切られお富!

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ジュリエット・ビノシュ自らを語る

2006-03-02 03:32:42 | アメリカの夜(映画日記)
先日録画しておいた、アクターズ・スタジオ・インタビュー「ジュリエット・ビノシュ自らを語る」をようやく観た。今回は珍しくパリで収録が行われたようなんだけど、『汚れた血』が大好きなわたしとしては、ちょっと消化不良かな~。

わたしが聞きたかったのは、彼女の元恋人で映画監督レオス・カラックスのことだったんだけど、どうも放送ではカットされたらしく、なんだか短めに終わってしまった。

わたし自身、カラックス信者だった時期もあるし、わたしの友人にもなぜかカラックス・ファンは多いんだけど、なにしろ彼自身がマスコミ嫌いで、なかなか情報が入らないんですよね。

カラックスとビノシュのコンビといえば、『汚れた血』と『ポンヌフの恋人たち』だけど、結末が気に入らない『ポンヌフ』よりは『汚れた血』の方に断然思い入れがある。(といっても、生まれて初めてパリに行ったときは、まず最初にポンヌフに行ったんだけど!)

『汚れた血』の原題"Mauvais Sang"はランボーの詩集『地獄の季節』から採られたタイトルで、小林秀雄の翻訳では「悪胤(あくいん)」になっている。

映画『汚れた血』に関して言えば、ジュリエット・ビノシュよりもジュリー・デルピーの方が好きだったりもするのだけど、その後の活躍を考えると、やっぱり女優としてはビノシュのほうが上だったかなという気もするな…。

ビノシュはカラックスとの関係について、「彼はわたしを理想化して、崇拝の対象にしていた」といっていたけど、あの頃のおかっぱ頭のビノシュには往年のアンナ・カリーナみたいなイメージもあったしな…。ゴダール信者のカラックスのこと、ゴダールとアンナ・カリーナの関係を二重写しにしていたのかもしれない。(でも、わたしのイメージだと、大竹しのぶと重なるタイプなんだよね~。)

意外だったのは、彼女が抽象画を描くということ。まあ、パリには美術館たくさんあるしなあ…。でも、なかなかうまくてびっくりしました。

カラックス作品以外の彼女の出演作だと、ダニエル・デイ・ルイスと共演した『存在の耐えられない軽さ』が結構好きだったけど、『ショコラ』以降彼女の出演作も観てないなあ…。

といいつつ、やっぱり心はカラックスの方なんだけど…。

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