61:『十二世紀のアニメーション -国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの』
すばらしい^^『十二世紀のアニメーション -国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの』
高畑勲 著
単著
『ホルスの映像表現』徳間書店アニメージュ文庫、1983 (ISBN 4196695140)
『話の話―映像詩の世界』徳間書店アニメージュ文庫、1984
『映画を作りながら考えたこと 1955~1991』徳間書店、1991
映画を作りながら考えたこと 2(1991-1999) 徳間書店 1999.7
『十二世紀のアニメーション―国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの』徳間書店、1999
『漫画映画の志―「やぶにらみの暴君」と「王と鳥」』(岩波書店 2007年 ISBN 4000220373)
一枚の絵から 海外編 岩波書店 2009.11
一枚の絵から 日本編 岩波書店 2009.11
徳間書店
1999/03/31
『十二世紀のアニメーション -国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの』というタイトルから気軽に手にとって読んでみたのだが、本書内容の充実したこと。
まず、視点が面白い。
映画やアニメ内容にそって解説されているが、映画展開部分さえ難しく、わたしにとてはためになる。
絵巻についての記述も深い。
絵巻の見方が手にとるようにわかる。
すると、絵巻の面白みが見えてくる。
もう少し前にこの本にであっていたならば、今までに目にした絵巻物も、もっと楽しめたかもしれない。
絵だけではなく、文字も載せられている。
最近では変体仮名を読むことも楽しみとしている私には、本書は魅力あるきらめきの宝庫。
画家 青木繁の筋書き(?)の悪い 云々の話しは、納得。こういった画家やことばを引用しておられることも嬉しい。
些細なことだが、カワラケを割っている絵(部分)にも、説明されているのは、民俗学にこころもち興味のあるわたしは嬉しい。
○○○の中でも もっとも筋書きと間のとり方の好きで何十回も見た『おもひでぽろぽろ』の脚本は、高畑勲さんだと つい今知る。
『十二世紀のアニメーション -国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの』も 筆者である高畑勲さんも、素晴らしい…
絵巻の味わい方をわたくしなりにある程度は習得したいので、本書は再読したい。いや、必ず読もう!
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