切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

狩撫麻礼VSやまだないと!

2006-03-29 23:59:59 | 超読書日記
『31歳ガン漂流』の奥山貴宏さんにわたしが抱いている嫉妬は、わたしの大好きなマンガ家やまだないとに自分の本の表紙を描いてもらっていること。だから早死にしていいってもんじゃないけれど、こればっかりはホントに羨ましくてしょうがない。ところで、よくも悪くも全共闘世代の個性派マンガ原作者・狩撫麻礼の原作で、やまだないとが作品を描いたことがあるとは、最近たまたま手に取った『狩撫麻礼作品集―カリブソング SIDE-B』という本ではじめて知った。あまりに意外性のある組み合わせなんだけど、これが、ちょっとシュールな異色作で、わたしには結構楽しめたんだな~。

やまだないとといえば、いしかわじゅんが絶賛した「青空のマリィ」の収録されている連作『フレンチドレッシング』やカラックスの映画『汚れた血』を思わせる『ero-mala』なんかが有名だし、個人的には『ガール・フライデー』の徹底的に容赦のない感覚が大好きだったりするけど、この本に収められている「平成遠野物語ホラあ」の、狩撫麻礼的"プロテスト"なニュアンスと、やまだないとの胸騒ぎのするような手触りが、ミスマッチな感覚を起こしていてファンはとても楽しめると思う。(ネタバレを避けるためにあえて内容は書きません!)

それと、あとで知ったんだけど、このコンビで『チャージ』っていう単行本があるらしいから、今度探してみようかな?(でも、こっちは空中分解してるかもしれないな?)

狩撫 麻礼とは(ウィキペディア)
「ETV特集 オレを覚えていてほしい」の再々放送

なお、蝶々の表紙がカッコいい大傑作『ガールフライデー』が手に入りにくくなってるらしいのはいかがなものか?気になった人はブックオフに行くしかないってこと?(因みに、こんな本です!)
PS:と思ったら新品、手に入るみたいです。マストですよ!!

PS:以前、BSマンガ夜話でいしかわじゅんさんが話していた狩撫麻礼のエピソードが面白かった。「アルフィーの坂崎のオールナイト、面白いんだよな」といしかわさんが言ったところ、狩撫麻礼が「アルフィーの好きな奴とは付き合えない」と言ったとか。渋谷陽一みたいな頑ななオヤジもたまには面白いよね!

狩撫麻礼作品集―カリブソング (Side B)

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31歳ガン漂流

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フレンチドレッシング

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ero・mala―Les maladies erotiques

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