切られお富!

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ヴィスコンティの『異邦人』がついにDVD化!

2021-11-22 00:00:00 | アメリカの夜(映画日記)
ヴィスコンティのフィルモグラフィには、日本未発売作品が幾つかあって、遅れてきたファンには悩みの種なんだけど、その作品群の筆頭(?)だった『異邦人』がついにDVD化!ま、観る人を選ぶでしょうが、マストロヤンニにアンナ・カリーナですから、一家に一枚でしょうか!!

実をいうと、わたしは英語字幕版の荒れた映像で以前見たことがある作品なんだけど、冒頭のバス(だったと思うけど…)の場面の画面の風情からして、カメラがなかなか良いし、傑作ではないけど、ファンなら見ておきたい作品ですよ。ただ、「カミュが好き」みたいな文学ファン(?)には不満が残るかもね~。でも、映画としては悪くない。

ただ、この際だから、『華やかな魔女たち』(第一話『疲れきった魔女』)をDVDにしてほしいんですよ。これも一応観たことがあるんだけど、これこそ、正真正銘の大傑作でしたから!ということで、期待しております。

一応、念のために言っておくと、いまやヴィスコンティなら全作品好きなわたしだけど、彼の良さがわかったのは、わたしの場合、実は30過ぎてからです。20代の頃は全然良さがわからなくて、困っていました。ちなみに、フェリーニの『甘い生活』も30歳を過ぎてから好きになったんですが、要するに、ちょっと人生に疲れてこないと、ヴィスコンティとかフェリーニのイタリアの退廃的な気分って面白くならないんだと思いますよ。わたしも20代の頃はアラン・レネ『去年マリエンバートで』とかの方が好きでしたから(今はこの作品こそ・・・ですが。)。

というわけで、若い人は面白くなくても気にしないでください。では。





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