八島ビジターセンター

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寄り添うように・・・。

2009年05月14日 | Weblog

今朝の八島湿原は氷点下を記録しました。日中も日差しはありましたが、冷たい風が吹き、寒い一日でした。
3、4日前までは暖かく、木々の芽吹きが加速したようでしたが、今日はどうだったのでしょうか。
木々の芽吹きはどの種もいっせいに・・・というわけではなく、前々回のブログにもあったように、ズミよりもエゾノコリンゴのほうが早く芽吹く・・・といった感じに、樹種によって差があるようです。

マユミやカラマツは大分葉が開いてきましたが、湿原の脇のミズナラはまだのようです。しかし、木道を歩いていると、ミズナラの下の方の枝の葉が緑色に展開していることがあります。「あれ?おかしいな」と思ってよく見ると、展開しているのはミズナラではなく、ミズナラに寄り添って生えているマユミであることがわかります。

湿原を一周すると、ミズナラとマユミのペアに何度か出会います。どのペアも、大きいミズナラに背の低いマユミが寄り添うようにしています。

なぜペアができるのでしょうか。

ただの偶然でしょうか。

ただの偶然でそこに生えてしまい、私の目にペアのように映っているだけでしょうか。


ただの偶然でそう生えてしまったとしても、ミズナラとマユミの関係は大変濃いものだと思います。そばにいることで、お互いを制限するかもしれませんし、また、得なこともあるかもしれません。
大きくて葉の大きいミズナラの木の下で、マユミはどうやって光を受け取るのでしょうか。ミズナラよりも先に葉を開くことは、何かの戦略なのでしょうか。お互い物理的に邪魔だったりするのでしょう。…意外とペアのほうがいいことあるのかもしれません。お互いに影響し合って生きているのです。

ミズナラとマユミだけではありません。その周辺、自然界、人間も含めて、みんな互いに影響し合って生きているのです。

忘れてしまいがちですが、大切なことですよね(と、書きながら思いました)

おまけ

ミズナラ(展開まだ)とヤドリギ(常緑)とマユミ(新芽)。一本の木から二種類の葉っぱが出てるように見えませんか?
(写真が見にくくて申し訳ありません)




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2 コメント

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姫木平では (nao)
2009-05-17 18:25:14
初めまして。ミズナラとマユミがペアになっているということですが、私が時々行く姫木平でも、マユミが大きな木の下に寄り添うように生えています。
姫木平の場合、ミズナラに限らず、シラカバやカラマツ、ヤチダモといった木のそばにも生えているのですが…。
どうやらマユミは、ちょっとぐらいの日陰でもかまわず生きていけるたくましさがあるようですね。
これからも、いろいろな情報をよろしくお願いします。
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コメントありがとうございます。 (ますだ)
2009-05-21 10:46:01
コメントを受け付け初めて以来の初コメント!ありがとうございます!はじめまして、増田と申します。
そうですか。姫木平でも大きな木に寄り添うように生きているマユミに会うことができるのですね。ちょっとくらい暗くたって平気なのでしょうか。まだ八島のマユミしか見たことがないので、今度は姫木平や別の場所のマユミにも注目してみたいと思います。
ありがとうございました。またコメントや情報をよろしくお願います!
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