在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

6 primitivo プリミティーヴォ 6種

2017-02-05 23:45:28 | Puglia プーリア
Primitivo Cantalupi 2015 Conti Zecca
Primitivo Orion 2015 Masseria Li Veli
Primitivo di Manduria Talo’ 2014 San Marzano
Primitivo di Manduria Giravolta 2013 Felline
Primitivo di Manduria Sessantanni 2013 San Marzano
Primitivo di Manduria Dunico 2013 Felline

また写真を忘れた〜すっからかんに忘れた。。。



1月はかなり忙しく、いつものエノテカ、ディ・ビアジョでの恒例の土曜日の試飲会が始まっていたのだが行けず、2月に入ってやっと。
久々。

土曜日の午後、2時間程度だが、来店客にワインを気軽に振る舞う。
テーマを決めて、少ない時で4種、多い時は6種も開けてしまう。
今回もうれしいことに6種が揃っていた。

今回のテーマはプーリアの土着品種、プリミティーヴォ。

今ではプリミティーヴォのワインもすっかりお馴染みになった。
というのは、昔は、プーリア州のワインは、他に売られてしまうことが多かったので、土着品種の名前をあまり意識しなかった。
ところが今は、自分たちでボトル詰めするワイナリーがわんさか、造る方も飲む方も土着品種をしっかり意識している。

今回の6種は2015年から2013年のものまで。
ワイナリーは4社。

Primitivo Cantalupi 2015 Conti Zecca
コンティ・ゼッカのワインは久しぶり。
さてさて、かなり濃いめのプリミティーヴォらしい色合い。香りは。。。かなり甘い。バニラの香りがする。うーん、使っているのはステンレスとセメントタンク。それにしては甘い香りが漂う。15%は「その他の品種」とのことなので、この辺りにこの甘さの秘密があるか。。。
ふくよかで、熟したフルーツの甘さ、バニラ、フルーツのジェラティーナにアルコールがちょっと上がってくる。
味はかなり柔らかく、タンニンのほろ苦さはあるのだが、一瞬で甘さに隠れてしまう。重たさはないので、しっかりしたまろやかワインが好きな人にはいいと思う。++(+)

Primitivo Orion 2015 Masseria Li Veli
打って変わって、甘さが抑えられたタイプ。全体に香りがやや弱い。かなり印象の強い1本目のワインの後というのもある。。。フルーツはもちろん、革にわずか緑の香りが混じる。
タンニンのほろ苦さが若干気になるか。長さはまずまず、余韻に甘さとタンニンのほろ苦さが残る。++(+)

Primitivo di Manduria Talo’ 2014 San Marzano
このワイナリーは知らないのだが、なかなかよい。結構好きなタイプ。
香りの強さ、長さともによく、森の木の実にスパイスが効き、プリミティーヴォにしてはエレガントさが出ている。
アタックがとても心地よく、甘さ、そして程よい酸味、両者のバランスがよい。タンニンも繊細で、余韻にほのかにチョコレート、カカオが残る感じ。++++

Primitivo di Manduria Giravolta 2013 Felline
懐かしのフェリネ。昔はよく飲んだ〜
最初はちょっと閉じた感じがある。しばらくして出てくるとよく熟したサクランボの甘さがあり、悪くないが全体にモダン。2013年でもあるが、タンニンが柔らかく、ボディがあり、果肉しっかりのフルーツの甘さが余韻に残る。+++

Primitivo di Manduria Sessantanni 2013 San Marzano
3本目のワイナリーの上級クラス。
香りはよく、熟した森の木の実、甘いスパイスなど、主張がしっかり。こちらもボディがあり、果肉しっかりのフルーツ風味、モダンな雰囲気。余韻は長く、心地よくよいのだが、ちょっと重たさがあり、個人的には、軽やかさのある3本目の方が好み。++++

Primitivo di Manduria Dunico 2013 Felline
4本目のワイナリー、フェリネ。
ガラッと変わって、色がガーネット。色は濃い。
やや熟成香が出ている。マルサラ、マデイラ風で嫌いという人、好きという人、意見が分かれたが、個人的にはどちらでもなく。
ナツメヤシ、乾燥イチジクなどのドライフルーツ、スモーク系の香りが出ている。
アルコールがやや突出、ボディがあり、タンニンの渋みは心地よい範囲内、酸味が少ないので、柔から甘さが出ているのだが、余韻は辛口。+++(+)