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米兵強姦事件 揺らぐ治安、募る不安 広島・岩国

2008-02-14 23:38:34 | 国内政治
 米兵強姦事件 揺らぐ治安、募る不安 広島・岩国

 米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)の米兵4人が広島市内で19歳の女性を集団で強姦(ごうかん)した事件が明らかになり、広島市や岩国市では不安や怒りの声が上がった。米軍再編に伴う空母艦載機移転が実現されれば、同基地は沖縄・嘉手納基地に匹敵する極東地域最大規模の米軍拠点となる。「騒音」に加えて、「治安」の危惧(きぐ)も広がっている。

 米兵4人が女性を無理やり車に乗せたのは、中四国最大の繁華街・広島市の流川周辺。クラブやバーには、毎週末、約50キロ離れた岩国基地から多数の米兵が繰り出している。

 ライブバー「スマトラタイガー」(広島市中区薬研堀)を経営する高橋啓介さん(41)は約2年前、「米兵お断り」の英文の看板を設置した。

 酔った米兵に店内の備品を盗まれたり、ガラスを割られたりするトラブルが相次いだからだという。「警察に通報しても、日米地位協定が壁になって軽微な犯罪はまともに捜査してもらえない。入店拒否が唯一の自衛手段」と言う。

 岩国市内で06年2月、飲酒運転で人身事故を起こしたとして米兵1人が道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で逮捕され、また同月には、酒に酔って他人の車の窓ガラスなどを壊したとして別の米兵1人が器物損壊容疑で逮捕されている。

 米軍再編に伴い、岩国基地には厚木基地(神奈川県)から空母艦載機59機などが14年までに移転する計画で、移転後の軍人・軍属の数は現在の1.5倍の約6000人になる見通しだ。

 岩国市に隣接する広島県大竹市で20日、空母艦載機の移転計画に反対する大竹、岩国両市民による署名集めと、艦載機移転に反対しているため国から補助金をカットされた岩国市の新市庁舎建設のための募金運動が行われた。

 広島県内では広島、三次、廿日市、江田島の各市と、市民団体や労働組合などが「岩国基地増強計画反対広島県連絡会議」をつくり、騒音被害が予想されることなどから艦載機移転に反対している。大竹市の入山欣郎市長は昨年暮れ、移転の容認を表明して連絡会議を脱退した。

 署名集めをした主婦(75)は「安心、安全を確保する責任は日本政府にある。騒音の問題にしても今回の事件にしても政府はきちんと対応すべきだ」と話した。大竹市内に住む男性(64)は「(強姦事件を)ニュースで知って驚いた。大竹は岩国基地に近いし、米兵がたくさん来る。不安でたまらない」と訴えた。

 また、市民団体「山口県平和委員会」は20日、事件への抗議声明を在日米軍に送った。「最近の米兵犯罪は凶暴化している」とし、4米兵の身柄の即時引き渡しや同基地での綱紀粛正、犯罪防止対策の実施を求めている。

(出所:朝日新聞 2007年10月20日23時22分)

 米兵集団強姦:広島県警が近く逮捕状 基地の街に波紋
 
 広島市で少女(19)が集団で性的暴行を受けた事件で、広島県警は米軍岩国基地の米兵4人がかかわった疑いが強いとして、週明けにも逮捕状を取り、日米地位協定に基づいて身柄の引き渡しを求める方針だ。在日米軍再編の負担増や地位協定の問題点も絡んで、事件は、在日米軍基地が集中する沖縄をはじめ九州、山口の基地の街にも波紋を広げている。

 ◇地位協定、米に優位なまま

 米空母艦載機移転を巡り国が「米軍住宅の有力候補地」とする岩国市の愛宕山地域開発事業地周辺では、事件を契機に反発が高まりつつある。近くの自治会役員を務める主婦(45)は「米軍に有利な地位協定のもとでは、末端の米兵まで統率できない。いくら国が安心安全を約束しても、これでは信用できない」と語気を強めた。

 日米地位協定では、米兵の公務外の犯罪について、起訴までの間米側が身柄を拘束すると規定している。その不平等性は米兵による事件、事故が起こる度に指摘されてきたが、改善は運用面に限られ、60年の締結後、一度も改定されていない。

 運用の改善は95年9月の沖縄での少女暴行事件がきっかけ。同年10月、殺人、強姦(ごうかん)などの凶悪犯罪について日本側が起訴前の身柄引き渡しを求めた場合、米側が「好意的配慮を払う」ことで合意。また04年4月には、身柄引き渡し対象をすべての犯罪とすることに合意した。しかし、米国に引き渡しの裁量がある優位性は変わらない。

 沖縄県の市民団体「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の桑江テル子前事務局長は「米兵の身柄をすぐに拘束できないのは地位協定という壁があるから。こんな理不尽な制度はない。運用改善では本質的な解決にならない。米側はすぐに容疑者の身柄を引き渡すべきだ」と話した。

 ◇「国は補助金人質」 反発の声

 「(事件)被害者の痛みは対岸の火事ではない。あなたの子や孫に降りかかるかもしれない」

 広島県大竹市の街頭で20日、岩国市の重岡邦昭市議らは声を張り上げた。新庁舎建設補助金(約35億円)を“人質”に、米空母艦載機の岩国基地移転を迫る国に抗議し、募金活動を続ける住民団体「岩国市新庁舎募金の会“風”」のメンバーと、移転容認の隣市に初めて乗り込んだ。

 重岡市議は「国は米軍には弱腰な一方、補助金カットのように地方には横暴だ。地方を見下す態度が米軍を増長させている。被爆地・広島での事件は、状況を変える引き金になるかもしれない」と指摘。さらに「庁舎補助金が見送られたのはゴルフ接待問題の守屋(武昌)氏が事務次官の時。国会論戦で不透明な補助金カットにも日が当たるのでは」と期待する。

(出所:毎日新聞 2007年10月21日 1時41分 (最終更新時間 10月21日 1時49分)

米兵暴行:女性が被害届 海兵隊員4人集団で 広島
 広島市中区で今月、同市内に住む日本人の女性が、米軍岩国基地所属の米兵4人から集団で性的暴行を受けたとして、被害届けを出していたことが、19日分かった。広島県警は婦女暴行事件とみて捜査、日米地位協定に基づき身柄の引き渡しを求めるかどうか警察庁と調整している。

 調べでは、女性は14日未明、同市中区銀山町の飲食店で、客として居合わせた海兵隊員4人に連れ出されて車に乗り、約2キロ離れた駐車場に止めた車内で、集団で性的暴行をされたという。

 米軍岩国基地報道部は「疑いがもたれていることは承知している。現在捜査中で、地元関係機関には全面協力している」とコメントした。

(毎日新聞 2007年10月19日 13時39分 (最終更新時間 10月19日 16時31分)

広島・米兵集団暴行:岩国基地米兵に女性暴行の容疑 平和の街に渦巻く憤り /広島

 ◇市民団体「米軍再編、広島にも影響」

 「事実なら許せない」。在日米軍岩国基地(山口県岩国市)所属の米海兵隊員4人が、広島市街地で女性を集団暴行していた疑いが浮上した19日、「平和」の街には怒りの声が沸きあがった。95年に沖縄であった女児暴行事件など米兵による事件は後を絶たないが、在日米軍再編で岩国基地の増強が計画されているだけに、自治体や市民団体などからは抗議や憤りの声が相次いだ。【吉川雄策、井上梢、大沢瑞季、矢追健介】

 広島市の秋葉忠利市長は「事実であれば、市民の暮らしを脅かす憂慮すべき事態」と懸念を表明した。沖縄の在日米兵らによる事件などにも触れ、「平和都市広島でも、在日米軍隊員による暴行事件が起きたことに激しい憤りを覚える」とし、綱紀粛正の徹底と再発防止を日米両政府に求めた。

 藤田雄山知事は「一刻も早い全容解明と被害者への誠実な対応を国と米側に強く求める」などとコメント。22日に、再発防止などを求める要請書を高村正彦外相と石破茂防衛相に提出する。19日の県議会総務委員会では「米軍に厳しく抗議し、日米地位協定に基づいて米兵の引き渡しを求めるべき」などの意見が出た。

 岩国市に隣接する大竹市の入山欣郎市長は「関係機関が断固たる措置を行い、万全の再発防止策を講じるように求めたい」とコメントした。

 市民団体「岩国基地の拡張・強化に反対する県西部住民の会」の坂本千尋事務局長は「泣き寝入りしている女性も多く、氷山の一角と思う」と憤る。在日米軍再編で同基地の米兵が増えると予想されるが、「人口増で単に日本人が増えるのと、常に戦争状態にあり、精神的にすさんでいる米兵が増えるのは意味が違う」と語った。市民団体「ピースリンク広島・呉・岩国」の新田秀樹・広島世話人は「米軍再編は岩国だけの問題ではなく、こうして広島にも影響が及ぶ」と話した。

 県原水協(大森正信筆頭代表理事)と県被団協(金子一士理事長)は在日米国大使館に「集団暴行は重大な人権侵害。ただちに日米地位協定に基づき、犯人の身柄を引き渡すよう要求する」との抗議文を送った。憲法と平和を守る広島共同センター(尾野進代表)も抗議文を同大使館と石破防衛相あてに送った。

(出所:毎日新聞 2007年10月20日)

広島・米兵暴行:4人で車に押し込む 岩国基地で身柄拘束、週明けにも逮捕状
 
 広島市中区で、未成年の日本人女性(19)が集団で性的暴行を受けたとして被害届が出ている事件で、広島県警は米軍岩国基地(山口県岩国市)所属の米兵4人がかかわった疑いが強いとして19日、集団強姦(ごうかん)容疑で捜査を始めた。週明けにも逮捕状をとり、日米地位協定に基づいて身柄の引き渡しを求める方針。4人は既に同基地で身柄を拘束されているという。

 調べでは、女性は13日午後11時ごろ、女友達と2人で同市中区銀山町のクラブハウスに出かけた。女性は岩国基地でアルバイトの経験があるといい、客の米兵らと会話を交わしたという。14日未明、女性が1人で外に出た際、米兵2人が店の出入り口前に車を止め、背後からきた別の2人に車に押し込まれ約2キロ離れた駐車場に移動し性的暴行を受けたという。

 この事件の数時間後、同区の歓楽街で4人組の外国人が女性を殴り、車で逃走する事件が発生。県警が、岩国基地に問い合わせたところ、4人が基地に帰ってきたため、4人を米軍が拘束したという。

 米軍岩国基地報道部は「現在捜査中で、地元関係機関には全面協力している」とコメント。町村信孝官房長官は記者会見で「事実なら許されざることであるというのは論を待たない」と述べた。

 一方、藤田雄山・広島県知事は全容解明を求める要望書を22日、石破茂防衛相に提出する。秋葉忠利・広島市長も「米軍兵士による平和都市広島で起きた事件に激しい憤りを感じる」とコメントした。【井上梢、矢追健介】

 ◇再編協議への悪影響を懸念--岩国市長

 この問題で、岩国市の井原勝介市長は19日会見し「事実ならあってはならない遺憾なこと。詳細を把握次第、米軍に抗議し再発防止を強く要請する」と述べた。

 井原市長は「米軍再編でさらに(岩国基地の)人員が増えれば、危険性、不安が高まる。市民感情に与える影響は少なからずある」と述べ、今後の再編協議などに悪影響を与える懸念を表明した。

 また、二井関成知事も同日、「事実とすれば言語道断」とのコメントを発表。知事の指示で、西村亘副知事が広島市の中国四国防衛局の月橋晴信局長に電話で「早急に事実関係を解明し、再発防止策と厳正な措置を取るよう米軍に求めてほしい」と申し入れた。

 一方、岩国市の住民団体「米兵の犯罪を許さない岩国市民の会」(大川清代表)は「繰り返される米兵の凶悪事件に私たちは恐怖と強い憤りを覚える」との抗議声明を、首相や防衛相あてに送付した。

(出所:毎日新聞 2007年10月20日 西部朝刊)
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