
凄く楽しめました!ちょっと遅くなりましたが、簡単に感想ですっ。
①お夏狂乱
幕開きは「お夏狂乱」。
とにかく、花道登場、花道七三の亀治郎のお夏が可愛かったのなんのって!小さい劇場だったので距離感的にも近くて、なんだか得した気分になりましたよ。
舞踊「お夏狂乱」は、井原西鶴の「好色五人女」にでてくる「お夏・清十郎」からとられたものですが、清十郎を追って幻想のなかを漂うお夏の童心に帰った表情が、きっと演者としては難しいんじゃないですかね?
で、感心したのは、亀治郎の表情の変化というか、表現力。結局、この演目、舞踊だけど芝居なんですよね。
子役もよく稽古していたみたいで感心したし、爽やかに観れました。よい!
②身替座禅
今度は一転。亀治郎が好色なお殿様役に。
嫉妬深い妻(奥方玉の井)と浮気なお殿様(山陰右京)を描いた松羽目物の芝居ですが、感心したの玉の井役の坂東亀三郎。
この妻の役って、亀三郎の祖父・一七世市村羽左衛門が先代の勘三郎あたりとの共演で何度か演じていた芝居で、その発声から折り目正しさまで、おじいさんを彷彿とさせる立派な舞台でしたね。
一方、亀治郎の右京。
とかくこの役って、受けを狙いすぎて品がなくなってしまいがち。特に、今の勘三郎とか菊五郎は大衆迎合(オバサン受け?)しすぎで、わたしにはいつも…なんですよね。
でも、今回は、亀三郎の折り目正しさもあって、亀治郎の方も若くて好色な男の品のいい色気がありましたね。
でも、わたしの印象だと、吉右衛門の右京は酒も十分にたしなむ大人の遊び人で、亀治郎の方は酒より色事を好む青年という感じはしましたかね~。
というわけで、崩れてない「身替座禅」ということで、これもよかった、よかった!
③お楽しみ → 将門
いろいろと想像してたのですが、自主公演だし、舞台美術もシンプルな「鷺娘」とか「藤娘」かな~なんて思ってました!
でも、場内が暗くなって、蝋燭をもった黒衣が登場、スッポンから煙が~、で、「あ、将門だ!」と思ったら、なんでこの演目を忘れてたのかと思いつつ、なんだか嬉しくなりました!
というのも、わたし、この演目が大好きだからなんですよね~。
この演目は中村歌右衛門の名舞台で有名な演目ですが、わたしが生で観て感動したのはなんといっても中村雀右衛門!
歌舞伎座での雀右衛門の「将門」の雰囲気は、いまでも忘れられないなあ~。
他では、中村魁春の舞台もよかったんですけどね~。(確か、梅玉さんとの兄弟共演!)
簡単にいうと、この演目は、平将門の娘の瀧夜叉姫が傾城に化けて敵の武士(大宅太郎光圀)を殺そうとするというもの。
で、この瀧夜叉姫というキャラクターがよいのと、舞台美術としては屋台崩し(大道具が崩れる演出)があるというのが見所!
また、「忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)」という、思わせぶりな外題もいいでしょ?なんとなく!
でも、美術に大金がかかりそうだから、自主公演でコレをやるって結構大胆だと思うんですけど、さすが亀ちゃんってところですかね~。(まあ、結構お客さんが入っているから、大胆になってきたってことなのかも?)
花道すっぽんから登場したときの立ち姿の立派さ。
舞台に上がってからは、語尾の発声の濁らせ方なんか、雀右衛門っぽいなあ~なんて思いましたが、動きは雀右衛門とはさすがに違い、溌剌とした感じ。
一方、相手役の光圀は亀治郎の父・市川段四郎。
ココまでの配役が若手中心だったせいもあって、段四郎の登場でぐぐっと舞台が締まった!
で、通常、屋台崩しがあって、舞台上で極まっておしまいだと思うのですが、今回は花道で飛び六法!ここもサービス満点で亀ちゃんファンは満喫できたんじゃないですか?
なかなか拍手が鳴り止まなかったですからね~。
というわけで、簡単ながら感想でした。
来年も行こうっと!
・去年の「亀治郎の会」の感想
①お夏狂乱
幕開きは「お夏狂乱」。
とにかく、花道登場、花道七三の亀治郎のお夏が可愛かったのなんのって!小さい劇場だったので距離感的にも近くて、なんだか得した気分になりましたよ。
舞踊「お夏狂乱」は、井原西鶴の「好色五人女」にでてくる「お夏・清十郎」からとられたものですが、清十郎を追って幻想のなかを漂うお夏の童心に帰った表情が、きっと演者としては難しいんじゃないですかね?
で、感心したのは、亀治郎の表情の変化というか、表現力。結局、この演目、舞踊だけど芝居なんですよね。
子役もよく稽古していたみたいで感心したし、爽やかに観れました。よい!
②身替座禅
今度は一転。亀治郎が好色なお殿様役に。
嫉妬深い妻(奥方玉の井)と浮気なお殿様(山陰右京)を描いた松羽目物の芝居ですが、感心したの玉の井役の坂東亀三郎。
この妻の役って、亀三郎の祖父・一七世市村羽左衛門が先代の勘三郎あたりとの共演で何度か演じていた芝居で、その発声から折り目正しさまで、おじいさんを彷彿とさせる立派な舞台でしたね。
一方、亀治郎の右京。
とかくこの役って、受けを狙いすぎて品がなくなってしまいがち。特に、今の勘三郎とか菊五郎は大衆迎合(オバサン受け?)しすぎで、わたしにはいつも…なんですよね。
でも、今回は、亀三郎の折り目正しさもあって、亀治郎の方も若くて好色な男の品のいい色気がありましたね。
でも、わたしの印象だと、吉右衛門の右京は酒も十分にたしなむ大人の遊び人で、亀治郎の方は酒より色事を好む青年という感じはしましたかね~。
というわけで、崩れてない「身替座禅」ということで、これもよかった、よかった!
③お楽しみ → 将門
いろいろと想像してたのですが、自主公演だし、舞台美術もシンプルな「鷺娘」とか「藤娘」かな~なんて思ってました!
でも、場内が暗くなって、蝋燭をもった黒衣が登場、スッポンから煙が~、で、「あ、将門だ!」と思ったら、なんでこの演目を忘れてたのかと思いつつ、なんだか嬉しくなりました!
というのも、わたし、この演目が大好きだからなんですよね~。
この演目は中村歌右衛門の名舞台で有名な演目ですが、わたしが生で観て感動したのはなんといっても中村雀右衛門!
歌舞伎座での雀右衛門の「将門」の雰囲気は、いまでも忘れられないなあ~。
他では、中村魁春の舞台もよかったんですけどね~。(確か、梅玉さんとの兄弟共演!)
簡単にいうと、この演目は、平将門の娘の瀧夜叉姫が傾城に化けて敵の武士(大宅太郎光圀)を殺そうとするというもの。
で、この瀧夜叉姫というキャラクターがよいのと、舞台美術としては屋台崩し(大道具が崩れる演出)があるというのが見所!
また、「忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)」という、思わせぶりな外題もいいでしょ?なんとなく!
でも、美術に大金がかかりそうだから、自主公演でコレをやるって結構大胆だと思うんですけど、さすが亀ちゃんってところですかね~。(まあ、結構お客さんが入っているから、大胆になってきたってことなのかも?)
花道すっぽんから登場したときの立ち姿の立派さ。
舞台に上がってからは、語尾の発声の濁らせ方なんか、雀右衛門っぽいなあ~なんて思いましたが、動きは雀右衛門とはさすがに違い、溌剌とした感じ。
一方、相手役の光圀は亀治郎の父・市川段四郎。
ココまでの配役が若手中心だったせいもあって、段四郎の登場でぐぐっと舞台が締まった!
で、通常、屋台崩しがあって、舞台上で極まっておしまいだと思うのですが、今回は花道で飛び六法!ここもサービス満点で亀ちゃんファンは満喫できたんじゃないですか?
なかなか拍手が鳴り止まなかったですからね~。
というわけで、簡単ながら感想でした。
来年も行こうっと!
・去年の「亀治郎の会」の感想
なお,この雑誌の記事によれば,亀ちゃんの浮世絵コレクションはすでに2,000点をこえているとのこと.たのもしいですね.
「亀治郎の会」のパンフレットの件ですが、当日は最後の演目のページに封印がされていました。それと、買うときに売店の方から「最後の演目の部分はくれぐれも見ないように!」と念を押されましたよ。
たぶん、多くの観客は決まりを守って見なかったんじゃないですかね?
これって、自主公演ならではの、<演者と観客のよい関係>だと思いますけれどねぇ~。