こんな本を読みました

気ままで偏りのある読書忘備録。冒頭の文章は、読んだ本からの引用です。

『あのころの未来 星新一の預言』(最相葉月)

2014-06-03 | ルポ・エッセイ
言葉にしようがないもの、どんなに言葉をつくしてもこぼれてしまうもの、言葉よりずっと前からあって、
いまも未来も言葉の外側であり続けるもの。星は、それをすくいあげようとしていた。
(あとがきより)


 最相さんとは同世代。“星新一体験”も、面白いくらいに重なる。しか~し、決定的に違ったのは再会の
タイミングと向き合う姿勢だ。先日、「パンチ不足」と切り捨てた作品は、本当にそうだったのか。もっ
と深く読み込めば、違う納得の仕方ができたのではないか…とあらためて自分の読書姿勢の拙さを反省し
た、渾身の星新一考である。
 最相さんの文章は、どんな難しいテーマでも、とにかくわかりやすい。論理的かつ明快で、ブレがない。
その視点はいつも公平で冷静で、読んでいて爽快感がある。彼女のフィルターを通して、あらためて星新
一の偉大さを思い知った次第。彼が静かに警鐘を鳴らした未来が、どんどん現実のものとなっているのだ
から。こちらはやっぱり、要再読。期せずして、今年のテーマは星新一になりそう…?
『星新一 一〇〇一話をつくった人』を先に読むべきか、それとも~~

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