今昔狐夜噺 7 (いまハむかし きつねのよばなし) 五丁裏 六丁表 上、中、下 十返舎一九 画・作
早稲田大学図書館 (Waseda University Library)所蔵
https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_01216/he13_01216.html
今昔狐夜噺 上,中,下 (合本)
十返舎一九 画・作 1765-1831
1冊(合3冊) ; 18cm
[江戸] : [榎本屋吉兵衛], [寛政9(1797)]
黄表紙
今昔狐夜噺五丁裏
ひよ
どりごへ
さかおとし
のよろい
むしや
とみへ
たるハ
かきみ
かんの
たぐひなり
まのきつね
すけにきたり、
さかおとしの
てつだいをする
なんきんあやつりの▲
今昔狐夜噺五丁裏 中央
▲かくにて木のゑだへ
あがつてつかうきねの
うちでも よつほと
きゆふ えだのてやいが
つうつて
いる
今昔狐夜噺六丁表
よせだいこのどん/″\と
きこへしハ、いなり
さまのたいこのおと
ちやん/\ハ、わにぐち
にて、きつねの
うちにても
いたみ、
でやいが
より あつ
まり、
おもい/\に
おちを
とらんと
しやかうしける
ひるなかにおい
だしたる き
つねや うまに
のせたる きつねハ
なんのやくにたゝ
ねども、よるのき
つねハ、なか/\
わかしゆをも
わかしかねぬ
い□□□(欠け)
よつぷど
きのきいた
ものなり
今昔狐夜噺五丁裏 中央
「よろひ
むしゃが
ひとやま四もんと
わるくちをいうこなしき
今昔狐夜噺五丁裏 下
「ももくり
三ぜんかきハ
せんあうしせて
いちまん
よきばら
り/\とやま
かぜにおちちる
ごとく、すさまじし
このところの りじの
もんくなり
今昔狐夜噺六丁表 下
「ちつとむまの
ほねのしんと
きらつせへ
今昔狐夜噺六丁表 中
「せりだしの
あなハいゝかの
いし
ぢぞうの
せりあげ
今昔狐夜噺五丁裏
鵯(ひよどり)子(ご)へ
逆(さか)落とし
の鎧
武者
と見え
たるは、
柿、蜜柑の
類也、
魔の狐助(固有名詞)
に来たり、
逆落としの
手伝いをする
南京操りの▲
今昔狐夜噺五丁裏 中央
▲かくにて木の枝へ
上がって遣う杵の
うちでも よっぽど
きよう、枝の手やいが
通(つぅ)って
いる
今昔狐夜噺六丁表
寄せ太鼓のどんどんと
聞こえしは、稲荷様
の太鼓の音
チャンちゃんは、鰐口
にて、狐の
うちにても
痛み、
出会い(でやい)が
より 集まり、
思い思いに
オチを
取らんと
しゃこうしける
昼中に追い出したる
狐や馬に
乗せたる 狐ハ
何の役に立た
ねども、夜の狐
は、なかなか
若衆をも
沸かしかねぬ
い□□□(欠け)
よっぽど
気の利いた
者なり
今昔狐夜噺五丁裏 中央
「鎧
武者が
一山四文と
悪口を言う子、無しき
今昔狐夜噺五丁裏 下
「桃栗
三千、柿八千
合わせて(あうしせて)
一万
良き腹り、良き腹り
と山風に落ち散る
如く、凄まじし、
この処の りじの
文句也
今昔狐夜噺六丁表 下
「ちっと、馬の
骨のしんと
斬らっせえ
今昔狐夜噺六丁表 中
「迫り出しの
穴はいいかの
石地蔵の
迫り上げ
わかしゆ(若衆)
よつぷど(よっぽど)
合うしせて(合わせて)
迫り出し、迫り上げ
「迫り出しの
穴はいいかの
石地蔵の
迫り上げ
乱鳥、歌舞伎が見たいワイ!
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