切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

大阪松竹座(夜の部)を観てました。

2015-07-24 23:59:59 | 私の写メ日記(観劇版)
仁左衛門の「絵本合法衡」観てました。前回の国立の公演も観てますが、やはり凄い芝居です。舞台はもちろん、舞台写真入りの筋書き(関西では「番附」ですね。)と舞台写真がどうしても欲しくて、久々の大阪遠征になりました。ただ、三階の空席を見るにつけ、関西は伝統芸能が振るわないのかしらと心配になる。東京でやってたら、チケット完売でしょうからね。ということで、簡単な感想のみ。

前回の国立劇場と構成演出は同じだと思いました。仁左衛門版としては、これで決定版ということでしょう。また、出演者もおおむね前回と一緒で、左團次の役を歌六、愛之助の役を錦之助というのが大きい変化でしょうか。

で、久々にみたこの芝居。やはり、この芝居の本質的な部分は題名通り「立て場の太平次」の活躍場面で、特に三幕目の倉狩峠だと思いました。三幕目の陰惨さの凄味と仁左衛門の陽気さは、何か特別な到達点に達していると思います。それに比べれば、序幕と二幕目の途中までくらいは、後半の序曲に過ぎないなと。また、大詰めくらいから、今回初役の歌六、錦之助がその味を出していて、前回とは違った濃い面白さもありました。

とはいえ、とはいえ、やはり三幕目ですよ。ルックスだけ取ったら仁左衛門タイプの後継者みたいな隼人君の大健闘、米吉君の可愛らしさ。

とにかく、大阪遠征した甲斐がありました。

ただ、冒頭にも書きましたが、三階席が、東京でも見かけるような掛け声おじ様軍団で、わたしも釣られて「松嶋屋!」と言ったくらい!夏休み時期なんだし、若い人にも観てほしいなあとせつに思いました。三池崇史の映画『悪の経典』に喜んでいる場合じゃないんだと。そして、わたしはこの夏、南北全集を読み直したい衝動に駆られる!

ということで、おおいに満足しました!大松嶋!!
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