映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
映画「美しい絵の崩壊」
2013 仏・豪 111分 DVDにて鑑賞 原題≪Two Mothers≫ 原作 ドリス・レッシング作≪Grandmothers≫
監督 アンヌ・フォンテーヌ 出演 ナオミ・ワッツ ロビン・ライト ベン・メンデルスゾーン
原作小説の題は「祖母たち」映画の原題は「二人の母」
息子が妻と子を捨ててうちに帰って来ればなあ。私と息子だけで青い海のほとりで暮らしたい。と言う女の夢を映像化したものである。そういえば、野村紗知代も息子たちが嫁を捨てて帰って来るのが望みだと語っていた。
夢と言うか、妄想であり、よくもこんなムシの良いことを……。
第一、息子はギリシア神話の神々のようにたくましく美しい。
もちろん、その母である自分も美しい。
夫は、金持ちで美男である必要があるが、とりあえず財産と子種をくれればいなくても良い。
基本的にはそうであるが、もう一人の女性が登場する。
本人の鏡のように美しい女性である。
「レズビアンではない」と再三念ををしているのだが……。
お互いの息子を交換して愛人にしているのだから、精神的にはレズビアンと言えるかも。
ロビン・ライトについては、眼差と表情が、かなりの確率でレズビアンに見える。
ところで、親友の息子と関係を持つことがタブーであり「禁断の愛」と言えるだろうか?
子供がいないからか、私には悪いこととは思えない。ゆえにタブーを犯す緊張感も感じず、障害のない愛だから画面で成就されても感動もせず、ヒロインをいい気なものと思うだけだ。
これが、女同士とか、青年同士とかいうのなら、同性愛も今時は珍しくもないが、多少は障害があるので感動があり、さらに進んで母と実の息子の母子相姦ならこちらは今も禁断だから一番ドキドキさせるかも。見たくはないが。映画の設定では、そのすべての要素を裏に匂わせつつ、表面は単なる年齢差恋愛で無難に納めているわけだ。
原作者ドリス・レッシング(1919-2013)は英国の女性でノーベル文学賞受賞者。県立図書館には数冊あるが、これまで読んだことはない。
邦題はいい加減につけてあると思う。(隣り合った章の標題を合わせただけ)
ナオミ・ワッツは制作にも携わっているが、十分役に感情移入が出来たようだ。原作者と顔立ちが似ている、気のせいか。
アンヌ・フォンテーヌ
→「ココ・アヴァン・シャネル」10-7-6
ナオミ・ワッツ
→「恋のロンドン狂騒曲」14-1-16
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