、どうして殺し合わなくてはいけないのか」という、ありがちな戦争映画のテーマとも言えるけど、それがしっかり描かれていたと思う。

アメリカ軍に攻められて、日本軍はもはや打つ手はないというとき、兵士たちは、サムライ魂なのか、天皇陛下への忠義なのか、当然のごとく自決する。
これはアメリカ人にはなかなか理解できないメンタリティらしいけど、そこもうまく描かれていた。
日本には古来から「切腹」という習慣があって、自分が責任を果たせなかったときに、生き長らえて恥をさらすより、そこで自らきれいに散ることを選ぶ。

それはまさに日本人らしさで、古来から受け継いできた美学でもあるのだけど、「なんとしても生き抜く」というのも、人間として大事なんじゃないかなーと思ったりする。
戦争中には、こんなふうに自ら死んでいった人も多く、この習慣がなければ、もう少し戦死者も減ったのではないのかな、なんて思った。

渡辺謙さん、二宮くんはとっても良かった。
ジャニーズには全然興味がない私だけど、数年前に見たドラマで二宮くんを見てから、ちょっとだけ彼が気になってた。
顔はそれほどかっこいい訳じゃないけど、演技してると魅力的。

アカデミー賞はどうだろう?難しいかもしれないけど、アメリカ人監督がこんな映画を作ったことに驚いた。
映画館には、私の他にアメリカ人の老年カップルが3組。「アメリカ万歳」な世代にはどう感じたのかな。
アメリカ人に囲まれて、日本人の私が日本の映画を見ているなんてなんだか不思議な感覚だった。
「ふふーん、字幕なんて読まなくていいもんね」
いつもはアメリカ人が映画で爆笑する中、一人さみしい思いをしてたから、今日は仕返し。

映画「ブロークバックマウンテン」

2006-10-03 18:05:01 | Review
「日本にいるうちに、日本語にどっぷり浸かっておこう!」ってことで、日本語の本や、レンタルで映画を見ています。

上映中に見たかったんだけど、気付いたら上映期間が終わってて見られなかった
ブロークバックマウンテン
をレンタルDVDが出てすぐ、借りてきました。
あらすじなどはこちら
大まかにひとまとめにすれば、ゲイの映画なのですが、もっと広い意味での禁じられた愛の物語でした。涙は出なかったけど、終わった後考えさせられる物がありました。
とにかくアメリカの大自然が美しい~その映像だけでも見る価値ありです。あとは台詞も音楽も控えめで主人公二人の物語が淡々と続く。その分、心に深く沁みてくる。

以前アメリカ中西部に住んでいたのですが、そこではゲイに対する反感がすごかったのです。キリスト教が盛んな地域で、ゲイ=異端、とされ、「結婚は男性(アダム)と女性(イブ)でするもの」で、同性同士の恋愛は神の教えに背くことだったのです。
日本でも、ゲイは決してメジャーな存在ではないかもしれないけど、オカマバーなども今は普通にあって、おばさんが観光で訪れるほどだし、テレビなんかでも普通にタレントがゲイorレズであることをカミングアウトしていて、「異端」とか毛嫌いされるほどではないと思います。(ひとによってはいろいろ意見もあるだろうけど)
私の中でアメリカは日本より進歩的ってイメージがあったので、20代のアメリカ人の友人たちがゲイに思いっきり拒否反応を示すことに驚きました。
クリスチャンの大学生の友人は、はっきりと「ぼくは同性愛を認めることはできない」と言っていました。
私からしたら、「他人が誰を好きになろうと、個人の自由じゃない?それをとやかく言う権利はないのでは?」と思うのですが、アメリカ人にとっては、宗教上の価値観で許すことはできないのです。

…と話がそれましたが、この映画の舞台は1960年代。40年前のアメリカの片田舎。今よりもっと同性愛の人は異端とされたことでしょう。映画の中でも、同性愛が見つかった男性が町の人にリンチされて殺されるシーンが出てきます。
だから、同性を愛してしまった二人の心の葛藤は現代の私たちには想像できないほどのものだったでしょう。
それでも、好きな気持ちを抑えられない。隠しつつ、心に秘めつつ、ずっと愛をはぐくんだ二人が、切なくて泣けました。
この時代には、どうやっても成立しない決して結ばれることのない、禁じられた恋なんですよね。。

でも、好きになってはいけない人を好きになってしまうことってあると思うんです。モラルとか常識とかすべて超えて。もちろん、周りに迷惑を掛けるなら、行動を慎まなくてはいけないとは思うけれど、ひとを好きになる気持ちは抑えられないと思う。
「恋」ってそういうものだと思います。だから、ある意味とても怖いものじゃないかと。
そこまで愛せる相手に人生で出会えたことは、幸せとも言えるかも知れないけれど、ずっと心にしまったまま、その後の人生を生きていくのは辛いだろうなぁ。

主演のヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールはまだ20代なのに、おじさんになったときの演技がすごくうまくて、もう40歳くらいなのかと思ってしまいました。
ジェイクはどこか女性っぽく、ゲイっぽい雰囲気が出ていて、これは演技なのか、元々なのか???

「冬の伽藍」 小池真理子

2006-09-05 00:42:13 | Review
好きな作家を挙げろと言われたら、今は東野圭吾、川上弘美、小池真理子の三人。
私は、音楽は男性が作る世界が好きなのだけど、小説に関しては女性作家の物の方が断然好き。やっぱり同じ女性だけあって、共感できる分心に響くんだよね。
特に小池真理子さん。複雑な女性心理を描かせたらナンバーワンだと思う

「冬の伽藍」
舞台は軽井沢の別荘地。夫を交通事故で亡くした悠子は、同じく妻と死別した若き医師の下で薬剤師として働き始める。やがて2人は憎からず思うようになるが、一方で悠子は、医師の実父が露骨な誘いをかけてくるのを断りきれないでいた。医師の妻の死に実父が関係していることを悠子が知った時、悲劇は訪れる……。 15年間にわたる大人の男女の愛憎。美しい自然の移ろいを背景に、起承転結のはっきりしたプロットを持つ恋愛小説の王道だ。一昔前なら宮本輝の独壇場だったジャンルだが、今は、小池真理子がその後を継ごうとしている。(石飛徳樹)Amazon.co.jpより


現実にはあり得ないような美しく悲しく切ない世界。でも心理描写はすごくリアルで、登場人物たちの気持ちが痛いほど伝わってきて、物語の世界に引き込まれてしまう。
このあらすじを読んだだけだと気持ち悪いとしか思えない悠子が愛するようになる医師、義彦の父、英二郎も、小説を読むと、悠子が受け入れてしまう気持ちが分かるような気がするから不思議。
小池さんの描く文章からは、軽井沢の冷たい静謐な空気が伝わってくるよう。そんなドラマチックな舞台の中、悲しい恋におちる悠子と義彦がまた美しい~。

思いっきりこの世界にはまりこんで、昨日から一気に読んでしまいました。ラストシーンは涙。
一途に義彦を思い続ける悠子が悲しくて綺麗で。こんなにもひとを愛せたら、結果はどうあれ幸せなんじゃないかと思いました。誰かを愛するって、楽しいことと同じくらい辛いことや哀しいことも多くて、時には人生を左右するような重いことだったりする。でも、とても尊くて美しく、価値のあることだと思いました。
読むのにエネルギーがいる小説だけど、久しぶりにすごく心を打たれました。今も余韻が残っています。小池さんの小説の中では「恋」に次ぐお気に入りになりました。

「ハラスのいた日々」

2006-08-28 14:03:08 | Review
最近、よく本を読んでいます。
「ハラスのいた日々」 中野孝次

実家の父の書棚で見つけ、なんとなく持ってきた本。1985年出版でかなり前の本ですが、文庫化されていて、今でも読むことはできるようです。

一匹の柴犬が子のない夫婦のもとに-
掌にのせられ家に到ったその日から 抱かれて冷たくなったあの日まで-
帯より引用

ドイツ文学研究、翻訳家の中野孝次氏のエッセイ。文章は淡々としていて、ただの柴犬「ハラス」の愛犬記と言ってしまえば、そうだとも言えます。
でも、ハラスを自分の子供のように愛する作者夫妻の気持ちは、きっと犬を飼ったことがある人なら、他人とは思えないはず。
ハラスが雪山で行方不明になり、必死に捜索するも、見つからず諦めようとしても諦められない絶望的な気持ち。侵入してきた外部の犬にお腹を噛まれたハラスを、心配し、不憫に思い、夜も眠れない気持ち。
たぶん、犬を飼ったことがある人なら誰でも同じように思うだろう感情を、そのまま正直に書かれています。

犬は人間よりもちろん寿命も短く、最後は死に直面するわけですが、ハラスがいなくなってからの喪失感が、読んでいて辛いほどでした。
作者はハラスのことを

むろんことは、外から見れば、無数にいる柴犬の一匹が死んだ、犬っころが死んだ、ということに過ぎない。私はそれを承知している。

と書いています。でもその冷静な見方の反面、作者にとっては他のどの犬でも代わりになり得ないたった一匹の犬、「ハラス」だったわけで。
作者は、東大卒の著名な文学者なのに、ハラスの前ではただの犬を愛する飼い主になって、その気持ちを素直にそのまま書いていて、親近感を感じてしまいました。
読後、ネットで調べたら、作者は2年前お亡くなりになったそうです。今頃は天国でハラスに会えたかな、、と思ったら、少し温かい気持ちになりました。

夫の実家でも2年前から同じ柴犬を飼い始め、私も夫も大変可愛がっているので、興味深く読みました。
いつか、あの犬もハラスのようにこの世を去る日が来る。そして、私たちはそれを見届けないといけない。
子犬の頃、飼い始めたときは、そんな悲しいこと、思いもしないだろうし、考えたくないだろうけど、それは逃れようのない現実で、ペットを飼うときはそういうこともきちんと考えて飼うべきだと思います。
誤解を恐れずに言えば、ペットを飼うということは、ある意味、人間のエゴの上に成り立っていると思っています。本来、動物は自然のままにあるもので、それを多かれ少なかれ人間の都合の良いようにするのだから。
だからこそ、動物を飼うときは、その動物の一生に責任を持つつもりで飼わないといけないと思う。
私は動物はとても好きだけれど、ぐうたらで自分に手一杯で、その責任を果たせる自信がないし、失ったときの悲しみに直面する勇気がないので、今は飼うことはできません。

…と、話がズレたけど、犬好きな人、動物を飼っている人にはオススメの本です。
一番印象に残った文章は、

この世にはどうしても諦めきれぬことがあると同時に、どうしても諦めねばならぬことがあるのでした。

ハラスが行方不明になり2日経ち、死んだと思い諦めかけたときの文章です。結局ハラスは無事に帰ってきたから良かったけれど、この一文は真実だな、、、と胸に深く突き刺さりました。

絵本「いつでも会える」

2006-05-23 18:39:23 | Review
本に囲まれてると幸せ~な私は、今日も図書館に行ってきました。
そして、webの掲示板に「泣ける絵本」と書かれていた絵本
「いつでも会える」菊田まりこ著
を手に取りました。
絵本なので、子供向け。カワイイ犬の絵。一ページに2センテンスくらいしかないので、1分くらいで読めてしまいました。
でも、涙が溢れて止まらない。うわー。公共の場で恥ずかしい
慌てて本を閉じて棚に返しました。あれ以上見ていたら、号泣してしまったでしょう。
だって、これを書きながら、また泣いてるから。。

飼い主ミキちゃんをなくした犬シロのお話です。この絵本、数年前にすごく流行って、確かそのときも本屋で立ち読みしてウルウルになった気が。
なんでだろう。「死」を題材にした泣ける本はたくさんあるけど、これほどまで純粋に泣けない気がします。何度読んでも毎回きっと泣いてしまうと思う。
話がシンプルだから、読んだときの状況によって、違う感動を呼び起こすのかも知れません。

大切な誰かやペットを「死」で亡くした人だけじゃなく、別れてしまった恋人、何かの理由で会えなくなってしまった友達がいる人は、きっと涙なしには読めないと思う。
私も、もう会えなくなってしまったある人を思い出してしまいました。
そう。いつでも目を閉じて、楽しかった日々を思い出せば、いつでも会えるんだよね。さよならじゃない。

数日前、「星の王子さま」を読み返したときも同じようなことが書かれていました。
誰かと出会って、ケンカしたり、笑い合ったりしながら仲良くなる。それは相手のことを考えたり、気にしなくちゃいけなくて、時間や手間がかかって、時々面倒なこともあるけれど。
でも、そうやって手間暇をかけて仲良くなったからこそ、お互いが大切な存在になる。
そして、いつか別れの日が来ても、その日々を忘れずに、時々思い出せば、それはずっと心の中で輝き続ける。その人と過ごした時間は大切な宝物。

あ~。書いてたら、また泣けてきた。
「いつでも会える」の絵本を買おうかな、とも思ったけど、見るたび泣けちゃいそうなので、やっぱりやめようかなぁ

ドラマ「吾輩は主婦である」

2006-05-22 22:44:46 | Review
帰国後は夜の仕事に就いたため(アヤシイ響き)あまり見れていないのですが、実は私は大のドラマ好き
特に宮藤官九郎さん脚本のドラマが大好き~!
今日から待望の、宮藤さんが描いた昼ドラ「吾輩は主婦である」が始まりました。
これがリアルタイムで毎日見られるなんて、専業主婦万歳(笑)

あらすじは。
夏目漱石が乗り移った主婦みどり(斉藤由貴)が、家庭やご近所のトラブルを解決する話。みどりは25歳の時、学生時代から付き合っていた、たかし(及川光博)と結婚。息子と娘が生まれ幸せに暮らしていたが、結婚10年目にして、たかしが、自分の夢を追うために自ら会社を辞めてしまう。仕方なくたかしの実家である古本屋で姑のちよこ(竹下景子)と一緒に同居を始めるが、、、

斉藤由貴といえば、私たち世代にとっては懐かしのアイドル。見かけは老けたなぁーなんて思ってたけど、このみどり役がとってもカワイイ。
ダーリンのミッチーも相変わらずの不思議な雰囲気で、ステキ~。
そして、姑役の竹下さんもキュートで面白い。この家族がなんとも言えず、ほのぼのしていて楽しい。その他にも川平さん演じる喫茶店のマスターとか、たかしくんが担当してるアイドル?を妊娠させちゃう男、尾美としのりさんとか、個性的な面々が揃ってて、クドカンワールド炸裂。
二人のミュージカルシーンも、くだらなくって、でもかわいらしくて笑っちゃった。

宮藤さんのドラマに出てくる人たちは、みんなどこか憎めなくて、悪者が一人もいない。どこまでもくだらなくばかばかしく、でもとってもキュートで愛しくなっちゃう。見てると、幸せ~な気分になれるんだよね。
このドラマも昼ドラとあなどるなかれ。クドカンファンには大満足のドラマでした。
ああ~毎日30分で週5回、一週間に2時間半もクドカンドラマが見られるなんて嬉しいなぁ~。二ヶ月間、楽しめそうです

私的には、クドカン脚本で一番のオススメが「マンハッタンラブストーリー」。
「白い巨塔」の裏で視聴率は低迷してましたが、私は大好きでした。「ぼくの魔法使い」とか「タイガー&ドラゴン」「池袋ウエストゲートパーク」も面白かったなぁ~。

「きみに読む物語」

2006-05-19 20:08:59 | Review
私は、ハリウッドのラブストーリーがあんまり好きではないのですが(と言いつつ、最近は結構見てるけど)、唯一「マディソン郡の橋」が大好きでした。
小説はイマイチだったのに、映画は本当に素晴らしかった。映画館で泣きまくりました。
不倫映画と嫌う人もいるけれど、主人公フランチェスカはロバートを諦めて、家族のために一生を生きたのだから、誰にも責められるものではないと、私は思っています。と、本題からずれたけど。

この「きみに読む物語」は2005年の純愛映画ブームの中、公開されたそうですね。私はアメリカにいたのでよく分からないのですが。
この映画のサイトに「あの「マディソン郡の橋」を超えた純愛映画」と書かれてたので気になって見てみました。
他の純愛系邦画「世界の中心で愛を叫ぶ」「いま、会いにいきます」も見たけど、私は全然泣けなかったので、これもキャッチコピーだけ仰々しいだけかな、とあまり期待はしてなかったんだけど。

いやー。泣けました。泣きまくりました。
映画館で見なくて良かった。。きっと化粧が落ちまくってすごいことになってたかも。

原題「The Notebook」。ニコラス・スパークスの小説が原作。
あらすじは。

とある療養施設で、記憶をなくした初老の女性に定期的に会いに来て、若い男女のラブストーリーを話してきかせる老人がいた。その物語は、1940年、ある夏に出会い恋に落ちたアリーとノアの物語。しかし身分の違いがふたりを引き裂き、アリーとノアは別々の人生を歩むことになるが…。(Amazonより)

お話はありがちで、結末も最初の方で読めてしまうかもしれません。
でも、どうしてか、年老いた男性の語る物語の先が気になって、聞いている老婦人と同じように「二人はどうなったの?」と、飽きずに見られました。脚本とか演出がうまいんだろうなぁ。
若い頃のアリーとノアが生き生きしていて、本当に文字通りキラキラしています。ノア役の俳優さん、最初は「シックスセンス」のハーレイ・ジョエル・オスメントにそっくりで変わった顔だな~、なんて思ってたのに、最後はファンになってました。あの垂れ目が好み
アリー役の女優さんは、今ハリウッドで注目株だそうで、演技はうまかったけど、私的にはあまり綺麗だと感じませんでした。

夕日が沈むシーン、森の中の湖に白鳥がいて、二人がボートに乗るシーン、自然がとても綺麗に撮られた映画です。
そして、ひとを好きになったことがある人なら、きっと共感できると思います。誰かを必死に想って想い続ける気持ち。切なくて辛くて、それでも忘れることが出来ない湧き上がる想い。
たとえその気持ちが報われなかったとしても、ひとを好きになるって、すごく美しいことなんだ、って思いました。

以下ネタバレなので隠します。反転させて読んでくださいね。


終わり方はある意味、理想的で、あり得ないことかもしれないけど、「こうなったらいいなぁ。こんな夫婦になりたい」って思いました。
途中で、二人がノアとアリーで、二人の間には子供がいる、と種明かしをしてしまうのだけど、私は最後までアリーは富豪の婚約者を選んだのかな、って思ってました。で、彼が亡くなった後に再婚、とか。アリーが両親の加護から抜けて、自分の意志でノアを選ぶことはできないような気がしちゃってたんだよね。
二人の気持ちは変わっていなかったとしても、二人の周りの状況や背負ってる物がありすぎて、元にはもう戻れないのかな、って。やっぱり私は現実的かな?
ノアがアリーに「僕たちは性格が違って喧嘩ばかりすることになるだろう。でも、それでも僕はきみと一生、一緒にいたい」(うろ覚えの台詞)と訴えるシーン、泣けて泣けて、嗚咽しちゃいそうでした。ずーっとノアはアリーを待ってたんだよね。
でも、婚約者の彼もいい人だったので、なんだか可哀想だった。まぁ、あのまま彼と結婚しても、アリーは自分を騙して生きて、最後はみんなが不幸になったかもしれないんだけど。
アリーの母の昔の恋も感動的でした。そういうことがあったからこそ、お母さんもアリーに同じ轍を踏んで欲しくなかったんだね。
そして、認知症について。ノアはまたアリーを失いそうになるけれど、一度取り戻したから、きっとまた取り戻せるはず、と信じていた。それは二人がボートに載った湖にたくさんいた白鳥(渡り鳥)が暗示しているんだね。毎年戻ってくる白鳥のように、二人はきっとお互いのところに戻ってくる。


「マディソン郡」を超えたかどうかは分からないけど、かなーーり泣けましたここ数年見た映画の中では一番泣いたと思います。
泣きたいとき、恋に悩んでるとき、生活がうまく行ってないときに見たら、きっと心に響く物があるんじゃないかな。お涙ちょうだい映画が嫌いな人も、見て損はしないと思います。

DVD「ターンレフト・ターンライト」

2006-04-25 18:42:18 | Review
昨日に引き続き、借りてきたラブストーリー映画を見ました。

香港映画「ターンレフト・ターンライト」
幼い頃に出会って恋におちた二人が、そのままずっとすれ違い、13年後に奇跡的に再会。なのに、またすれ違ってしまう。
という、少女マンガのような「運命の恋」のお話。

映画の雰囲気とか、音楽とか好きなんだけど、脇役たちのキャラの濃さに引きました。韓国映画もそうだけど、アジア映画にありがちな、感情をストレートに出して、ヒステリックにぎゃんぎゃんわんわん吠え立てるあの感じが、苦手。
まして、ロマンティックさをウリにするラブストーリーなんだから、もっとしっとりやさしく話してほしいなぁ。
主人公たちの恋を邪魔する二人のキャラクターがすごすぎだし。強引に家におしかけて勝手にお風呂に入るわ、食事するわ!
日本だったら、ストーカーとみなされて、即逮捕だと思うんだけど、なんでもストレートに伝える中国人にはあれも美徳なのかなぁ?
笑うシーンなのかも知れないが、笑えなかった。私は絶対イヤ~

最後までずっとすれ違い続ける二人。13年後に会えたのだから、また13年待てば会えるかも知れない。。もし運命の二人ならきっとまた会える。
これは映画だから、めでたく二人は再会できるけど、現実はそう甘くはないゼ、ベイビー!なんてね
でも、「運命の人っているのかな」って信じたくなるロマンティックな内容ではありました。

途中、かなり飽きたけど、最後まで見れたのは、金城武のカッコよさのおかげ
あの垂れた目、温かいトーンの声、すらーっと伸びた手足が、私の好みのツボをついてるんだなぁやっぱりカッコイイ~

「エターナル・サンシャイン」と比べたら、断然「エターナル・サンシャイン」の方が良かったです。

DVD「エターナル・サンシャイン」

2006-04-24 18:17:57 | Review
これもまた、アメリカにいたとき、友達に薦められたのを思い出し借りてみました。
あらすじはこちら
「エターナル・サンシャイン」公式サイト
公開当時の宣伝文句は

恋の痛みを知るすべての人へ。
6人の豪華スターが贈る、
たくさんの”切ない”がつまったスパイラル・ラブストーリー



ラブストーリー好きな日本人向けに、ロマンチックなあおり文句だけど、実際の内容はただのラブストーリーじゃありません。
ちょっとコミカルで、とっても斬新。切ないけど、それだけじゃ終わらない。すごく面白かったです。

主人公ジョエルは恋人クレメンタインと別れて、辛い日々を送っている。あまりの辛さに、彼女のことを少しでも思い出すことも辛くなる。
「この記憶さえなければ」。彼女との記憶をすべて消して、なかったことにして新しい人生を始めようと考える。

失恋したことがある人なら、ジョエルの気持ちがすごく分かると思う。
失恋が悲しいのは、好きだった人との楽しい想い出があるから。もう二度とその人と同じ時間を過ごすことは出来ない現実を突きつけられるから。
その人と出会ったことから、楽しかった日々、別れた日、すべての想い出を消去できたら、今の悲しみも消えてなくなるのに。
失恋すると、多くの人が考えること。

映画の中では、ラクーナ社という、手術で特定の記憶だけ消去する手術をしてくれる会社があって、実際にジョエルはその手術を受けることにする。
でも、記憶を消去する途中、過去に遡り、楽しかったかけがえのない日々を思い出して、思い直す。やっぱり、彼女の想い出を消したくない。


この映画を薦めてくれた友達は、当時失恋したばかりでした。そして、やっぱりジョエルと同じように「記憶を消したい」と考えたそうです。実際、パーティーが嫌いで内気なジョエルは、その友達にキャラクターもかぶってて、だから余計に共感したのかなぁ、と。

そのとき、まだこの映画を見ていなかったけれど。
その友達Yとの間で、これについてちょっと論争になりました。
Yは、失恋した元恋人との写真、想い出の品、すべてを捨てたそうです。家の中から元恋人を思い出す物は何から何までなくして、ひたすら思い出さないようにして、忘れるよう努力。過去は捨て去って、なかったことにして、未来だけを見つめて。そう、映画の中のジョエルみたいに。
そんなYに私は、「でも、恋人と出会って、楽しいこともたくさんあったから、今のYがいるんでしょう?今は辛いかも知れないけど、すべての想い出を捨てちゃうなんて悲しすぎるよ。」と言いました。
Yは「それはYuccaが強いから、そんなこと言えるんだよ」とちょっと怒っていて、、、でも、私はたとえ悲しい想い出でも、ずっと大切にしたい方なので、最後まで二人の意見は対立。

今思うと、実は、Yは過去をなかなか忘れられない人で、だからこそ、物質的にすべて捨てることで、強制的に忘れ去ろうと必死に努力していたのかも知れない、と思います。
写真も想い出のプレゼントも全部捨てたけど、心の中にはどっしり恋人の想い出が居座っていて、それが辛いから、未来だけ見ることで、そう思いこむことで、どうにかやっていこうとしていたのかもしれない。
なんて、この映画を見て思いました。
ごめんね~、Y。

でも、やっぱり、私はもしも失恋したとしても(既婚の今はないだろうけど)、想い出の品は取っておくと思います。
しばらく押入かなんかに仕舞って見ないようにするとは思うけど、時間が経って優しい気持ちになれたとき、また見返したい。
ああ、こんな日々もあったな、と。
だって、人生には無駄な出来事はひとつもないと信じているから。