『時代小説 読切御免第1巻』（北方謙三ほか）

「昔は、女を泣かせたんだろうね」
女は手のひらに根付をころがし、彼の手にもどした。
（『土場浄瑠璃の』皆川博子）

名作家7人の競作。それぞれの味わいを堪能した。
ついこの間読んだばかりの宮部みゆきさんの短編もあったのだが私、ほとんど内容を忘れていた・・・
いつだって頭、リフレッシュ！
そんなこたあいい。
どれもしみじみと、これぞ時代小説という余韻があり、「この一編」を選ぶのは難しいのだが、なかでも
異色というか異彩を放っていたのがこの皆川博子さんの作品。「？」というまにさらりと思いもよらない
方向に話が転がり、それでもこの婀娜っぽい雰囲気は変わらず…なんだか、とても不思議な味わいの話で
あり、文体であり、展開だった。
今回は感想にもなってない簡単感想で！

今年はどうも、本を読む気力と時間が欠乏中。いいのか、悪いのか。