国公私立・医学部、薬学部、看護学部の攻略法 (さくら教育研究所)(SKREDU)

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福岡大学・医学部の入試問題の出題傾向と分析

2023-01-30 | 日記

英語

大問Ⅲが不適語(句)選択から適語語(句)選択に戻った以外に変化なし。その大問Ⅲは設問も易化し、大問Ⅱの長文と大問Ⅴの語句整序もやや易化した。大問Ⅰの和文英訳は類語の違いの理解が必要。大問Ⅱの読解は本文内容の理解よりも選択肢の正確な解釈が重視されている。大問Ⅲ・Ⅳ・Ⅴは例年より基本的な知識が問われている。この傾向を踏まえると解釈・読解・文法・語法・発音の入試標準問題集を演習し、復習をすれば対応できる。

数学

大問1・2は小問集合で、大問1が3題、大問2が2題で、空所がそれぞれ2ケ所ずつという構成。幅広い分野から出題され、整数やデータの分析、複素数平面は頻出。難問というほどのものはないが典型解法にあてはめるだけでは正解できない。きちんと学習していないと得点しづらい問題が多い。大問3の記述問題は例年、数学Ⅲの微積分の問題で基本的な問題が多い。これを丁寧に計算して完答できるかどうかが合否を左右する。標準的な問題を確実に素早く解く練習をするとよいだろう。

化学

大問4題。基本~標準問題で構成され、選択問題が多い。大問1は例年と同じ形式で、全体の出題バランスもよかった。合格点を取るためには、誰もが正解する問題は迅速に解いた上で、合否を分ける問題に力を注ぐことが必要。22年度では大問3の緩衝液にHClを追加したときのpH変化や大問4のスダンIの構造が該当する。例年、無機の知識問題や反応式からの計算問題、高分子が頻出。参考書や図説を使いながら知識を増やしておこう。過去問に取り組んで傾向に慣れておくことが有効と言える。

生物

例年と同じ大問5題。難度は大きく変化しておらず、変更点は特にみられなかった。例年幅広く出題されるが「体内環境の維持」「生命現象と物質」「生殖と発生」「生物の環境応答」は頻出単元なので、まずはこれらの単元から学習を進めていくとよいだろう。問題の中に例年、小問1問程度でかなり発展的な用語の知識を問う問題があるが、解けなくても気にしなくてよい。それよりも取れる問題をしっかりと取り、合格点以上の得点を取れるようにすること。

物理

大問3題のうち、2題はマーク式、1題は記述式。力学と電磁気は必ず出題され、残りの1題を熱もしくは波動が占める。記述式は力学もしくは電磁気からの出題となっている。難度は基本~標準レベルであり、丁寧に解き進めていけば完答も目指せる。しかし、年度によっては設問数が若干多く、思考力を要する問題も出題されるので、解答時間に余裕はないことが多い。過去に似たテーマの問題が出ていることもあるため、過去問を多く解いておくとよい。


私立大学医学部医学科 2023年度一般入試日程

2023-01-29 | 日記

私立大学医学部医学科 2023年度一般入試日程

埼玉医科大学


【一般選抜(後期)】
出願期間:2023年2月1日(水)~2月21日(火)
出願書類締切日:2023年2月22日(水)郵送必着
1次試験:2023年3月4日(土)
1次試験合格発表:2023年3月9日(木)13:00
2次試験:2023年3月12日(日)
合格発表:2023年3月16日(木)16:00


東邦大学


【一般入試(千葉県地域枠・新潟県地域枠含む)】
出願期間:郵便受付/2022年12月12日(月)~2023年1月27日(金)必着、窓口受付/2023年1月26日(木)・27日(金)9:00~17:00
一次試験:2023年2月7日(火)
一次試験合格発表:2023年2月10日(金)正午
二次試験:2023年2月15日(水)・16日(木)のいずれか1日
合格発表:2023年2月18日(土)正午


昭和大学


【一般選抜入試(II期)】
出願期間:2023年2月1日(水)~2月17日(金)郵送必着
一次試験:2023年3月4日(土)
一次試験合格発表:2023年3月8日(水)
二次試験:2023年3月11日(土)
合格発表:2023年3月13日(月)


日本大学


【一般選抜 N全学統一方式 第2期】
出願期間:2023年1月5日(木)~2月24日(金)
一次試験:2023年3月4日(土)
一次試験合格発表:2023年3月13日(月)16:00
二次試験:2023年3月17日(金)
合格発表:2023年3月23日(木)13:00


日本医科大学


【一般選抜(後期)(地域枠)】
出願期間:2023年2月1日(水)~2月21日(火)消印有効
1次試験:2023年3月1日(水)
1次試験合格発表:2023年3月7日(火)17:00
2次試験2023年3月10日(金)
合格発表:2023年3月15日(水)13:00


聖マリアンナ医科大学


【一般選抜(後期)】
出願期間:2023年2月6日(月)~2月20日(月)必着
第1次試験:2023年3月2日(木)
第1次試験合格発表:2023年3月8日(水)10:00
第2次試験:2023年3月10日(金)
合格発表:2023年3月17日(金)10:00


藤田医科大学


【一般入試・後期(地域枠含む)】
出願期間:Web出願期間/2023年1月24日(火)~2月24日(金)、書類必着日/2023年2月25日(土)必着
一次試験:2023年3月2日(木)
一次試験合格発表:2023年3月7日(火)
二次試験:2023年3月13日(月)
合格発表:2023年3月14日(火)


金沢医科大学


【一般選抜(後期)】
出願期間:ネット出願登録期間/2023年1月16日(月)9:00~2月17日(金)15:00、出願書類提出期限/2023年2月17日(金)消印有効
第1次試験:2023年3月1日(水)
第1次試験合格発表:2023年3月3日(金)
第2次試験:2023年3月8日(水)
合格発表:2023年3月10日(金)


大阪医科薬科大学


【一般選抜(後期)】
出願期間:出願登録期間/2022年12月12日(月)~2023年2月27日(月)18:00、出願書類郵送期限/2023年2月27日(月)消印有効
1次試験:2023年3月10日(金)
1次試験合格発表:2023年3月15日(水)13:00
2次試験:2023年3月17日(金)
合格発表:2023年3月20日(月)13:00


関西医科大学


【一般選抜試験(後期)】
出願期間:2023年2月1日(水)~2月16日(木)消印有効
第1次試験日:2023年3月4日(土)
第1次合格発表:2023年3月10日(金)
第2次試験日:2023年3月14日(火)
合格発表:2023年3月17日(金)


近畿大学


【一般入試・後期】
出願期間:2023年2月1日(水)~2月14日(火)消印有効
一次試験:2023年2月26日(日)
一次試験合格発表:2023年3月4日(土)
二次試験:2023年3月9日(木)
合格発表:2023年3月17日(金)


久留米大学


【後期一般選抜】
出願期間:出願登録および入学検定料払込期間/2023年2月6日(月)~2月24日(金)、出願書類提出締切/2023年2月25日(土)必着
一次試験:2023年3月8日(水)
一次試験合格発表:2023年3月12日(日)
二次試験:2023年3月16日(木)
合格発表:2023年3月19日(日)


医学部とお金のお話し 

2023-01-18 | 日記

できるだけ学費がかからない医学部に入りたい…

一般的に、私立大学医学部では6年間で2000万円から3000万円前後、高いところでは4000万円以上の学費が発生します。一方、国公立大学医学部の場合、6年間で350万円程度です。 

コストの低い大学を目指せるに越したことはありませんが、当然難易度も高く、狭き門です。「できるだけ学費がかからない医学部に入りたい。でも国公立医学部はほぼ前期日程の一発勝負だし、共通テストも自信がない…」と考えている受験生も少なくありません。

しかし諦めないでください。「学費0」や「国公立と同程度」など、さまざまな制度を設けている大学も存在しています。

◆6年間「学費0」の医学部はここだ 

栃木県下野市にある自治医科大学では卒業後9年間、学生の出身地にある「へき地医療施設」等で勤務することを条件に、学費が全額免除されます。

授業では、CTやMRIなどを使わずに身体初見を行う訓練を繰り返し、医療の最新機器が導入されていないへき地での診断や、緊急性の判断が行える医師を育成します。

全寮制で、寮費は月額8500円程度。安価な食堂や勉強室なども完備されており、志高い学友とともに、国家試験へ前向きに取り組める環境が整えられています。

また私立医学部ではないですが、「学費0」といえば埼玉県所沢市にある防衛医科大学校は有名ですね。防衛医科大学校では「卒業後9年間、自衛隊に勤務すること」を条件に、学費が全額免除されます。加えて在学中は、全寮制で生活費負担が少ないうえ、給与や賞与まで支給されます。

ただ、同大学は軍医養成校なので、自衛官としての実務訓練(パラシュート降下や野営など)も必須とされます。

そのほか、産業医学の振興と優れた産業医の養成を目的として設置された、福岡県北九州市にある産業医科大学は「国公立と同程度」を謳っています。

W免許(医師免許・産業医資格〔永久資格〕)の取得が可能で、医学部全学生に修学資金が貸与されます。そのため入学料・授業料の実質負担額は、国立大学と同程度となるのです。修学資金貸与額は貸与期間の1.5倍の期間(大学卒業から概ね9~11年)で返還免除対象職務に就くと、全額免除されます。

ただし、共通テストを第1次学力検査として入学試験に利用する点で、ほかの私立医学部とは異なります。

共通テストの後、第2次試験として独自の「第2次学力検査」を行い、その成績と第1次学力検査の成績をあわせて小論文・面接受験資格者約400名を決定します。当該の資格者に対して「小論文・面接」を行い、その成績・評価と第1次学力検査および第2次学力検査の成績ならびに調査書等の内容を総合して合格者が決まるという流れです。

◆成績優秀なら「特待生制度」を利用する手も 

各医学部の医師国家試験合格率は、受験生の志望校選びの指標となっており、この数値が医学部の人気を左右するといっても過言ではありません。

そのため各大学は、「特待生制度」を設けて優秀な学生を集めることに力を入れています。学費等を免除することで多くの志願者が集まれば、成績優秀な学生の入学率も高まり、将来的には国家試験の合格率アップにもつながるからです。

以下は、各医学部が提示している特待生制度の一例です(2022年3月現在)。

●慶應義塾大学「人材育成特別事業奨学金」

特典:4年間、年間200万円(総額800万円)を給付。

選考条件:一般入試成績上位者10名程度。

●東京慈恵会医科大学「慈恵大学奨学生」

特典:学納金(授業料、入学金、施設拡充費)の全額または半額を貸与。卒業後に返済の義務あり。

選考条件:10名程度。対象は全学年。無利子。

また奨学金ではありませんが、「学校法人慈恵大学提携教育ローン」という制度もあります。これにより保護者または学生本人は、金融機関から10万円以上1,000万円以内の借入が可能になります。

●国際医療福祉大学「医学部特待奨学生制度」

特典:1年次250万円を給付・入学金150万円を免除、2年次以降は230万円を給付。

選考条件:一般選抜、大学入学共通テスト利用選抜、留学生特別選抜、帰国生および外国人学校卒業生特別選抜の成績上位合格者から50名。

●北里大学「特別待遇奨学生制度」

特典:(第1種)入学金、授業料、施設設備費および教育充実費の納入免除。/(第2種)入学金および授業料の一部の納入免除。

選考条件:一般入試合格者のなかから上記2区分による特待生を選考(若干名)。選考面接あり。

「共通テストのハードル」も存在?

大阪医科薬科大学は昨年度、現役生へ向けて「建学の精神入試」という推薦入試をおこないました。合格者には6年間の実習料、施設拡充費、教育充実費の半額が免除されるというものです。

セレクションをかけて、最終的に1次審査を通ったのは3人ほど。彼らには難しい一般試験は課さず、「共通テストで9割以上取れば合格」ということになっていました。現役生を3人呼び込もうという狙いです。しかし、結果として合格したのは0人でした。

やはり現役生に9割は難しい…ということで、今年度は「至誠仁術入試」と名称を変更し、ボーダーを7割5分まで一気に下げました。

1次合格者5人のなかには、わたしが普段指導している受験生も含まれていました。もちろん、とても優秀な生徒なのですが、7割5分でも「厳しいかも…」といいながら勉強していたことが印象に残っています。

浪人生は4月から私立医学部の過去問を解いていて、英数理は早いうちから固まっています。すでに共通テストはカバーできる状態にあって、あとから「国語と社会だけ頑張ろう!」と科目を絞って力を入れることが可能です。

一方、現役生は浪人生と違って、学校の進度や様々な科目の履修といった制約があります。要領よく計画を立てて学習しないと、共通テストのボーダーが下がっても大変であることには変わりないようです。

なお、至誠仁術入試では最初3人に合格通知が出され、その後すぐに2人が繰り上げられ合計5人となりました。7割5分でも集まらないかもしれない、という大学の予想かもしれません。

奨学制度を設けている「大学」「地方自治体」「病院」

2016年度の医学部卒業生から施行された「新専門医制度」によって、医師免許取得後2年間は内科、小児科、精神科など、多数の専門科を巡回して研修を行ったあとに、専攻科を決めるルールになりました。 

専門ごとの質を担保するために始まったこの制度でしたが、症例数や指導医が多い都内の病院に学生が集まるようになり、地方の医師不足が深刻化する要因の1つとなってしまいました。

都会へと流れていく医師、枯渇する地方医療、この悪循環を打破するために誕生したのが「地域枠入試」です。

地域枠入試は、一般入試とは別枠で合否判定されます。入学が決まれば奨学金が貸与され、卒業後一定期間(おおむね9年から11年)、指定された地域の医療機関に勤務することで貸与金の返済が免除されます。

2008年頃から地域枠の募集人数は年々増員されており、2019年度では札幌医科大学が一般入試を含む定員全体の約8割、前述した東北医科薬科大が約5割を地域枠に充てているなど、全国の医学部総定員数の15~18%が地域枠であると推測されます。

●東北医科薬科大学「修学資金制度 A方式・B方式」

A方式(2県まで選択可能)、B方式、一般枠に希望順位をつけて出願(最大で第4希望まで選択可能)。合格者の判定は、成績順位と枠・方式の希望状況に従って決定。

■A方式(東北地域医療支援修学資金)

6年間で3000万円。大学卒業後10年間、県内の指定医療機関に勤務することで、修学資金の返済が免除。

①医学生修学資金(宮城県)…30名

②医学生修学資金(宮城県以外の東北5県)…各県1名 

■B方式(東北地域医療支援修学資金〔宮城県以外の東北5県〕)…20名

6年間で1500万円+1100万円~(各県の修学資金)。大学卒業後9年程度、宮城県以外の東北5県の医療機関に勤務することで、修学資金の返済が免除。

過去には、地域枠で定員割れした国立大学医学部があったことをご存知の方も多いと思います。実際、地域枠は東北医科薬科大学を除けば、一般枠よりも合否のハードルが下がります。私が運営する予備校の生徒だけをみても、日本医科大学や順天堂大学にて、一般枠では合格がもらえず地域枠で合格したケースがあります。

加えて、医師不足に悩んだ都道府県・市区町村など地方自治体が、独自の奨学金制度を設置しているケースもあります。

病院独自で奨学金制度を設けている医療施設もあります。

そのひとつが、救急や離島医療に力を入れている医療法人グループ「徳洲会」の奨学金制度です。“医学部入学予定または在学する学生で、卒業後に徳洲会グループ病院への入職を希望される方”を対象に、在学中、毎月15万円が貸与されます。医師資格取得後は、同グループの関連医療施設で貸与期間の3分の2にあたる日数を勤務すれば、貸与金の全額が返済を免除されます。

◆地方での生活費も加味し、経済状況・学力レベルに合った大学選びを

ここまで奨学金制度が充実している大学・地域を紹介してきましたが、地元から離れて大学に通う場合、学費のほかに、家賃や生活費が発生することもしっかりと把握しておきましょう。

学費が安い医学部、奨学金・特待生制度がある医学部、学費が無料の医学部など選択肢はさまざまです。経済状況・学力レベルに合った大学を選んで、医師になる夢を諦めず、ぜひ合格を勝ち取ってください!


医学部受験:私立大学・医学部と国公立大学・医学部の違い

2023-01-13 | 日記

学費だけではない、私立大学と国公立大学の違い

(1)学費

(2)教育方針・カリキュラム

(3)受験に必要な科目数と受験できる回数


「私立大学・医学部なら簡単」は、大きな誤解!

2023-01-11 | 日記

「私立大学医学部なら簡単」は、今や都市伝説

わが子の医学部受験を支えるには、現状把握が必須

知っておくべき“医学部受験の今”

全国の医学部の数は、国公立大学が51校(防衛医科大学校を含む)と私立大学が31校で、合計82校あります。これら82校の入学定員総数は約9400人。これに対して、医学部志願者数は毎年約13万人。単純に計算すると、倍率は13.8倍、13~14人に1人しか合格することができないということです。

私立大学医学部に限定して考えても、令和3年度の入試では、私立大学医学部の志願者数が約9.4万人に対し、私立大学医学部の定員数は3584人でした。倍率は26.2倍です。これは驚異的な数字だと言わざるを得ません。

私立大学の医学部志願者は、ここ10~20年で急増しており、近年はその高い状態を維持している状況です。直近の数年間、わずかに志願者数が減少していることを受けて、「従来よりも医学部に入りやすくなっているのではないか?」と尋ねられることがありますが、そうではありません。

ここで大学受験全体の状況を見てみましょう。近年の少子化の影響から、受験者数は毎年数万人単位で減少しています。もちろん共通テストを受験せずに大学進学する受験生もいますが、全体として大学受験者数が年々大きく減っていることをイメージしていただきやすいかと思います。医学部の受験者数も減ってはいるものの、大学受験者数の減少幅に比べると、実はその減少幅は微々たるものなのです。

なぜ医学部志願者数が増えたのか?


東京美容外科・医師・麻生 泰・関西創価高校から藤田医科大学・医学部

2023-01-05 | 日記

PROFILE

東京美容外科統括院長

奈良県生まれ。関西創価小学校、関西創価中学校、関西創価高校と一貫教育で学び、医学部に進学後、慶應義塾大学医学部大学院にて医学博士号を取得。医療法人社団東美会理事長、東京美容外科統括院長。公益社団法人 国際音楽芸術振興財団 代表理事を務める。
著書に『チェンジの法則』(扶桑社)がある。

学園の先生方は成功の種を植えてくれた

私は、高校時代に医学部を志し、3年間の浪人生活を経て、藤田医科大学の医学部に入学しました。受験当時、苦しくて何度もあきらめそうになりましたが、学園時代の創立者からの激励を胸に、挑戦を続けることができました。
医学部卒業後は、大阪医科大学に研修医として勤務しました。形成外科教室で火傷治療や切断指の治療、癌切除後の再建手術を担当。その後、大学院に進み、血管解剖を研究していた頃、父の事業が倒産しました。私が家族全員を養わなければならず、悩んだ末に研究をやめ、美容外科医に転向することを決意しました。

奈良に「学園前美容外科」を開院し、その2年後、「東京美容外科」の第1号院を島根県に開業しました。たちまち評判となり、事業は波に乗るかと思いましたが、様々な苦境に見舞われました。ところが、不思議なことにピンチを乗り越えるたびに、事業を拡大でき、基盤を築くことができました。
事業が軌道に乗る中で、私は何のために医師になったのかを問い直し、研究分野で結果を残すため、慶應大学・医学部大学院への入学を決意。入学後は、昼間仕事をしながら夜間に研究をする日々に、心が折れそうになりました。しかし、奮起して、「頭皮の血管解剖における三次元解析」との研究論文を書き、それが認められ、医学博士号を取得することができました。

今までの事業のこと、医学博士を取得したことなどをお手紙に書いて創立者へご報告すると、大変に喜んでくださり、さらに感謝の思いが深まりました。
思い起こせば、学園の先生方は、創立者よりお預かりしている人材だからと、私たちを大切に育んでくださいました。その思いが、私の心に成功の種を植えてくれたのだと思います。

現在は、音楽を通して社会に貢献しようと、年4回の無料クラシックコンサートや、若手音楽家の支援、青少年への楽器の貸与などの活動もしています。また、韓国と日本の優秀な演奏家を相互に派遣し、コンサートを開催しています。韓国でトップレベルのロッテコンサートホールで大成功することができ、音楽が国境を越えることを実感しました。

関西創価小学校の卒業時に、創立者から頂いた言葉があります。
「ぼくのゆく道は きまっている わたくしのゆく道もきまっている それは『平和』と『文化』の山にゆく道 そのためにいつも身体をきたえ 学ぶことを忘れない」というものです。
私自身、まだまだ挑戦の途上ですが、この指針のままに決意を新たに頑張って参ります。