切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

二つの訃報。

2007-07-19 23:59:59 | 超読書日記
あんまり深い関心のない人たちなので深入りは避けますが、宮本顕治と河合隼雄の訃報に接して気になったことなどを…。

①宮本顕治といえば、小林秀雄を抑えて雑誌「改造」の懸賞論文一等になった「『敗北』の文学」というのが有名だけど、わたしは読んだことがないんですよね。

というか、小林秀雄の「様々なる意匠」を読んだことのある人は多いだろうけど、案外少ないんじゃないですか、きっと。

あの小林秀雄が、自分の論文が一等に決まっていると思い込んで、一等の賞金を前借して酒を飲んだという伝説も凄いけど、文学史に残る「様々なる意匠」を蹴落とした文章というのは、一度読んでみたいなあ~。

でも、さすがに買う気はしないから、図書館でってことになりそうだけど。

因みに、以下のページの文章にはちょっと納得したので、リンクを貼っておきます。

・■元日本共産党議長・宮本顕治、死す。

なお、念のためにいっておきますが、わたしは左翼ではありません。

②河合隼雄が伝説のバレエダンサーであるニジンスキーの奥さんの日本語の家庭教師をやっていたって話は最近知りました。

早速、そのことが触れられている自伝『未来への記憶(下)』というのを読んでみたのですが、これが面白い。ニジンスキーに興味のある人は必読ですよ。

・以前書いたニジンスキー関連記事

特に、自分のせいでニジンスキーが精神を病んだのではないかと思っていた夫人に、河合隼雄がかけた言葉が素晴らしい。

ここだけでも読む価値があるなあ~。(興味のない人でも。)

以上、お二方のご冥福をお祈りします。

共産・宮本元議長が死去、98歳=「平和革命路線」を追求 (時事通信) - goo ニュース

臨床心理学の第一人者、元文化庁長官の河合隼雄さんが死去(読売新聞) - goo ニュース


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