uparupapapa 日記

ようやく年金をいただける歳に。
でも完全年金生活に移行できるのはもう少し先。

ママチャリ総理大臣~時給1800円~【改】第二話 

2023-10-04 04:22:47 | 日記

      第二話 池崎社長攻防戦

 

 

 メンマ工場で働く平助は、ある日社長室に呼ばれた。

 

 白い作業帽・白い作業服・白い前掛け・白ゴム手・白ゴム長姿の白ずくめ作業服姿で「何事か?」訝しく思いながらも平助はドアをノックする。

 相変わらず室内には変テコな額が飾られていた。

 薄い髪の毛の池崎社長の背後の壁には『メンマは世界を救う』だの、対面の入り口ドアの上には『メンマ道』だの、意味不明の文言の、下手な毛筆の書が掲げられている。

その書が暗示する通り、一代の築き上げ叩き上げで、どこか変なこだわりを持つ池崎社長。 

薄毛の上に絶えず湯気が立っていそうなバタ臭く、人懐っこい熱血漢であった。

 

「やあ竹藪君、来たか!どうだい?最近作業仲間のおばちゃん達と上手くいってるか?

あの口から生まれた遠藤さんや、作業の手つきは早いが、休憩時間の終わりがやたら遅い高橋さんなんか、一筋縄ではいかないだろう?それにいつも休憩室のテーブルに駄菓子だの烏龍茶だの山盛りに置いていく古畑さんは、ここに何しに来てるんだろう?と不思議に思うよ。まさか仕事しに来ている訳ではないだろう?」

「さぁ、私にも分かりません。」

「君も大変だな、それは同情するよ。誰も君の言う事を聞いてくれている風でもないし。」

「そうなんですよ、私なんか若造扱いされて、いつも手玉に取られているんです。

何とかしてくださいよ。」

「でも業務主任の君がそんなじゃ困るな。君の若さと実直さには期待してるんだぞ、ヨッ!!わが社の期待の星、竹藪君!!」

「そんな事言っても・・・、彼女らは私の事おちょくって、平助なのにワザと「助平君」なんて呼ぶし。」

「プッ!『助平君』か!言い得て妙だな!名は体を表すとはこの事だ。」

「アッ、社長まで私の事を揶揄からかうんですか?もう誰も信じられない!!」

「だって君、どう見たって顔が助平君じゃないかね?時々見せるその垂れた目がそう思わせるんだよ。」

 「失敬な!こんなキリッとした阿部寛みたいに真面目な顔を!!見て見て!世間では皆そう言ってますよ。」

 「何処の世間でんねん?君の顔は確かに『クラーク・ゲーブル』や『谷村新司』のような男前だが、ニヤケた時の顔は典型的なムッツリ助平だぞ。」

 「『クラーク・ゲーブル』や『谷村新司』って誰?」

「知らなきゃ、知らないで良い。古いスターたちだよ。

 ところで今ここに来てもらった要件だが・・・」

 「社長、勝手に話題を切らないでください。

私は竹藪平助!!いいですね、真面目実直な好男子、竹藪平助ですよ!!ハイ!」

てのひらを社長に向け反復を促す平助。

「真面目実直な好男子・・・って、どさくさに紛れて、好男子かい?大いに意義ありだけど・・・竹藪平助君!!これで満足しただろ?そろそろ話題を変えて良いかね?」

 

これらの会話から威厳もヘチマも無いと分かる【池崎食品】池崎社長。

熱血漢である事と、誰に対してもフレンドリーなだけが取り柄であった。

 

 

 

 

 

「エッ?私に総理大臣になれって?何、たわけた事を!!気でも狂ったんですか?」

「私もそう思うよ。でもな、政府から立候補の要請が来ている以上、誰かを人身御供に出さないとな。」

「僕は人身御供ですか?でも、何で僕?」

「だって君は『真面目実直な阿部寛のような好男子』だろ?だったらいいじゃん。」

「人の言葉を逆手にとって、揚げ足を取らないでください。

確かに僕は『真面目実直な阿部寛のような好男子』だけど、それと総理大臣の資質は関係ないじゃないですか。」

「勝手に都合よく既成事実化してんじゃない。・・・って争点の本質がずれてないか?

政府からの要請では、総理大臣の資質なんてどうでも良いんだと。

真面目に働き、低賃金でも文句を言わない正直な労働者が理想なんだと。知らんけど。」

「僕は別に低賃金に満足している訳でないし。社長がケチで給料を上げないだけだし。」

「ケチで悪かったな。だって仕方なかろう?こんなご時世なんだし。・・・そんな事言いたいんじゃない。わが社の中で政府の要請に一番適任なのが竹藪君なんだよ、私だってこの忙しい時に、こんな安い賃金でも文句を言わず働いてくれる君を一時的であれ出向させるのは痛手なんだ。」

「ホラ、低賃金を認めた!!」

「だから、争点はそこじゃないって言ってるだろ?

君を人身御供に出したら、政府からたんまり協力金という多額の補助金を出してくれるんだと。でなきゃ、誰がそんな要請に応えるか。」

「出たよ!社長の腹黒い本音が!!」

苦虫を潰したような顔で

「とにかく社長命令だ!竹藪君、君を我が社の代表として総理大臣の最有力候補として強力に推薦する。

 たった一年の任期だ。会社の為だと思って快く立候補してくれ。後の骨は拾ってあげるから。」

「骨を拾うって・・・、立候補って・・・。どうやって立候補するんですか?運動資金は?支持してくれる組織は?選挙カーはどうするんですか?社長が出してくれるんですか?

 「私の命より貴重な銭で、誰が君のためにそんな用意をせにゃならんねん?そんなもの、何一つ要らないんだよ。

そんな事も知らんのか?数年前のネット政変以降、様々な制度改革があったのを。

猫でも杓子でも取るに足らない竹藪君でも、誰でも立候補して当選できる仕組みになったって。」

「出たよ!銭ゲバ社長!!『猫でも杓子でも取るに足らない竹藪君でも』って・・・酷い!」

「四の五の言ってないで、この書類にサインしなさい。それで立候補完了だ。

ハイ、あとはヨロシク。」

「そんな簡単なの?それで良いの?」

「それでいいのだ。」

 

 

かくして立候補は受理され、信じられないことに平助は、新生ネット政府の正式な第6代内閣総理大臣に任命されるかも?の状態に陥った。

 

嘘でしょ?嘘だと云って!!

 

 

本当です。

 

 

 

 

 

       つづく




  追記〜私の近況〜


 実は私、三日前の午後過ぎから風邪の症状が現れ始め昨日発熱。

行きつけのクリニックで抗原検査を受けたら生まれて初めてのコロナ感染でした。

 『ママチャリ総理大臣』は第五話まで作り置きしていたので、

そろそろ第二話をUPしようかと思っていた矢先でした。

 本当は昨日UPするつもりだったけど、熱と鼻水と咳で具合が悪く、とてもPCの前に立てず、妻からもちゃんと寝てなさいと言われ、狭いアパートなのに隔離されてしまいました。

コロナなのにビールと水割りの晩酌をし、普段通りの生活を送ろうとした私に、

「アンタバカなの?」

と叱られながら。

 今朝になって平熱に戻り、元気と食欲が復活したので

 このblogは妻が昼寝をしている隙にこっそりとUPしたものです。(妻は夜行性)

 午後になってまた昼寝をしたので、追記をUPしました。


 いくら私がコロナに感染したからと言って、読者の皆様にまでネットを通じて感染はしないだろうと思っています。

 (もし間違って感染しちゃったら御免なさい)

一応妻にも感染しないよう、就寝中もマスク、こまめな手洗い、アルコール消毒を欠かさず実行していますので関係各位には十分なご理解とご了承を願っております。

 


ママチャリ総理大臣~時給1800円~【改】   第一話 「竹藪平助とカエデ」

2023-09-27 09:15:23 | 日記

      

             第一話 「竹藪平助とカエデ」

 

 

 

 

  「コラ、平助!!厭らしいその目で私の胸ばかり見んな!!ホントに気持ち悪いったら!

 ぶっ飛ばすぞ!!!」

 「別に見てないし!いつも思うが、お前女なのにその汚い言葉遣いは何だ!!そんなじゃせっかくの女が廃るぞ」

 「このスケベ変態【平助】がどの口でしらを切る?明白な現行犯だろが!!『せっかくの女が廃る』?

 このおしとやかで均整の取れた絶世の美女の〘カエデ〙様に、女が廃る要素なんてある訳ないジャン!!

大体私の事を『お前』呼ばわりするなんて百万年早い!!

 私は平助なんぞに『お前』呼ばわりされる覚えなんかない!!今後は『私のこの世で一番大切で素敵な女王様』とお呼び!!この罰当ばちあたりの薄らトンチキ!!」

 「って長い!!・・・何処が女王様じゃ!!口が腐ってもそんな呼び方なんて出来るか!!只のカエデだろうが!!カエデが俺の直ぐ目の前でこれ見よがしに胸を張って立ったから、嫌でも目に付いただろうが!!でなきゃ誰がそんな貧相で目撃してしまった者の同情を買うような、不幸で残念な胸なんぞ見るか!」

 「あぁ~、問題発言!!!それらは全部セクハラにモラハラにパワハラだぞ!大体平助が立ち上がって自分で取ればいいのに、横着して私にお前の頭の上にある棚から、醤油と塩コショウを取ってくれと言うから親切で取ってやったのに、スケベ根性丸出しで目尻を下げながらヨダレをダラダラ流してんじゃないの。平助は見てないと言い張るが、誰がどう見ても現行犯で確信犯ジャン?」

 「あれじゃ嫌でも視界に入るだろ?別にワザと凝視した訳でもあるまいし。それに見られて更に減るような貧弱な胸なんぞ身体に付けてんなよ!

それに百歩譲ってセクハラとモラハラは分かるが、パワハラって何だ?俺はお前の上司か?俺が自分の有利な立場を利用して、お前に何か理不尽な要求をしたか?」

 「私だって好きでこんな豊満な胸をつけているんじゃないさ。理不尽な要求じゃなくて、理不尽な言動がダメだって言ってるんだよ!そんな事も分からないの?このアンポンタン!!」

 「・・・お前、・・・日本語おかしいぞ。貧相と豊満の使い方を間違ってる。」

 

 

 

 カエデが休日の昼時に平助の狭いボロアパートに押しかけ、手作り焼きそばとトッピングの目玉焼きで一緒に食事をしようとするから、いつものようにこんな不毛で延々と続く痴話ゲンカが繰り広げられるのであった。

 

 

 ふたりとも、そろそろ学習した方が良いと思うぞ。

 

 

 

 

 彼の名は竹藪平助。彼女はカエデ

 

 代々続く安サラリーマンの家庭に生まれ、たまたま近所に住む幼馴染だったふたりが、その後の人生で成長しても生活に何の変化もなく、当たり前のように同級生になり、ダラダラとそのまま大人になってしまったようなごくありふれた、まだ若い?(どちらも27歳)が倦怠期のふたりである。

 そんな二人の日常が、ある日を境に一変する。

 

 

 何と平助があろうことか、あの『内閣総理大臣』になってしまったのだ。

 

 只のメンマ製造工場の工員と近所のスーパーのレジ係の彼女。

 その何の変哲もない庶民に過ぎない【平助】が突然内閣総理大臣?高卒で政治に関する特殊な教育も受けていないのに?それどころか、学校ではいつも国語と社会科以外、赤点スレスレの劣等生だったのに。

 

 そして否応なくカエデも、『内閣総理大臣』の彼女になってしまい、波乱万丈の運命に巻き込まれる。

 それって一体誰が予想しただろう?

 

 一体どうして平助ごときが総理大臣に?

 それはこの日本に訪れた国民の意識と政治の変革を大きく変える出来事が大きな波となり、政治の仕組みも憲法も行政組織も大きく変わってしまったから。

 

 

 今後の二人に、観測史上前例のない災害級の嵐の予感しかしなかった。

 

 

 

 

 

     つづく

    

 


貧しい事が何故いけないの?あの人の罪と誰が決めたの?

2023-09-22 18:23:00 | 日記

昼休みにトイレへ行くふり→本当は「水道水をがぶ飲み、空腹をしのぐ」…「貧しさ」を隠して生きる、本当の貧困の実態(THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン))




私の家はこの記事ほどは貧しくはなかった。
でも貧しさ故に悲しい思いを経験している。
人生で生まれて初めてできた彼女を失った。

この歌は私の歌だ。

だから世の中の不平等や理不尽な仕組みを攻撃する。

貧しい事が何故いけないの?幸せじゃないと誰が決めたの?




私にはひとつだけ救いがある。

貧しさ故に失った彼女と36年ぶりに再会。
取り戻す事ができた。


それが今の妻。

『シベリアの異邦人~ポーランド孤児と日本~』のイラストポートレートバージョンをsnowdrop様に投稿していただきました。

2023-09-18 09:53:51 | 日記

snowdrop様から『シベリアの異邦人~ポーランド孤児と日本~』の新たなイラストを投稿していただきました。



イラスト完成!『シベリアの異邦人〜ポーランド孤児と日本』 - snow drop~ 喜怒哀楽 そこから見えてくるもの…

イラスト完成!『シベリアの異邦人〜ポーランド孤児と日本』 - snow drop~ 喜怒哀楽 そこから見えてくるもの…

残暑見舞い申し上げます北海道に来て2度目の夏今年の夏は雲か雨の日が多い気がしますちなみに今日も雨が降り朝、雷が鳴ってた今は、どんより曇り空。晴れの日は30℃越え久し...

goo blog

 


 

 前回投稿していただいたイラストは、自主出版の裏表紙に使用させていただきましたが、製本の段階で画像が不鮮明な出来になり、とても残念な結果となっていました。

 

 

 また本のサイズや構成及び校正、本の設定価格など、色々と不満足でした。

 新たなイラストを投稿という形でご提供いただきましたので、このタイミングで今製本販売会社ネクパブ オーサーズプレスにて販売中(Amazon通販のみ)の本そのものを全面的に改編しようと思います。

 現行イラストは今まで通り裏表紙に、新イラスト『ポートレート』バージョンを表表紙に採用する予定です。

 現行本の表紙の謎の少女、実は私の娘です。小学校入学当時の古い写真を引っ張り出し、無理やりそれらしい雰囲気に仕上げましたが、どう見ても東洋人の特徴丸出しで白人の少女には見えてません。

 でもこの表紙の少女が主人公のヨアンナだなんて誰も言ってないし。(屁理屈?)

 本人の許諾を取らず、内緒で画像を加工して採用しました。娘よ、許してチョ!

(改編版発刊と交代で旧版は廃刊します。)

 小説の内容も若干の手を加え、新たな製本作業と申請作業を進めていくので、多分製本・発刊申請等を終え、販売ラインに載せるまでそれなりの時間がかかりそうですが、せっかくご提供いただいた素晴らしい作品なので、大切に活かせたらと思っています。(できれば今年10月頃の発刊を目指し、本のサイズもB5判から単行本サイズにサイズダウンさせコストダウンを図り、販売価格を下げるのを目標にしたいと思います。B5判は無駄に大きすぎ、無駄に販売価格が高かったので。)

 今の現状は当然の如く販売冊数は低調です。(小説内容や、力量はともかく、このblogや小説投稿サイト【小説家になろう】などにて自由に、そして無料で読む事が出来るのに、誰がお金を払ってまでわざわざ本を購入するか?そんなもの好きさんも、どうかと思うので)

 それが原因でsnowdrop様への著作料が宙に浮いていましたが、改編版発行を期に、少しでもご恩に報えたらと思っています。

 snowdrop様、あまり期待せずお待ちください。m (- -)m

 

 そして今まで応援してくださった読者の皆様、いつもありがとうございます。

 これからも引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。m (- -)m

 

 

Amazon.co.jp : シベリアの異邦人

 

 

 

 

 

 

 


今1番ホットなドラマ『VIVANT』。でも一民放のドラマを超えた、政府の壮大な意図を感じる。

2023-09-12 00:07:00 | 日記

堺雅人 『VIVANT』好評で早くも続編決定!メインキャストも続投で、放送は2年後(女性自身)





今一番ホットな話題を独占するドラマ 『VIVANT』。
堺雅人主人公とする日曜21:00放送枠の超人気ドラマ。
前例の無い、常識を遥かに超えた話題作である。
私も御多分に洩れず全作録画して毎回楽しみに視聴している。


しかし、ここでわざわざ天邪鬼(あまのじゃく)の私がblog記事にするには訳がある。


作中に登場するドラマの名称と、劇中組織 『VIVANT』(ヴィバン)。
後に 『VIVANT』とは『別班』の意味であると判明。


『別班』とは?

自衛隊内に組織された国際諜報・工作部門。
しかもその陣容は永らく秘匿され、活動内容も外国の諜報組織同様、殺人さえも許容される、国内法に於ける遵法活動とは言えない超法規的手段も許可されている、強力な治安特権を有する公安組織である。


他に有名な列強国の諜報機関の例

イギリス(スパイ映画『007』であまりにも有名な『MI-6』)

第一次世界大戦以前にはイギリスの諜報活動は、複数官庁が個別に組織を設け活動していた。第一次世界大戦が勃発すると全情報を一元的に管理することになり、戦争省情報部(Directorate of Military Intelligence, DMI。直訳では「軍情報総局」)の元で各組織との連絡を担当する課の名称としてそれぞれのミリタリー・インテリジェンスの種類に応じて組織名に番号が割り振られた。第一次世界大戦中のSISはMI(c)と呼称されていたが、1930年代後半にMI6の名称が割り当てられた。他の組織には、MI1(暗号、暗号解読。後に海軍の「ルーム40」と統合され政府暗号学校を経て政府通信本部)、MI2(極東、アメリカ州、ソ連、中東、スカンディナヴィア)、MI3(東欧、バルト海沿岸諸国即ちリトアニア・ラトビア・エストニア)、MI4(地図作成)、MI5(防諜)などがある。第二次世界大戦中にMI5との連携が強化される過程でMI6の名称は広く用いられるようになった[4]。SISでは既にMI6の名称を公的文書等では使用していないが、一般に認知されていることから、ロゴなど対外的広報では用いられている。
(Wikipedia)



アメリカ(CIA)

改めて説明の余地はない、アメリカの諜報・工作活動組織。
世界一の諜報機関でありながら、世界一の無能で失敗の多い実績を残し、世界史をここまでこじらせた伝説のボンクラ機関。
映画やテレビドラマ等に頻繁に登場するが、歴史的に何一つ問題解決ができたためしがない恥ずかしい組織。
戦後ケネディ暗殺からはじまり、主な失敗例ではベトナム戦争、イラン革命、アフガニスタン紛争、イラク湾岸戦争、戦争、9・11テロ、イラクブッシュ侵攻、アラブの春(リビア、エジプト、シリア等の民主革命)等。
目を覆うばかりの失敗例量産諜報組織である。


ソ連(KGB)「カーゲーべー」
ソ連国家保安委員会(Комите́т госуда́рственной безопа́сности СССР)
旧GPU「ゲーペーウー」(第二次世界大戦前までの諜報機関)
かの有名なプーチンの出身組織。
説明するのも悍(おぞ)ましいロシア人特有の蛮勇諜報組織。独裁者スターリンの手足となったジェノサイト実行機関。
主な活動実績はここでは割愛。
敢えて興味のある人はネットで調べて。


ドイツ(ゲシュタポ)
ゲハイメ・シュターツポリツァイ(ドイツ語: Geheime Staatspolizei、通称ゲシュタポ、独: Gestapo)は、ナチス・ドイツ期のプロイセン自由州警察、あるいはその後、ドイツ警察の中にあった秘密警察部門。「ゲハイメ・シュターツポリツァイ」は、秘密国家警察を意味するドイツ語。
(Wikipedia)

日本(例えば陸軍中野学校や特別高等警察(略して『特高』)
陸軍中野学校は戦前のスパイ養成学校。主に対外国工作を担い、主として対中、対ソ(対欧)、対米工作を担当。
特高は日本国内の治安維持・左翼思想・反戦活動・キリスト教など特定宗教、その他特定の思想弾圧を担当する公安組織。
陸軍中野学校は現在の日本諜報機関の原型。今回明るみに出た別班や内閣情報局等がこれに当たる。
私の拙作『シベリアの異邦人』にも登場する明石元二郎大佐や杉原千畝など、実在する人物も記録に残るおもな諜報活動主である。




戦後日本はアメリカGHQの徹底した民主化政策により、非合法活動を是とする組織はあり得ない筈だった。

しかし朝鮮戦争後事態は一変。
緊迫した国際情勢に対応し、アメリカの思惑により日本にも一定の役割を負わすため、自衛隊を組織。
それと同時に別班も組織化された模様。



私がここで気にしているのは、別班が非合法活動を是としていて、その事実を秘密裏に国が認めている事実ではない。

何故今公表したのか?

その疑問に尽きる。



国際諜報活動の範囲は、日本国内法の範囲内で事足りる程、甘い環境下で工作活動を行っている訳がない。
むしろ、世界で一番厳しく難しい問題を孕む地域だからこそ、解決のため投入されるのだ。

「VIVANT』でもそうした厳しい環境下で任務を果たす姿が描かれている。


このドラマ『VIVANT』は単なる民放ドラマでありながら、あまりにセンセーショナルであり、多くの視聴者の注目を集めた。
その中で特に注目されのが『別班』と言う、国民に知らさせていなかった国家の秘密組織。

ここにきて公然と登場した別班。
多くの国民視聴者はこの別班と言う組織を一体どう感じたのか?


私はこの事象を民放ドラマを装った、政府が打ち上げた観測アドバルーンだと疑っている。



それはどう言うことか?


今、日本国政府は急ピッチで対中政策を構築している。
来るべき中国の武力侵略に対応しようというのだ。
防衛予算を大幅に増額し、国際連携強化に力を入れ、増税をなり振り構わず推進している。

これらの全ては近い将来予想される日中戦争への準備ではないかと言うこと。


別班も今現在、対中諜報と工作のため、フル活動している事だろう。
しかし、いつまでも日本国民に対し、秘密組織としてその存在を伏せたままの活動では維持できない。

何かの都合の悪いタイミングでその存在をマスゴミや敵対国に悪意を持って暴露されるより、今、人気民放ドラマに正義の機関として印象づけ、さりげなく登場させて、その直後に複数の政府高官が追認する形の方が、より自然で国民の反発を和らげ、拒否反応を起こさせないのではないか?との思惑を感じる。

実際に、総じて別班に対する反応は悪くなく、ネットでもその存在を問題視する声は聴こえてこない。

つまりもしも公表の黒幕が政府だったとして、当初の思惑は成功していると言っても良いだろう。



ここで私は何を言いたいのか?



着々と戦争準備は成され、知らぬ間に国民コンセンサスの土壌が熟成されていると認識すべきだと言う事。

私は中国や朝鮮に対し、最大限の警戒感を持っているので、必ずしもこの動きや流れに反対するものではない。
しかし、多くの国民はそんな国際情勢に無関心で、身の回りの限られた日常生活、テレビバラエティ番組や趣味のyoutube・ゲーム等 にしか興味を持たない現状を鑑みて、何も知る事なく戦争に巻き込まれ、訳も知らず死に追いやられる人々を気の毒に思うので、せめて事前に知っておくべきではないかと警告しておきたいのだ。


やはり要らぬお節介なのか?
人生、終(しま)いまで何も知らず、楽しく暮らせりゃそれで良いのか?


そもそも、そう思う人は私のつまらないblogなど見ないし。


だよね。