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映画「テス」

1979 英 レンタルDVDで 監督ロマン・ポランスキー 原作 トーマス・ハーディ
出演 ナスターシャ・キンスキー ポール・ファース

★ネタばれあり★

昔、姉が「テス」の読後感を家族新聞に寄せていたが、それは

「テスが人を殺すところが面白かった」

のたった一行。いったいどんな小説だろうかと思って読んでみたが、始まりからえらくクダクダしい描写が続き、そのシーンにたどり着くまでにはかなり時間がかかった。

映画では殺人シーンはあからさまにではなく、暗示的に巧みに処理されている。※
泰西名画を一頁ずつめくるように、次々と美しい画面を繰り出している。
ポーランド人のポランスキーと「テス」という英国文学とは関係が無いようだが、彼の作品の中で「吸血鬼」「オリバー・ツイスト」「マクベス」なども同じく英国の小説である。

まだ10代のナスターシャ・キンスキーが、気品ある美貌にどこか破滅的な激情を漂わせ、堂々たる演技を披露している。

父親は”怪優”クラウス・キンスキー(アギーレ・神の怒り)、異母妹はニコライ・キンスキー、娘がソニア・キンスキー(「神の子供たちはみな踊る」→2011-08-23)など映画一家である。


※(10月22日記)読んでみたら、このシーンは原作どおりに映画化してあった。

原題:Tess of the D'Urbervilles
邦題:テス ー純潔な女ー
作者:トーマス・ハーディ
訳者:石川欣一
発行所:河出書房
発行年:1955年
世界文学全集 (第一期) 11巻

「帰郷」も併録されており、こちらのヒロインがまた、すばらしい!英国のその時代の小説だけにややくどい感じも受けるが、それに慣れれば面白く読めるのでは。ただし、1頁3段組で、すっかり目が疲れてしまった!
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (C.C)
2011-10-21 17:40:39
ビアンカさん、おひさしぶりです~。「テス」のナスターシャ・キンスキー、これで初めて彼女を見た時は衝撃的でした。気品となんともいえない暗い部分が同居しているというか、ホント怖い様な美しさでした。あのドラキュラ風貌の父親のDNA受け継いでます。この映画好きな部類なのですが、話はあまり覚えてません・・・とっても昔なので(笑)でもナスターシャ・キンスキーだけはよーく覚えてます。最近の彼女はクインシー・ジョーンズとの2ショットをなんかの雑誌でみたくらいですが、希望としてはドイツかどこかヨーロッパでひっそりと表に出ずに隠居していて欲しい神秘的な女優です。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2011-10-22 08:22:09
C.C.さん、
ほんとにお久しぶりですね~
「ひっそりと隠居していて欲しい」
には微笑してしまいました。イングリッド・バーグマン同様に恋多き女と呼ばれる彼女ですが、すでに50歳なんですね。信じられない!しかし晩年63歳で「秋のソナタ」に出たバーグマンの例もあり、まだまだ予断は許しませんね。
 
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