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映画「八日目の蝉」


       井上真央(娘)と永作博美(「母」)

2011 松竹 147分 監督 成島出 原作 角田光代 出演 永作博美 井上真央 小池栄子 余貴美子 風吹ジュン 3月24日松江テルサ7階ドームシアターにて

解説(ぴあによる)
愛人の赤ん坊を誘拐し、自分の子として育てた女性の実像を、成長した“娘“が自身の呪われた半生に決着をつけるように見据えていく姿を、じっくりと炙り出す。
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会場は超満員だったので補助席で見たが前は手すりでノビノビと出来た。

この映画は日本人が大好きな「母物」映画に属するのだろう。犯罪(乳児誘拐]が絡んでいるから少し変わっているが。客席にはあらかじめハンカチを拡げている女性も見受けられた。私はもともと「母物」アレルギーでもあり、ジワッとしたことはあるが、一滴も涙は出ず「一体何を言いたいんだろう」というのが最初の感想。

多分原作を読めば分るかと、図書館で探したが、みな貸出し中。しかたなく、同じ作者の別の小説を2、3冊読んだ。すると、漠然とわかってきたことは、作者は、フリーライター(小池栄子)と、娘(井上真央)に近いのではないかということだ。

実の親に違和感を覚える。それが誘拐犯ではないかと思う。なぜなら、実の母が自分を虐待しているように見えるから。幼い子供の見る不思議な世界を、作者は自作の中でよく取り上げている。また、幼少時の環境に繰り返し戻ろうとする。毎日新聞の日曜版に連載されていた「秘やかな花園」もそうだ。

映画としては、女性だけの宗教団体「エンジェル・ホーム」とか、小豆島のソーメン工場やお祭りなどは、絵になる、美味しい素材なんだろうが…。

これが、受賞歴をみると、今の日本で最高の映画と見なされているのだ。日本のアニメのように何もかも突出して、唐突で、不自然に感じられる。これから10年か20年くらいしてもっとすべてがヘンテコリンな状況の中で見たら、そのよさが少しは分る様になるかも。
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