胎児標本:星塚敬愛園の火葬

14日、18体のうち12体が荼毘にふされた。市民グループ等の抗議により身元が判明していない6体については延期。

6体の火葬を見送ったのは;

「鑑定をためらった人や結果に心の整理がつかない人もおり配慮した」(2007.02.14 南日本新聞)

「調査の結果などに十分な理解が得られていない」(2007.02.14 共同通信)

「納得していないようなことをおっしゃる方もおられ、(身元捜しについて)もう少し時間をかけ、丁寧にやっていく必要があるとの判断」(2007.02.15朝日新聞西部地方版)

調査の結果などに「納得できな」かったり「理解が得られていない」のは、納得できない側が悪いとでも言いたいのだろうか? 敬愛園と有川園長の根本姿勢を問う。(vino)

 

敬愛園標本胎児/14日に火葬計画、中止求め抗議文=鹿児島市の市民団体
2007.02.09 南日本新聞朝刊 
 
 市民団体「ハンセン病問題市民会議かごしま」(鹿児島市、会長・向和典弁護士)のメンバーら八人は八日、鹿屋市の国立ハンセン病療養所星塚敬愛園(有川勲園長)に対し、園内で保管する標本化された胎児の火葬と慰霊祭を行う計画を中止するよう求め、抗議文を提出した。

 火葬は十四日、慰霊祭は三月末までに行う予定。

 抗議文は、身元不明の胎児がいることについて、「命の尊厳が尊重されるためには名無しでの火葬は考えられない」と指摘。「最後の一人が判明するまで調査を継続すべき」としている。

 同会議によると、園を訪ねた寺本是精事務局長らは「身元未判明児を火葬する権利が園にあるのか」などと批判。園側は計画に変更がないことを説明したという。

 敬愛園で判明した胎児標本は二十体。終戦後、約十年間に強制的に堕胎させられ無断で保管されたとみられる。園は、家族に返還した二体を除く十八体を火葬することにしている。


胎児標本火葬で抗議集会 :: 2月13日(火)18時8分 KTSニュース

 鹿屋市の国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」でみつかった胎児の標本が、あすにも火葬される予定のため、市民団体が13日、抗議集会を開きました。

 抗議集会をしたのは「ハンセン病問題市民会議かごしま」のメンバーや入園者たちです。

 集会では、今回の問題をめぐる現状について説明が行われそれによりますとこれまで20体が判明した胎児の標本のうち当初、家族に返還した2体を除く18体が火葬されることになっていましたが、身元のわからない6体については延期されたいうことです。

 メンバーらは「堕胎がなぜ、どのように起きたのか真相の究明が必要」などと今後も調査の継続を訴えました。

 そして緊急声明を採択して、敬愛園側に手渡しました。

 胎児12体の告別式と火葬は14日に行われることになっていて、来月には合同の慰霊祭が予定されています。


胎児標本の告別式 :: 2月14日(水)17時37分 KTSニュース

 鹿屋市のハンセン病療養所「星塚敬愛園」に保管されていた胎児の標本については火葬する方針が示されたことに対して入所者や支援グループが抗議行動を展開していましたがこうした中敬愛園で14日、12体の告別式が行われ、火葬されました。

 星塚敬愛園では、これまで20体の胎児標本が見つかっていて、このうち2体は家族に引き渡されています。

 残る18体については、当初、すべて火葬することにしていましたが、身元の判明しない6体は火葬が延期されました。

 園内の宗教会館で行われた告別式には、入園者などが参列し、焼香などして冥福を祈りました。

 胎児はかつての隔離政策によって強制的に堕胎させられたあと、ホルマリン漬けにされていたものです。

 胎児の標本は、霊きゅう車に乗せられ火葬された後、納骨されました。

 敬愛園では、来月には合同の慰霊祭を行うことにしています。

 

敬愛園・標本胎児火葬 身元不明の6体延期 判別12体は今日告別式/「入所者らに配慮」 KTSニュース
(02/14 07:56)

標本とされた胎児の火葬を前に開かれた市民団体による緊急集会=13日午後、鹿屋市の星塚敬愛園 鹿屋市の国立ハンセン病療養所星塚敬愛園(有川勲園長)は13日までに、同園で標本として保管していた18体の胎児の火葬について、身元が判明していない6体は延期することを決めた。残る12体は予定通り14日に行う。
 火葬計画をめぐっては8日、市民団体「ハンセン病問題市民会議かごしま」が「調査が不十分」として、中止を求め抗議文を提出。園側は「18体の火葬計画に変更はない」としていた。
 同園によると、身元判明分の12体については昨年末までに、親か、親が死亡している場合は近親者に告知し謝罪。未判明分の6体は、園内でDNA鑑定の希望者を募り、11人が申し出たが、昨年末までに行った鑑定で親子関係は確認できなかったという。
 退所者らへはホームページを通じて広報しているが、病歴を知られたくない人もいるため、個別に通知はしていない。
 有川園長は、6体の延期について「鑑定をためらった人や結果に心の整理がつかない人もおり配慮した」としている。
 市民会議は13日、園内で緊急集会を開き、入所者を含め約50人が参加。6体の身元調査の徹底や、胎児を標本にした経緯などの真相究明を求める声明を採択した。全国組織「ハンセン病市民学会」宗教部会の斉藤真幹事は、「国は身元不明児の親が名乗り出られる環境づくりをしなければならない」と話した。
 12体は14日午前8時半から、園内で関係者による告別式を行い、午後にかけ同市内で火葬する。


家族未判明、6体延期 「胎児標本」12体を火葬 星塚敬愛園 /鹿児島県
2007.02.15 朝日新聞
 
 鹿屋市の国立ハンセン病療養所・星塚敬愛園の宗教会館で14日午前8時半から、胎児標本12体の合同告別式があり、火葬した後、同日午後2時すぎに納骨堂に安置した。

 同園は当初、18体を火葬するとしていたが、市民グループなどから申し入れがあったことなどから、家族が判明していない6体については、火葬を延期した。同園の有川勲園長は「納得していないようなことをおっしゃる方もおられ、(身元捜しについて)もう少し時間をかけ、丁寧にやっていく必要があるとの判断」と説明した。

 ハンセン病問題市民会議かごしま(代表、向和典弁護士)などは13日、同園で「(堕)胎児問題」を考える緊急集会を開いた。在園者の玉城シゲさん(88)が、戦前、堕胎させられた経験を涙ながらに語り、「国は行方不明になった子どもたちがどうなったのか徹底的に調べてほしい」と話した。


ハンセン病:国立療養所・星塚敬愛園、 胎児標本12体を火葬--鹿屋 /鹿児島
2007.02.15 毎日新聞 地方版/鹿児島 
 
 ◇身元不明の6体は延期に

 鹿屋市の国立ハンセン病療養所・星塚敬愛園は14日、園内に保管されていた胎児標本18体のうち12体を火葬した。身元が確認されていない6体の火葬は延期された。告別式は園内で非公開で行われ、遺族や関係者ら約100人が参列した。【新開良一】

 同園入所者自治会などによると、同園で見つかった胎児標本は20体。うち2体は家族が引き取った。残る12体は昨年末までに身元が判明、6体はDNA鑑定で親子関係が特定できなかった。

 胎児標本問題では、厚生労働省が設けた第三者機関「ハンセン病問題に関する検証会議」が05年1月、全国の国立療養所など6カ所に計114体が保管されている、と公表。その後、敬愛園などで計4体が新たに見つかり、計118体が確認されていた。敬愛園を除く全施設では火葬を終えている。

 ハンセン病問題市民会議かごしまの寺本是精事務局長は「6人の赤ちゃんは歴史の証人。半世紀以上もたってから供養するなど、なぜ、こんなことが起きたのか。そのことを明らかにする必要がある」と述べた。

 

【internet source】
「東風ふかば」
http://www.shuu.org/cgi/bbs/kochi03.cgi (「不在の街」BBS) 他

 

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