映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
映画「噴火山の女」
1950 伊 98分 モノクロ 監督 ウィリアム・ディターレ 出演 アンナ・マニャーニ ロッサノ・ブラッツィ DVD〈イタリア映画コレクション越境者〉より
ロベルト・ロッセリーニの「無防備都市」に魅せられたイングリッド・バーグマンが熱烈なファンレターを監督に出したのは有名だ。彼女の求愛は受け入れられ初仕事は、「ストロンボリ」(シチリアの火山島の名)で、その撮影中に二人は恋仲に。双方の配偶者と子供を捨てて再婚することになった。アンナ・マニャーニは、愛人のロッセリーニを奪われた方。しかし気の強い彼女は、「ストロンボリ」の近くで同じような火山を背景にした「噴火山の女」を撮影したという。
この映画のヒロインは娼婦だったために、村人に疎外されながらも、強く生きて行く。アメリカ人の監督で撮られたこの作品は貧しい村での生活と労働が、色彩豊かな自然を背景に異国的な魅力とともに描かれている。
情熱に駆られて走ったバーグマンと、愛人に去られたアンナ・マニャーニ。両作品を見比べると勝負は後者に上がったようだ。離婚を好まないカトリックの神とロケの地元を知る強み、同情的な観衆が味方したのだろうか。
その後バーグマンとロッセリーニの映画は何故かどれもヒットしなかったらしい。彼らは7年後に別れる。
このコレクションにはマニャーニの「婦人代議士アンジェリーナ」1947も含まれているが、彼女の南伊人らしい線の太さと自己主張の強さがぴったりきて適役だと思う。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 課題作文「道... | 暗黒日記 » |
コメント |
コメントはありません。 |
![]() |
コメントを投稿する |