uparupapapa 日記

今の日本の政治が嫌いです。
だからblogで訴えます。


ウクライナ国歌 横濱シスターズ National Anthem of Ukraine - Ще не вмерла України by the Yokohama Sisters

2022-02-24 12:19:49 | 日記
ウクライナ国歌 National Anthem of Ukraine - Ще не вмерла України by the Yokohama Sisters

ママチャリ総理大臣 ~スピンオフ~③

2022-02-19 12:27:54 | 日記
官邸管理人 新井の場合 

 


 新井 三郎(75)は首相官邸の管理人を任される前、
まさに瀕死の生活環境に居た。

 彼は若い時分、人並みに結婚もし、
娘がひとりいた。

 しかし勤める会社からリストラされ
人生の転落を味わう。
 職を転々としながらも、何とか家族を守ろうと
必死で頑張ってきたが、
 職を変えるごとに収入が減り続け、
とうとう妻から三行半(みくだりはん)を突き付けられた。
「この、甲斐性なし!!」
それが妻の最後の言葉だった。
 娘は中学校を卒業する間際であったが、
父親を疎んじるお年頃。
 当然母について家を出た。

 散々母に父の悪口を聞かされ続け、
父に対して良い印象がある訳がない。

 その後三郎は娘からも絶縁され、
一度も会うことなく現在に至った。


 それでも家族と心の支えを失っても
めげずに一生懸命働き続けた三郎。
 だが年々病状が進行し悪化する糖尿病を抱え、
思うようには働けない。
イザ年金を貰える年になった時、
月に換算して6万円に届かない金額しか貰えなかった。

 しかもその少ない年金から
国の年金政策により、去年は0.4%、
今年も更に0.4%削減された。
 不景気が祟り、
来年も0.4%減らされる予定と云う。
 
 これでは暮らしてゆけない。
 ただ座して死を待つのみなのか?

 三郎は勇気を振り絞って役所に赴き、
最後の頼みの綱、生活保護の申請をした。

 しかし、窓口の役人は三郎の申請書を受け取らない。
 生き別れの親族がいると云う理由で。
 
 でも不甲斐ない父に愛想を尽かし
出て行った元家族が
今更面倒を看てくれるはずもない。
 案の定、年老いた元妻を抱えた娘に扶養を拒否され、
三郎は再度生活保護の申請をしに、
窓口に顔を出した。

 しかし担当係官は前回同様、
申請書の受け取りを拒否し、
席をたち事務室奥に立ち去った。
 彼には最初から申請書を受理する意思は無かったようだ。

 働けない崖っぷちの暮らしを支えてくれるはずの
最後の砦のセーフティーネット。
 でも彼にそのシステムは機能しない。

ワシは生活保護を受けられないのか?
心を打ち砕かれた。

 恥を忍び、勇気をかき集め
二度も挑戦したのに冷たくあしらわれたその扱いに、
三郎のプライドはズタズタに引き裂かれ、
惨めさ、無様さをいやと云う程突き付けられ、
三度目の申請に行く気には到底なれなかった。
 とうとう生活費は尽き、住む家を追われ、
全ての生きる希望は絶たれてしまった。
もう野垂れ死ぬしかない。

 でもそうなる前に
橋の欄干から身を投げよう。


 生きる苦しみはもうたくさんだ。
 
 
 
 そんな時、彼に声をかける者がいた。

 後に首相専属教育係兼、
首相官邸スタッフチーム全体のアドバイス係となる
板倉だった。
 板倉は三郎を一時自宅アパートに保護し、
今後の受け入れ先探しに奔走した。


 そんな時ネット政変が起きる。  

   

 三郎のような年金難民はたくさんいる。
だがそれまで冷酷に見殺しにしてきた
無策な政府は倒れ、
一刻も早い救済措置をとるべく、
新生ネット政府が動きだした。

 でもそれには根拠となる財源が必要。
 まずは緊急対応として
予備費から暫定予算が計上され、
欠陥だらけの年金制度の改善が図られる。
 月5万円台の年金では憲法が謳う
『健康で文化的な生活』を保障したと云えるのか?

 否!

 年金生活者は現役時代、この国の発展に寄与し、
今活躍している責任世代を懸命に育て、
立派に受け継がせて来たではないか!
 だから彼らは
本来ならこの国の功労者として
もっともっと讃(たた)えられ、
褒賞されるべきではなかったのか?

 庶民の労苦を肌で知る
有権者たちが主体のネット新政府は、
それまでの国の過ちを認め、
国民に謝罪した。

 新生ネット政府が掲げた方針と目標。
それは二つの重点取り組み事項であった。

 第一にこの国の宝物として、
次代を担う子供たちの保護育成環境の拡充。

 第二に国の尊い殊勲者として
長年努力を積み上げてきたであろう
低所得年金生活者たちを手厚く保護する。


 それまで不備だらけだった
国民生活インフラ整備の政策に大転換した。



 その方法。
子供の居る家庭に対し、
貧困の度合いを係員が調査し支援するため、
必要な生活支援を行う専門部署を
各自治体に創設。


 また年金生活者にも所得に応じた支援を行う。

 年金額だけでは不足する人たちの
生活資金の助成だけでなく、
介護、医療などの支援を
きめ細かく実行する仕組みを整え、
ただ生きるためだけの生活支援ではなく、
人生の最後と云える、老後をエンジョイできるような
人間の尊厳を守る政策がとられた。

 ただ、その財源をいつまでも
国の借金に頼る訳にはいかない。
 恒久的財源確保のためには
国が富まなければならない。

 それ故、本編第12話で紹介した通り、

* (参照資料)
https://blog.goo.ne.jp/uparupapapa/e/a1a14abdee48024587e47398b2596bacママチャリ総理大臣 ~時給1800円~ 第12話、第13話 - uparupapapa 日記

国主導の産業振興が図られ、
シェア40(各産業世界シェア40%を目指す)の掛け声の下
半導体・家電・造船・自動車などの他、
主要各産業の復活と税制改革が平行して行われた。

 その結果日本の産業は復活し、
経団連など国民から搾取の限りを繰り返してきた寄生団体は
急速にその勢いと発言力を失った。




   税制改革の道のり



 それまでこの国の税制は
国民生活の実態に即さない不公平なものだった。

 それも巧妙に段階を追って拡大させ、
目立たぬよう仕組まれていた。

 1974年までの所得税は累進課税方式で最高税率75%、
住民税の最高税率は18%で合計93%だった。
 金持ちはそれだけたくさんの税金を払っていたのだ。
 それが1984年最高税率が引き下げられ所得税70%に、
住民税18%と合わせ88%に引き下げられた。
 更に1987年60%、1989年50%、1999年に37%まで
引き下げられた。
 2015年に45%とUPされたが、
その後住民税が10%に減額されている。

 現在の富裕層の税制は
他の先進諸外国と比べ、そん色ないレベルであるとの
財務省や財界の主張が根拠とされてきた。
 しかしそれならば、
生産利益の分配も公平に成されるべきである。

経営層が経営資源を投入してきたのだから、
当然利益獲得は優先されるべきとの主張は、
1800年代前半の
イギリスなどの劣悪な独占資本主義の発想から
一歩も出ていない。

 今は社会インフラと法的労働契約制度が発達し、
雇用者と労働者は対等であると保障され、
企業活動で得られた利潤の分配も
公平であるべき。
 しかしどれだけ企業が潤っても
労働賃金は据え置かれ、
正社員雇用が抑制され、
地位や立場が不安定な非正規社員ばかりと様変わりした。

 その結果、
1990年のOECD加盟国のGDP指数を100とした場合、
20⒚年の指数は日本のみが98と下回っている。

 国民所得が貧困化し、
儲かる企業だけが莫大な企業内留保を貯め込んでいるのだ。

 富裕層優遇措置が進む一方、
低所得者層は非正規労働者として
劣悪な労働環境に晒され、低賃金に甘んじ、
税金も消費税UPなどで更に追い込まれ、
目も当てられない凋落状態にあった。
 
 バブル当時、
日本人の90%が中流意識を持っていたが、
そんなの嘘・幻だったのかと
思わせるような激変に見舞われた。

 そして年金の低収入構造が意図的に図られ、
老人=低所得者と云うイメージが定着。
 老人とは貧しく、社会から見て
介護や医療など、社会制度のお荷物となり、
厄介な存在と見なされるようになっていた。


 そんな状況になったキッカケがある。

 ある時期からそれまで経済界を牛耳ってきた
各経済団体を構成する有力大企業が
こぞってこけてしまったのだ。
 平成の大不況と中国、韓国の台頭である。

 その状況に長らく苦しめられてきた日本。

 いつまで国民は耐え忍ばなければならないのか?

そこに追い打ちがかけられるように、
コロナウイルスの世界的パンデミックが襲い掛かった。

飲食業や観光業、芸能文化活動など
幅広い業界が深刻なダメージを負う。

その結果、社会活動全体が沈殿する。

 そこに登場した新生ネット政府は、
それまで産業を支えてきた技術集団、
町工場、中小企業を国家主導で
マッチングさせ参集させた。
 そうして構成した新たな企業体が
日本復活の原動力となり、
無能・無策な旧勢力に取って代わった。
 その結果、それまでの有力企業だった
経営陣や資本家が政府から勝ち取ってきた
優遇税制などの既得権益は白紙に戻される。

 公平な税負担と
公正な処遇を改革が実現されたのだった。

 ただ、有力資本家の既得権益を
はく奪しただけでは、
彼らの資産は海外に流出してしまう。
 そこで政府はその防止策として
増税(70%に)はするが、
その分、顕彰等の名誉授与を以って讃(たた)え、
 顕彰碑を政府の名の下に作成、名誉を与えた。
 (新たな経済界用叙勲ポストと考えて良い)
 そして都心の一等地にずらっと銅像ならぬ、
立派な顕彰碑が立ち並んだ様子は壮観であった。

 でもそれでも流出する流れを
完全に止める事が出来ないため、
政府は飴と鞭の政策を執る。
 国外への資本流出を企図する企業に対し、
日本国内での企業活動を大幅に制限する
規制策を施行したのだ。
 (G7,G20での合意を取り付け済み)
 要するに、日本国内で儲けた利益を
みすみす国外へと持ち出させませんよ、
と云う事。

 そうした政策の結果、
国際競争力は大幅に強化され
税収は伸び、その対価として労働環境の改善と
セーフティーネットの拡充を実現させた。
 つまり一部の特権階級のみが
利益を得て来た仕組みを、
公平な分配へと転換し、
今まで報われなかった
真面目に、真摯に仕事に取り組む人々に
光を当てたのだった。

 これらはネット政府だから実現できたこと。
主権と云うより実権を
名も力も無き一般の国民が握らなければ
自分たちの生活環境改善のための施策などに
目は向けられない。

 新井 三郎は
そうした政策の転換によって救われたのだった。





   三郎の娘





 三郎がまだ若い頃、
慎ましくも幸せな家庭を維持出来ていた。
 娘が小学生の時、
夏休みの宿題に童話に登場するキャラクターの
人形を作ることにした。

 でも上手く作れない。

 思い余った娘は父に応援を頼む。

父三郎はそんな可愛い娘の頼みを
無下に断る筈はない。

 二つ返事で娘の人形制作を手伝った。

 その時のモチーフは白雪姫に登場する
7人の小人たち。

 もちろん制作の主役は娘なのだから、
紙粘土のこね方から塗装まで
アドバイスはするが、手直し等、
それ以上の介入は最小限に留めた。

 だが、それでも人形たちの出来栄えは
親の欲目を差し引いても、
素晴らしいと云えた。

 颯爽と学校に提出する娘。
案の定、教室内では大評判だったそうである。


 それを契機に味を占めた娘と父は
時折おとぎ話のキャラクター人形を作っていた。

 それ等思い出の人形は、
成長した娘からは、もう見向きもされない。
そんな可哀そうな人形たちでも
離婚し、全てを失った三郎にとって
残された唯一の楽しかった思い出として
かけがえのない宝物となった。

 彼はその後、どんなに辛くとも苦しくとも、
何を失っても、
その人形たちだけは手放さず、必死で守った。
 そう、それは彼にとって、
残された段ボールひと箱分だけの
唯一の財産であったのだ。
 




    首相官邸管理人





  三郎が首相専属教育係の板倉に
官邸の管理人を任された時、
腰を抜かさんばかりに驚き、狼狽した。

 だが官邸管理人と言っても、
実質的な実務は何も要求されない。

 官邸の入り口ゲートには
厳重な警備がいるし、官邸の建物内には
防災危機管理センターが存在し、
SP詰所もある。
 実際の管理運営は総てそれらの部署が執り行い、
管理人は只のお飾りなのだ。

 だが、それらの物々しいセキュリティー体制は
来館者への無言の圧力となり、ストレスとなる。
 庶民宰相を謳う首相の執務場所は
庶民から親しまれ、慕われなければならない。

 そうした事情から
人当たりのよさそうな好々爺の三郎が
来館者に笑顔で挨拶する事で
親しみと好印象を与えるための存在として
白羽の矢が立ったのだった。

 官邸での彼の仕事ぶりと評判は
頗(すこぶ)る良い。
 クシャクシャの笑顔で接し、
不思議と人の心を和ませるのだ。
 七福神の布袋様を連想させるが
そのやせ細った貧相な姿なので、
実は似ても似つかないのに。

 だから出入りするスタッフたちとは
自然に打ち解けた関係ができる。

 早朝、掃除担当のおばちゃん達が
いつものようにガヤガヤと楽し気に
世間話をしながら出勤する。

 「三郎ちゃんおはよう!」
管理人 新井三郎なのに、
管理人さんでも新井さんでもなく、
三郎ちゃんと呼ばれ、砕けた友達関係を築いていた。

 「おや、お春さん、
今日はいつもより華やかな格好だね。
もしかして仕事終わりにまた
皆でカラオケにでも行くんか?」
「ヤダね、違うよ。
カラオケくらいでこんなオシャレはしないよ。
今日は孫の慎吾がやってくる日なので、
仕事が終わったら待ち合わせして
一緒にレストランに行くのさ。
 その後、写真屋さんに寄って
七五三用の記念撮影をするんだって。
 だからね、とっときの一張羅を着ていくのさ。」
「そら良かったな~。
今から孫に会えるのが楽しみだね。」
「三郎ちゃんにおすそ分けと云っちゃなんだが、
今日も差し入れのおにぎりあげるね。
こっちがシャケ、ほら、こっちが梅だよ。
いくら糖尿だからと云って
せめて一日一食くらいはまともな食事を摂らんとね。」
「そいつはありがと。
いつもすまないね。」
「ホントに済まないと思うなら、
今度みんなで行くカラオケに付き合いな。
サブちゃんはいつもパスするから
皆がっかりしているんだから。」
「へ?今日はワシの呼び名が
三郎ちゃんからサブちゃんに格上げかい?
それとも格下げかい?
残念だが歌は自信が無いんだよ。
また今度誘ってくれよ。」
「呼び名が格上げか格下げかは
アンタの心がけ次第だよ。
それとカラオケなんて、
私ら皆下手同士、
誰もサブちゃんの歌に期待なんかしてないさ。」
「そうかい?
ワシの歌はホントに下手だからね。
ずっと昔、同僚に誘われ断れず歌ったが、
その歌を聴いた同僚はその晩、
夢に出てうなされたそうだ。
それでも良かったらね。」
「そうかい・・・。
皆で検討してみるよ。」

(それでも良いとは言わないんだ・・・。)

三郎はそのようなまったりとした(?)一日を過ごし、
数年にわたり管理人の仕事を全うした。

 そんな彼だから官邸で仕事をする
全てのスタッフに愛された。



 次第に平助やカエデやエリカ、
杉本や田之上たちはもちろん、
警備員やSPの面々などからも
「やあ、サブちゃん」
と気安く声をかけられる存在となった。

 だからカナダサミットの時も
アメリカとの外交交渉の時も、
皆で手に汗握り応援した。
 三郎にとってその時の仲間たちは
かけがえのない存在だった。


 75歳となり、
寄る年波には勝てず、
とうとう退職する日がやってきた。
 すっかり腰が曲がり、
物覚えが悪くなったサブちゃん。

 カエデとエリカから花束を貰い
三郎の一生で一番と思われるような
満面の笑みを浮かべ官邸を去った。


 ウラ寂しい6畳一間のボロアパート。
退職した後も、サブちゃんの部屋には、
官邸メンバーズが様子を見に
ひっきりなしに顔を見せた。
 その都度顔をクシャクシャにして
迎えてくれるサブちゃん。


 ある日平助とカエデが
サブちゃんの部屋のドアをノックしても
返事が無い。

 留守か?

 次の日も、次の日も返事なし。
さすがに不信に思って
大家さんに言ってドアを開けてもらう。

 するとサブちゃんが布団の上で寝たまま動かない。

 枕元には段ボールから出したと思われる
手作り人形が並べられ、
ラジオカセットが置かれている。

 彼の死顔は天上に向かって
それはそれは幸せそうな表情を浮べていた。

 その状況を見て
平助は三郎の最後が浮かんだ気がした。

 三郎にとって
この人形たちは宝物だったのだろう。
 最後の力を振り絞り枕元に置く。
 人生の最後に大切な宝物に囲まれ、あの世に逝こう。
 

 平助とカエデは三郎の死を確認し、
すぐさま救急車を呼んだ。

(こんな時、呼ぶのは救急車なのか?
あれ?110番?
 だってサブちゃんはもう明らかに死んでいるし。
 ええい!この緊急時にそんな事で迷っていられない。
 四の五の言わず、救急車を呼ぶのだ!)

 カエデがスマホで119番する間、
平助はサブちゃんの周囲を注意深く観察した、

 そして待つ間、平助は
多分死の間際まで使われていたであろう
使い古された
いかにも安そうなラジオカセットの中身を
確認しようと思った。

 イジェクトボタンを押し、カセットが飛び出す。
そこにはラフマニノフの交響曲第2番と書かれた
ラベルが貼ってある。





 おそらく最後に彼が聴いた曲であろう。

そう言えばサブちゃんは管理人室で
いつもこの曲を聴いていたっけ。


 そう・・・・
サブちゃんは最後に
娘との思い出の人形と
官邸の温かい仲間たちの思いやりに包まれ
一番好きな曲に送られ、天に召されたのだ。


 うっすらと涙の跡がある。
それは彼の一筋の涙の跡が、
人生を全うした者だけが持つ
生命の厳かな最後を現わしていた。

 平助はテープを巻き戻し
改めて聴いてみる。



ラフマニノフ 交響曲第2番 第3楽章




 幸せとはお金ではない。

サブちゃんは財産と呼べるものは
何も持っていなかった。
でも大切なものはしっかり離さずにいた。

 それは思い出と思いやりと
素敵な仲間たちとの絆である。

 そこには平助達が目指していた
理想の生き方が確かに存在し、
その生き様を目の当たりにした気がした。



  おわり




*読者様のご要望のお応えし
 ママチャリ総理大臣の登場人物を改めてご紹介いたします。

ママチャリ総理大臣登場人物

竹藪平助  主人公
       元都内近郊のメンマ工場勤務の工場労働者(準社員)。
       むつみ荘2階の住民。一階はラーメン屋『蓬莱軒』
       愛車は3年前ホームセンターで買ったママチャリ『流星号』。
       外交には強い味方の同時通訳機ハンディAI翻訳機『喋れるクン』愛用。
       髪形を平凡な一般なものから角刈りに変更。

カエデ(楓) 平助のお目付け役。時給1500円。ジャニーズの「拓哉」押し。

エリカ    平助の第三秘書。父は売れない作家。
       元銀座の高級クラブのホステス。
       時々平助を評価し点数をつける。
100点溜まると豪華景品。
   
板倉     首相専属教育係。

田之上憲治  官房長官(32)北海道出身元宅配の配達員。平助の右腕役であり、
内閣一の気の合う仲間。
杉本に習い、平助と一緒に角刈りに変更。
大学時代の友人 河本 秀樹 友が集合する安下宿の主。俳優の松重豊 似
        安嶋 本之 豆タンク、スキーが趣味。中高大と腐れ縁の同級生。
        斎藤 学  学者肌。昆虫収集の趣味。新世界同好会結成。

井口外相   元『いっぱい喋れる英語塾』講師。おねェキャラ。

角刈りの杉本 専属SP 時々私邸(蓬莱荘の警備も行う。)
       伝説の身辺警備人に心酔。
       クイーンのフレディ・マーキュリーと同じ髪型。
       

佐藤鯖江   財務省主計局長。元スーパー≪激安≫のレジ店員。
       石松 鯖江の旦那。交通事故で死去
       昌枝 鯖江の母。助っ人で子供たちを見る
       庄吉 鯖江の長男
       瑛太 鯖江の次男。障害あり

新井 三郎  官邸の管理人。糖尿病持ち。

樋口     復興環境大臣。

カナダ首相  ペンス
フランス大統領  ルイシャルル
アメリカ大統領  JOKER
ロシア大統領  プー〇ン後に政権崩壊。
中国国家主席  習〇平。


ママチャリ総理大臣~スピンオフ~②

2022-02-10 16:02:30 | 日記
 田之上官房長官の場合


 
 田之上 憲治(32)官房長官は北海道出身。
ついこの前まで宅配業を生業(なりわい)としていた。
 憲治の名は、憲法を以って国を治めると書く。
親がそんな高邁な理想をこんな愚息に託したのかは不明だが。
 まさに『親バカ』とはよく言ったものである。

3人兄妹の長男で、一番手のかかったバカ息子だった。
でもそこは長男なりに自覚を持つようになり、
孤軍奮闘、バカ息子はバカ息子なりに
頑張る人生を生きる事となった。

 彼の実家が傾いた時、まだ17歳。
何とか高校は卒業させてもらったが、
大学まではとても無理と思われていた。
 しかし担任の熱心な進路指導もあり、
二部(夜間)の大学の推薦を受ける。
 彼は隣町の公立大学二部の経済学部を卒業するまで
郵便局の配達アルバイトで学費と生計の一部を支え続けた。


 夏はまだ良いが、冬の北海道の配達は過酷を極める。
一晩で40cmの大雪が年に数度あり、
朝起きたら雪かき、そして出勤。
 二輪バイクで雪の中をかき分け郵便を配達。

バイクで配達と軽く言うが、
雪の中を二輪で配達するのはこの世の中では
郵便配達と新聞配達くらいである。
大雪の中を漕いで歩くような配達も大変だったが、
特にツルツル路面
(俗にいうミラーバーンやブラックアイスバーンなども)
を走行するときなど、
明らかな自殺行為と同等に思える曲芸だった。
だってバイク専用スタッドレスタイヤとは言え、
ただのゴムタイヤだよ。
 ピカピカに磨き上げられた氷の路面を
バランスを崩さず、全く滑らずに走れる訳無いでしょ?
 子供でも分かるよね。

 現実に彼は配達途上の走行中スリップして転倒、
後続車が慌てて急ブレーキをかけるも、
あと30cmで頭を轢かれるところだったような経験を
年平均3度はしている。
 何だか無駄に命を懸ける仕事をしているように思えたが、
その時はこれしか仕事が無かった。
 
そして夕がた仕事が終わると
大急ぎで大学に向かう。
 彼はそんな生活を5年間続けた。
その間、高校生の弟と妹の学費を助け、
自分の通う大学の学費を賄う。
 ある意味、実に充実した青春時代をおくる事が出来た。
 (彼の人生に対する皮肉です。)

 そんな彼にも数人の苦楽をともにした友が居た。
 仕事を終え、大学の授業を終え、
友のひとり、河本 秀樹の下宿で
各々の今の現状と将来を語り合うのだ。
 そういう時は特にもう一人の友、
安嶋 本之と3人で、
若しくはもう一人の友斎藤 学を交え、
四人で厳冬の寒々とした4畳半の部屋の中、
アラジンのストーブ一基を囲み
だるまさん(ウイスキーボトルの形状が、
ずん胴なのがその語源)
を空けるのが唯一の楽しみだった。
 早く帰って寝りゃ良いのに
そんな一見無駄な生活を続けていたので
いつも寝不足、授業の時など
目を開けたまま眠る特技を習得していたほどである。

 憲治の友は全員、
彼女いない歴=実年齢
の悲惨な生い立ちを背負った悲しい面々でもあった。
 そりゃぁ学内にも女学生はいたが、
非常に絶対数が少なく、
男子に人気の高い女子学生は更に少なく、
その希少価値から競争率は宝くじ並みであった。

 そうした事情から、彼らにとっては
かけがえのない青春時代であったにも関わらず、
彼女作りは早々に諦め、
日本の将来と自分の仕事について、
高尚な理想を追求すべく、
秘密結社『酒が飲める酒が飲める酒が飲めるゾ社』を
高らかに結成した。

 裂きイカと寒ダラ(タラの干物)、柿の種を肴に
河本 秀樹(俳優の松重豊 似)が憲治を捕まえて云う。
 「今日のお前はいつもよりショボくれてるな。
どうした?財布でも落としたか?
 最もその中身もお前と同じショボくれてるだろうがな。」
「やかましい!!
ショボくれていて悪かったな!
 こんなに毎日雪と戦っていたら
疲れ果ててショボくれもするさ。
アー、もう雪は嫌だ!
雪の降らないところで暮らしたいョ。」
 「俺は雪が大好きだ。
だって裏山のスキー場で
スキー三昧の暮らしができるからな。」
 安嶋 本之が言った。
彼は中学時代、背が小さく『豆タンク』と呼ばれていたが
高校時代、急に背が伸び憲治と同じになった。
 何と本之は憲治の中学、高校、大学と
腐れ縁の同級生である。
だからお互い恥ずかしい過去を知る一番の悪友でもあった。
「だって今は、昼はお互い仕事を持ってるし、
夜は大学に通い、その後はこうして
安下宿でたむろしてるじゃないか。
 いつスキーに行くんだよ。」
 斎藤 学がツッコミを入れる。
「安下宿でわるかったな。」
でも此処が安下宿ではないと
言ってくれる援軍は現れない。

 ところで斎藤 学。
 こいつは学者肌で蝶々などの昆虫収集を趣味に持ち、
その他音楽好きであり、
バーツラフ・ノイマン指揮
チェコフィルハーモニー管弦楽団の
ドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』を
ただひたすら聴き続ける同好会を結成。
憲治も秀樹も本之もそのメンバーに
強制参加させられている。

 「今は我慢の時サ、
卒業したら会社を作り社長になって
スキー三昧の暮らしを絶対実現させて見せる。」
 それを聞いた三人は同時に
「オー!」と唸り、
盛大な拍手をした。
 他の三人も決してスキーは嫌いではない。

 それがキッカケでそれぞれの夢を語り始める。

 憲治の番になり
「僕は卒業したら世界征服する。」
「世界征服ゥ?」
「そう、世界征服。
宇宙人ゴアのような円盤を作り
『ムハハハッハ!』と笑いながら世界を征服するのさ。」


1966 マグマ大使 OP


マグマ大使の悪役『宇宙人ゴア』参照

「バカか、お前は。」
「そう、僕はバカさ。
そして、恵まれない子供たちに
できる限り手厚い支援の手を差し伸べるんだ。」
 
それを聞いた3人は
ハッとして目を下に落とし、シーンとなる。
彼らは全員家が貧しく、
辛い子供時代を経験しているから。

 恵まれない子供たちの実際の生活を
自ら経験し、今も尚、周囲の生活環境の中
嫌と言う程見てきている。
 
 世の中の矛盾、不平等、不条理の世界を
この年になるまで意思に反して渡り歩いてきたのだ。

 此処に居る誰もが
それ等と戦ってきたし、
いやでもこれからも戦い続けるだろう。

 その意識が無言の共感を呼んだ。

 その日から憲治のあだ名は『ゴア』と呼ばれた。

 憲治=ゴアは卒業後
とある会社に就職したが、
不器用で朴訥な性格から、いくつも職を変えている。
 「自分にできる仕事はないのか?
情けない・・・。」
 そう思い続けながらようやくやっとありつけた職が
宅配の配達だった。
「昔取った杵柄。また配達の仕事に舞い戻ったか・・・・。
でもここでまた投げ出すわけにはいかない。」
 彼は必死で働き続けた。
 【白猫香川】の宅急便で
夏も冬も配達し続ける。

 彼はその配達先で
社会の縮図をいくつも目撃した。
 生活苦で一家離散する家族。
 孤独死して数か月後に発見されるアパートの住人。
 親から放置され、いつも汚い身なりの女の子。

 目頭を熱くし、ただ佇むだけしかできない自分。
憲治は配達で暮らしてきてはいたが、
自分にできるもっと違う何かを探していた。

 そんな時、加藤事業所長から
お声がかかった。

「今東京でネット政府が公募した臨時雇いの
政府高官募集キャンペーンが始まって、
この事業所にも案内がきた。
ついては君を推薦したいんだが、どうかな?」
「私にそんな恐れ多い職務が務まるなんて
到底思えません。無理無理無理!辞退します。」
「でも東京は田之上君の嫌いな
大雪が降ることは無いよ。
降っても雪の中を漕いで歩くほどではないだろうし。
 そもそも、配達の仕事じゃないし。
責任ある未知の仕事なのは確かだけど、
サポート陣もしっかりしていると云うし、
何なら友達を誘って一緒に挑戦してみたら?
 いるんだろ?田之上君を助けてくれる友達が。
待遇も今より良いと思うし、地方出身者には
住居・その他も用意してくれるそうだし。
 田之上君は真面目だし、
コツコツ積み上げて成果をあげるタイプだし、
社会に対する正義感に満ちあふれているし、
うってつけの人材だと思うよ。」

 その言葉を聞いて憲治は
大学時代の三バカトリオの顔を連想した。
 そして彼らの協力を得られそうなら
挑戦してみるか。との気になった。

 そしてその結果が天下の内閣官房長官であった。

 嘘でしょ?
 本当です。
首相専属教育係の板倉が、当然のようにそう言った。

内閣官房とは
首相を助け、内閣府を切り盛りする責任部署。
また内閣官房の職務は、
行政府のほぼすべての領域に及び、
その長官たるもの、
内閣総理大臣の女房役と呼ばれ、
国務大臣を以ってその任にあたる。
つまり行政の一番のキーマンであるのだ。
彼には国務大臣秘書官がひとりと
特別職の大臣補佐官ひとり、
各省庁から秘書官事務取扱があてがわれる。


読者の皆さんはもうお気づきと思うが、
その嫌な予感は思いっきり当たっている。

つまり田之上官房長官の補佐役に
河本 秀樹、安嶋 本之、斎藤 学の三バカが
招集されたのだった。

本編では記述が無かったが、
竹藪平助と杉本が角刈りにしたとき、
実はこの三バカ達も志(こころざし)を同じゅうするため
角刈りにしている。
この時ほど内閣で角刈りが流行った時は無かった。


 

    エリカの場合



 エリカは子供の時から親に恵まれなかった。
 父は売れない作家でエリカが幼い時、
離婚を契機に生き別れとなる。

 新しい父はろくでなし。
御多分に漏れず、
貧しく不幸を絵にかいた生い立ちを背負ってきた。

 ふたつ下の妹は
両親から放置された挙句、
病を得てこの世を去っている。

 まだ小学校に上がったばかりのエリカは
幼い妹の最後を看取ったただひとりの肉親である。
 自ら空腹に耐え、
妹サヤカに最後の水を与える。
 「お姉ちゃん・・・、
ママとパパはいつ帰って来るの?
サヤカ、もう眠いの。
疲れちゃった・・・。
 暗い・・。何も見えない・・・。
お姉ちゃん、もう寝るね。
お休み。」
それが最後の言葉だった。


 神様・・・・。
 
でも此処には神様は来てくれなかった。
ママもパパもいてくれなかった。


 その後エリカは施設に預けられる。

 高校卒業後、
エリカも憲治同様、昼は事務職、休日はスナックで働きながら
二部の大学に進み卒業までこぎつける。

 彼女は妹を救えなかった十字架を
一生背負って生きてゆく。

 だから世の中の理不尽を最も嫌い、
その最も弱い立場の群像の中、
必死で生きて来た。


 彼女も大学では政治と経済を熱心に学び、
腐った政治の巣窟に住む人種を観察すべく、
銀座あたりの高級クラブのホステスになるべく、
努力の全てを傾注した。

 その甲斐あって、念願のホステスになり、
政治屋や腐った高級官僚の生態を
つぶさに見極める機会に恵まれた。

 彼女が板倉に見込まれたのは、
決して偶然ではない。

 彼女の観察眼や政治・経済、一般常識など、
一流ホステスに必要な全ての要素と能力を兼ね備え、
尚且つネット政府に必要な人物像、思想背景など
全ての要件を備えた人物は
そう簡単には見つからない。


 かねてから人材を探し続けた成果が
エリカであった。

 つまりエリカは只の浮かれ街美人ではないのだ。


 エリカが平助にお熱を上げていた頃、
憲治にとってエリカは天井人であった。

 高嶺の花であり、
声をかけるどころか、近づく事さえ憚れる存在だった。

 時々憲治は平助に嫉妬交じりでこう言った。
「あ~あ、僕も平ちゃんみたいに美人秘書がほしかったなぁ。
ボクの秘書たちは皆、厳(いか)つい男どもだし、
 奴らボクの言うことなど屁のように扱い、
全く従わないし。
 ホントに失敗したよ。」
「嘘つけ!
本気じゃないくせに。
あんなに気の良い奴らと仕事が出来て
僕からしたら羨ましさの極みだよ。
 僕は友達が少ないから、君のように
昔からの友が手伝ってくれることは無いし。
 彼らに感謝しろよ!
この罰当たりが!!」

横で聞いてたエリカがクスっと笑った。


そんなある日、
エリカが憲治に平助の調査を依頼してきた。
 それがあの温泉旅行事件であり、
横浜のホテル事件であった。

 狭い軽の送迎用公用車で
平助とカエデの二人乗りチャリを追跡中、
ふたりはよもやま話に花を咲かせた。
 こんなチャンスは滅多にない。
憲治は必死で話を繋げる。

「エリカさんは何処の御出身ですか?」
「私は埼玉の南の方。
田之上さんは?」
「僕は北海道です。」
「へぇ、北海道!!
私、一度も行ったことないの。
知り合いは皆遊びに行ってるし、
私も一度くらいは行ってみたいなぁ。」
「是非行ってみてください。」
(本当は自分がご一緒して案内しますよと云いたい。
でもそんな事言える勇気もない)

「北海道ってとっても寒いんでしょ?
雪も多いって聞くわ」
「多いの何のって・・・。
もちろん東北や北陸の豪雪地帯のように、
もっと降る所はたくさんありますけどね。
 寒さ自慢なら何処にも負けないですよ。」
「あら、寒さって自慢するところ?
変なの!
 でも私は埼玉生まれの東京育ちだから、
寒さも雪もあまり縁がなかったの。
 だからやっぱり行ってみたいなぁ。
小さい雪だるまを
作ってみたりなんかしちゃったりして。
ナンチャッテね。」
「その時は私がちっちゃいのなんて言わずに、
大きな大きな雪だるまを作って差し上げますよ」
(アッ!言っちゃった!!どうしよう???)
一瞬慌てたが開き直った憲治は、
いつにない程不似合いな真顔になっていた。
 (しかし長年雪と格闘してきた
暗い過去を持つ身でありながら、
どの口で言う?
つくづく呆れた奴だと自己嫌悪に陥った)


(どうしよう、ドキドキしちゃう。
私は平助が好きだったのに田之上さんの事も
気になってきちゃったわ。)
 
 お互い意識し合い、会話が途切れ途切れになる。

もうこの辺で平助たちの追跡は止めにして、
どうせ場所は横浜のベイホテルって分かっているのだから、
先回りして待ち受けようと云う事で合意を見た。

その後の展開は本編に記した通りである。



 ここで取って付けたようではあるが、
恒例のこの時代の国際情勢について
付記しておく。

 

 第三次世界大戦の危機が叫ばれて久しいが、
一方の当事者・ロシアは今崖っぷちにいる。

 ロシアの経済は石油と天然ガスが支えており
それ無くして語れない。
 しかしその資源は枯渇しつつあり、
他にこれと言った産業を持たない国である以上、
このままでは座して死を待つ状況にあった。

 そこにもってきて欧米からの経済制裁の動きは
致命傷となる。

 今立たねばいつ立つ?
プー〇ンは非常に焦っている。

でも彼は決して開けてはいけないパンドラの箱を
開けるぞ!と脅し始めた。

 『俺の国には核があるんだぞ』と。
それは裏を返せば、『核を使うぞ』との同義語だ。


 それまでプー〇ンを支持してきた国民も
彼の真意に疑問を持ち始める。

 一度でも核を使用すれば、
報復で核ミサイルが雨あられのように自国にも降ってくる。
 そんなことは誰でも知っている常識である。
 しかし彼は封印していたハズの言葉を発した。
 ロシアの国民は確かに強いロシアを欲している。
でも一部の狂気の野心家の蛮行に
自らの身を委ね運命を任せるつもりはない。

 今までは一部の反政府勢力が
蚊の羽音のような抗議をしても
全くの屁の河童であったが、
 支持してきた自分たちも巻き添えを喰らって
破滅するのは『聞いてないよ!!』
である。

 次第に疑念の渦は広まり、
追い落としの策が密かに練られるようになってきた。


 また中国でも水面下で
政権倒壊の危機が迫ってきている。


 現在の中国は多民族国家の体を成しているが、
その実は漢民族が支配権の全てを握っている。

 しかし近年、チベット、
ウイグル地区の少数民族の
反政府勢力育成のため、
アメリカCIAが暗躍している。
 
 主だった指導者を国外に連れ出し、
戦闘訓練と資金援助を補助する作戦、

 更に政治政策指導者育成のため、
留学支援をする作戦と、
ありとあらゆる方策に着手している。

 アメリカには中国側のスパイも大勢いるが、
反政府勢力の工作員育成も
盛んにお行われているのだ。

 イザ戦争が始まれば、
国内の破壊工作も同時に頻発する仕組みは
とうに整っている。


 ロシアも中国も現在瀬戸際の崖っぷちで
最後のあがきをしようとしているのだ。

 もうすぐ日本では
ネット政変が起き、
こんな時、何もできなかった無能な政府は倒れ、
そこで権力を揮ってきた
無能で強欲でプライドの塊りの
政治屋と官僚は失脚する事となった。


 ママチャリ総理大臣はそうした背景の下
産まれた奇跡だったのです。



  
    つづく

(かもしれない。今後の予定はまだ決まっていません)