在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

今までで一番かもしれないくらい気持ち悪かったタクシー運転手

2016-11-06 22:31:10 | もろもろ、つれづれ
今までで(ほぼ)一番と言っていいほど気持ち悪かったタクシー運転手

もうだいぶ前になるが、ローマのタクシー運転手の許可が大婆に拡大された。
それまでは結構狭い社会、というか、ライセンスに限りがあり、相当な高値でライセンスが売買されていたらしい。

それが一気に増えた、という時代があった。
その時は、有名ホテルの名前も知らない、道も知らない、行き方をこちらが指図する、というようなことが頻繁にあったが、それも落ち着き。。。。

さて、空港へ行くのに、久々にタクシー利用となった。
ホテルで呼んでもらって、来たのは女性の運転手だった。
50歳前後?女性運転手は、今でもそれほど多くはないので、昔からの運転手ではなさそう。

ライセンス拡大後のドライバーは、経験が少ない分、概して感じがいいが、彼女も例外ではなかった。

最初は、別に普通の、むしろ非常に感じの良い女性運転手だと思ったのだが。。。。

乗って数分して、突然何か話し出した。
私たちに向かってではなく、ここで初めて、電話してたんだぁ、と気がついた。
乗ってからかけた様子も、電話がかかってきた様子もなく、なーんだ、乗る前から電話で話してたんだ、と思ったのだが。。。

別に話を聞きたいわけでもない。
珍しく(笑)小声で、ボソボソと返答している。
イヤホンを付けているが、多少、相手の声は漏れるので、確かに誰かと会話しているのはわかる。
最初は気にしなかった、普通の会話だと思ったからだ。

ところが、しばらく沈黙。

そして鼻歌も歌う。

最初は、鼻歌を相手に聞かせているのか????と思ったのだが、そんな、まさか。

本当にただの鼻歌である。

この辺りで、注目。(注耳、が正しい)

しかし、突然鼻歌を歌ったりが30分の走行中に10回以上、何も話さない状態が続くのも10回以上、と思うと、今度はケラケラ笑ったり、ボソボソ話し出したり、突然、アモーレ〜と言うので、恋人と電話しているのかと思うと相手は女性の声のようにも聞こえたり。。。

途中から、もしかしら、独り言??? だったらかなりやばいかも、と聞き耳を立ててみたのだが、たま〜に相手型の声が漏れるので、独り言ではない。(ホッ)

それにしても、客が乗っているというのに、平気で電話をかけるわ、かかってきても当然のごとく受けるわ、大声で話すわ、全くイタリア人は、と思っていたが、その方がいいかも、と思った。

もしかしたら、無制限通話のパケット料金、ただし、1回かけるごとに幾らかの送信料がかかる、というのかも、と思ったのだが、それにしても気持ちが悪かった。

ケラケラ、ひそひそ、アモーレ〜、鼻歌、沈黙、それでね〜、鼻歌、ケラケラ、沈黙。。。。

空港に着いた時は、かなりホッとした。。。。。。。
これからは、大声で「もしもし、いや、昨日さぁ、それでね〜。。。」と話しているタクシー運転手がいても多めに見れそうな気がする。

Gaiospino 2005 Fattoria Coroncino

2016-11-06 21:42:12 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
Gaiospino 2005 Fattoria Coroncino



コロンチーノは、マルケのワイナリーの中でもとてもよいワイナリーだと思う。
本当の自然派。つまり、最近多くなった、ニセのというと失礼だが、ちょっと疑わしい自然派が増えている中で、昔からの本当の自然派ワイナリーである。

あひるのラベルでおなじみだが、本当にかわいいアヒルがペタペタ歩いている。
(ガイオスピーノのラベルにはあひるは登場しないのが残念。かわいいのに〜)

ワインはたくさんあれども、気軽に飲めるワインばかりではなく、うーーんどうしよう、と一瞬迷ったが、ガイオスピーノを開けてみた。
これはずっと(なんとなく)ガレージに保管していたワイン。
(ワインクーラーが常にほとんど一杯状態であることもある)

さて、ガレージには何度か泥棒が入っているが、たいていの場合、ワインまでは盗んでいかない。しかし、最後に入られた時、1−2ケースが盗まれたことに気がついた。
まずまずのワインだったのでホッとしたのだが、ワインのことが何もわからないド素人の泥棒に飲まれていると思うとちょっと悔しい。

なぜかというと、バルバレスコやらペルゴレトルテなどはそのままになっているので、ワインのことがわかっている泥棒とは思えないからである。

ガイオスピーノも何故か盗まれずに残っていた。

ガレージは、当然ワインの保存には適していない場所なので、いい加減避難させないとと家に持ってきて、しばらくワインクーラーに鎮座していた。

少し前に開けた、やはり盗まれずに残ったバルバレスコがちょっと行き過ぎていた感があり、しまった、やっぱりガレージは保存にはマズイかも、と思って、ダメになっているかもと思い開けてみたのだが、こちらは非常に良くなっていた。


品種はマルケの土着品種、ヴェルディッキオ。個人的に大好きな品種。
イタリアの土着品種、白もいいよ〜、と思わせる品種。

色が輝くような黄金色。暖かい色合いで、まだ衰えは見せていない。
ここで期待。
よく熟したフルーツの香り、と言ってもべたっと甘くはない。ほろ苦さのあるマーマレード、ドライナッツの香り、スモーク臭など、かない複雑、そして、綺麗に熟した白ワインの風格が出ている。
味はまろやか、酸味はあるが、まろやかさが覆いかぶさっている。しかし、タンニンを思わせるほろ苦さとスモークを思わせる香りが非常にうまくマッチして、持続性がある。最初はまろやかで甘いイメージなのに、最後はキリッとした印象に変わる。++++(+)

白ワインでも10年以上経っても十分いける、というか、10年経って美味しい。
「白ワインを熟成させてから飲もう」運動(「白ワインをすぐに飲まない」運動でもいい)でも始まれば、ぜひ応援したいのだが。



今手に入るのは2013年。。。。しばらく置いてから飲んでね。

ファットリア・コロンチーノ / ヴェルディッキオ ガイオスピーノ [2013] Fattoria Coroncino / Verdicchio Gaiospino 750ml
ファットリア・コロンチーノ
ファットリア・コロンチーノ