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薔薇王の葬列 12〜17巻(全17巻) 漫画 ネタバレ感想 ピッコマ

2024年01月17日 21時34分00秒 | 漫画と本とアニメとドラマとCD
薔薇王の葬列 11〜17巻(全17巻)
漫画、菅野文
シェイクスピア“リチャード3世”“ヘンリー6世”
を原案にした漫画。

タイトルとシェイクスピア原案で
どうせラストは悲劇なんでしょと思いつつ
これでもかってリチャードが悲劇へ悲劇へ
突っ走っりながら
もがき苦しむ姿に引き込まれて
どうか少しでも幸せになってと願わずには
いられない。

凄すぎる漫画でした。

両性具有の体で男として生きるリチャードが
母親から悪魔の子と蔑まれ
敬愛する父親の悲願を達成しようと奮闘。

リチャードはついに王となり王冠を手にする。
キングメーカーで
リチャードの全てを受け止め愛する
バッキンガム、
リチャードの妃のアンは
リチャードが初恋の相手、
リチャードとアンの息子エドワードは
リチャードを父と尊敬し慕っている
(本当はアンの死んだ元夫エドワードの子)。

やっと全てを手にしたかと思いきや、
リチャードはバッキンガムを愛してるが
バッキンガムはリチャードを愛しすぎてしまい
自分だけのものにしたいと思ってしまう。

そこにリチャードが妊娠したかもしれない
ということが判明し、
絶対に認めたくないし本当なら堕ろさなければ
とパニクルリチャードに
バッキンガムは親子3人で暮らす夢を
見てしまう。

リチャードを手に入れるために
王から引き摺り下ろすために
リッチモンド側につき
反逆者になるバッキンガム。

2人で逃げようと提案するバッキンガムに
自分が逃げたらアンとエドワードが
どんな目にあうか分からないと
バッキンガムだけ逃がすが、
バッキンガムはそんなことは望まず
捕まって処刑されることを選ぶ。

最後に一目会いたいと願うバッキンガムに
本当は処刑したくないリチャードは
会うと決心が揺らぐと拒否。

しかし、変装して処刑人として
最後に一目バッキンガムと会い
自らの手で処刑をする。


バッキンガムを失い不安定になるリチャード。

追い討ちをかけるようにアンが結核に。

国が不安定な中、自分が死ねば
エドワードは常に暗殺の危険があるため
エドワードを廃嫡してとリチャードに頼む。

アンがずっと自分を愛してくれていたこと
寂しい思い、辛い思いをさせてきたことから
アンの願いを叶えてあげたいと思う。

エドワードにも結核の兆候があったことから
エドワードの偽の葬儀を行い逃がして
新しい人生を歩むようにいう。
(ちゃんと愛してることは伝えれた)

アンも亡くなり、
リチャードが愛した者はいなくなる。



リッチモンドが王座を狙ってるため
国が不安定な状態で
妃も後継もいないリチャードは
ますます追い詰められていく。

ついにリッチモンドと戦争に。

敗戦が決まった状態で
リチャードは戦場で死ぬことを望む。

しかし、リチャードを守りたいケイツビーが
倒れて意識のないリチャードを
戦場から連れて逃げ、
バッキンガムから
リチャードの指輪を渡されていた
ティレル(ヘンリー6世)が
その指輪をつけリチャードの身代わりとなり
戦死して、リッチモンドの勝利となる。

ケイツビーはリチャードに
どうか生きてと願いながら馬を走らせる。


という結末は読者に委ねるエンドでした。


リチャードは意識を失ってるだけなのか
すでに亡くなってるのかわからないし、
もし生きていたとしても
子供を堕すための薬のせいか
体がボロボロになっていたので
どっちみち余命少なそうでしたが、
そもそもその薬で本当に子供を堕せるのか謎で
もしかしたら毒であってもおかしくなくて
しかし薬を渡したジェーンは何をするか
予想がつかない人なので
もしかするとリチャードへの薬かもしれない。

なんていう妄想がいくらでも出来るように
余白を残してるんです。

だから、読後感が凄まじい。

あぁだったら、こぉかもしれない
いや普通に考えればetc。

あれだけリチャードに尽くしたケイツビーに
少しの時間でもリチャードとの時間を
あげてほしいとも思っちゃうし。


それにしても、
母に愛されず苦しんだリチャードですが、
沢山の人がリチャードを愛し
リチャードに自分だけ見てほしいと願い
リチャードのために死んでいきました。

なのに、死んだ人たちよりも
リチャードの方が哀れでしょうがないのは
読んでるこっちも魅了されてしまったと
いうことなんでしょうね。



この方の古い作品で、
新選組の土方歳三が主人公の話があって
10代の頃に読んで、凄い魅了されました。

薔薇王の葬列の途中で
あの漫画の作者さんだと気づきました。

悲劇とされる結末を
悲劇であることを否定せずに
それでも主人公には生き切った感のある最後は
ちょっと共通してるなと思いました。




それにしても菅野文先生の絵が
美しくて美しくて凛としてるのに儚くて
絵を眺めてるだけでも眼福。

しかし絵から伝わってくる儚さに
幸せそうな絵でも泣けてきます。


この読後感は、ちょっと引きずりそうです。

読み切った達成感が半端ない。

菅野文先生、ありがとうございます。


        
         

        
          



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