乱鳥の書きなぐり

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映画『チェンジリング』 (changeling)  実話

2009-03-04 | 映画

 (写真はトルコのイスタンブールのバザールで。何も言いますまい。


 映画の中で取り替えられた子は、割礼を受けていた・・・といいながら、ひとこと。


 


 トルコでは実際上の写真のような衣装に身をまとって、親と歩いていた子がいたので、写真を撮らせていただいた。


 王子のように身をまとった子は、これから親戚一同でパーティが始まるのだろうか。


 まさか、儀式前の子に本当に合うとは想像してなかった。


 トルコでも珍しいのか、演技がよいのかは定かではないが、トルコ人がいっしょに写真を撮らせてもらっていた。


 男の子は得意顔。


 その後には男の子の泣き叫ぶ声が、響くのだろうか。


 


 トルコではこういった儀式(?)は一般的だが、写真上のような衣装を身にまとい、大々的なパーティを開ける家庭ばかりではない。


 また、一般家庭が無理してパーティーを開く場合には、金銭的な理由を考えて、兄弟そろって一度に儀式を行うという。


 去年読んだトルコ関係の書物の受け売りである。)


 


 


 


 『チェンジリング』 (changeling)


 


 


 


監督・製作・音楽 


 クリント・イーストウッド


キャスト


 アンジェリーナ・ジョリー


 ジョン・マルコヴィッチ


 ジェフリー・ドノヴァン


 コルム・フィオール


 ジェイソン・バトラー・ハーナー 


 


  2008年 アメリカ  142分


 


 満足度 ★★★★★ ★★☆☆☆


 話の展開 ★★★★★ ★★★☆☆


 話の結末の終わり方 ★★★★★ ★☆☆☆☆ 


 音楽 ★★★★★ ★★★☆☆


 


 


 『changeling』の意味を調べてみた。


 以下のようにに出てきた。


 取り替え子。ヨーロッパの民話で、妖精が人間の子供をさらった後に置いていく妖精の子供。転じて嬰児交換の意味でも用いられる。ブラウニー、フェアリー参照。 大江健三郎の小説『取り替え子(チェンジリング)』(「チェンジリング」はルビ)。上記の「取り替え子」を参照している。


 


 


 この映画は実話でありながら、寓話的要素が強い部分がある。


 何処彼処で読んだような感じがしたのは、事実であったのだ。


 故に 原題は 『changeling』


 納得である。


 


 


『changeling』を扱った 素晴らしいホームページがあったので、記録しておこう。このページは伝承文芸なども、幅広く調べ上げられている。


 皆さんもよろしければ、どうぞ。


 http://www.islandnet.jp/fairy/stories/changelings.html


 


 


 


 この映画、途中までは良かった。


 涙が出る。


 出演者とともに悲しみ、ともに喜び、ともに感動し、ともに納得した。


 


 しかし、最後がくどい。


 いっしょに行った息子と、『結末はどこできるか』で話し合い、かえって 楽しい時を過ごすことができた。


 夫と娘には、まぁ良かったと説明。


 


『チェンジリング』は細やかなところまで目が行き届いていた。


 警察と民衆の関係、宗教観、当時の服装やメーク。


 話し方にも、それぞれ細やかに配慮されていた。


 マルコビッチ扮する神父の演説は、かっての大統領を思い浮かべた。


 


 母親の心の変化や高ぶり。中でも見事なのは、殺人犯との絡み。


 この表情は互いを高めあい、満足した。


 


 殺人犯と生活を共にした甥の穴を堀場面など、この役者は少年にして天才かと感じる。


 


 なは知らないが、悪役(笑み)警官役も心奪われた。


 


 最後の、入れ替わった少年の母親も短いが捨て置きがたい。


「警察がそういえといったんだ。」


という子のことばに対しての、あわてようは、徒事の警察の腐敗性を全て引き受けて表現。


 見事と感じた。


 


 ただ、一つ。


 かなり気になった点があった。


 母親や臨時に入った仕事から帰り、家の入った瞬間のこと。


 いつものように窓辺に少年がいなかったとはいえ、あの怒鳴るような乱暴なあわてようは、子を持つ親には首を傾げた。


 入って探し始めてから、だんだん鋭く探し始め、怒鳴り喚くのが本来ではないか・・・。


 クレッシェンド部分のない、一本なアメリカンのロックを聴かされているようで 単純さを感じ、私の場合はそれが最後まで尾を引いたのは 残念である。


 


 結末後の最後のくどさと、上の二点が引っかかり、途中の感動をも平坦に感じさせたのが残念であった。


 


「腐敗してるね。」


といいながら、最近の新聞記事を思い浮かべた二人であった。


 


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2 コメント

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チェンジリング (tk)
2009-07-21 00:08:31
あの時代ですし、誘拐された後に神父がLAの警察の活動に対して発言していますがあの発言で当時のLA警察の腐敗ぶりがわからないでしょうか?
当時LAにすんでいた人ならそういう警察の怠慢ぶりや
当時の犯罪事情などある程度把握していたと思いますよ。
なので母親のあの慌てよう。
結末は実話を忠実に再現していますよ。調べてみました。
あえてハッピーエンドに着色しないことが自分はリアルに感じましたね。
役名なども実は当時の関係者の実名です。
なのでクリントイーストウッドは実話であることに重点をおき着色するのは当時の関係者などに大して失礼と感じたのでは?
ともあれ僕は最後の結末はすきでした。
人間の生きる強さと現実はハッピーエンドばかりではないという部分がすきでしたね。
それではおじゃましました、失礼します
チェンジリング (tk 様 ★^^★)
2009-07-21 00:33:58
貴重なご意見を聞かせていただき、ありがとうございます。

私の至らぬ偏った感想で傷つく方がいらっしゃることを知り、反省しています。



あの時代ですし、誘拐された後に神父がLAの警察の活動に対して発言していますがあの発言で当時のLA警察の腐敗ぶりがわからないでしょうか?
>>
「腐敗してるね。」
といいながら、最近の新聞記事を思い浮かべた二人であった。
と記しておりますように私もtk様と同様に感じました。

母親のあの慌てようにおいて、表情をクローズアップして考えたために、感想に配慮が足らなかったことをお詫び申し上げます。
やはり、映画は全体を通してみるべきでした。

tk様に教えていただいたことを念頭において、もう一度DVDなどでじっくりと私の見えてなかった部分を楽しみたいと思います。


tk様
本日はありがとうございました。
これからもいろいろな意見やお考えなどを教えていただければうれしいです。
どうぞよろしくお願いいたします。


        乱鳥合掌



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