八島ビジターセンター

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動物と自動車

2011年07月08日 | Weblog
先ほど(午後10時すぎ)、ビーナスラインでテンに遭遇しました。

車を運転する私の前を一生懸命走っていました。
脇の草むらに飛び込むことなく、ビーナスラインだけをまっすぐ前に向かって走っていました。

私は車ですからすぐに追いついてしまいます。意識してゆっくり走っていても、予想不能の動きをするテン(たまにそんな兆候がありました)を轢いてしまわないかヒヤヒヤでした。運転席の窓を開けるとテンの爪がアスファルトに当たる音が聞こえるくらい、テンは車の近くを走っていたのです。





山道で車を運転するとき、私は神経を使います。事故を起こさないように…はもちろんなのですが、それ以外にも動物を轢いてしまわないように、左右の林や道沿いの草むら、路面に注意を向けて運転しています。

動物は結構飛び出してきます。
多いのはニホンジカ。一頭が道を横断したら、続いて何頭か飛び出してきます。道路の真ん中で立ち止まってしまうヤツもいます。渡りきったほうが早いのに、わざわざ戻ってしまって、余計危ない目にあうシカもいます。
キツネもウサギも路肩をうろうろしていて、たまに轢きそうになります。
カモシカも気づいたらすぐ近くにいるパターンが多く、ぶつかりそうになります。
道路を横断する小さなネズミにあうこともあります。

それからカエル。
急に飛び出してきたりはしませんが、路面でじっとしていることが多いです。
小さいものから大きいヒキガエルまで。
急に現れるので(実際は車がスピードを出して近づいているので発見が遅れるため)心臓に悪いです。

それから虫たち。
道路を這う毛虫たち。
ひらひら舞う蝶たち。
夜のライトに集まってくるのかわからないけど、たくさん飛んでいる蛾たち。

その他。


人間から見たら、車道は車の走る場所であって、人が自由に歩き回るにはとても危険な場所です。私たちは小さなころからそう教えられてきました。道路で遊んではいけません。右みて左みてもう一度右をみて渡りましょう(小学校の鞄に書いてありました)。渡るときは手をあげましょう。事故に遭わないためにいろいろなルール(?)がありました。

でも当然それは動物には伝わっていないわけですよね。
きっと動物にとってアスファルトの道路はただの地面の延長ですよね。

動物の生活場所の一部が道路になっている。
みんなで使っているはずなのに、人間はそんな認識はない(薄い)から車をびゅんびゅんとばしている。
道路は人間のためだけのもの・・・と思ってしまっている。

それはやっぱり申し訳ないですよね。道路の周りにはシカもキツネもウサギもカエルも虫も住んでいるのに。


私たちは、自分たちの周りに動物が住んでいることを忘れがちです。山でも街でも、動物たちは案外近くに住んでいるものです。そして、私たちが使っている場所も一緒に使っているのです。
動物たちの存在を忘れてはいけません。




***
ちなみに今日であったテンは、こないだ丹羽が出会ったテンとは違うテンと思われます。顔の白い模様がありませんでした。私が今シーズンの一番最初に出会ったテンは顔の真っ白なテンでした。今回は顔が真っ黒なテンでしたので、これもまた違うテンだと思います。


さて、テンは何匹いるのでしょうか?